急性胆のう炎は胆のう内で細菌が感染を起こした病気です。胆のう結石が原因で菌が繁殖することが最も多く、その場合は胆のう結石が胆のうの出口で詰まり、胆汁の流れが悪くなっていることが多いです。主な症状は痛みや吐き気、発熱などです。 症状や身体診察に加えて、血液検査・超音波検査・CT検査を用いて診断します。また、感染を起こしている細菌を特定して最適な抗菌薬を投与するために細菌学的検査も行います。治療は手術を行うことが多いですが、溜まった膿みを身体の外に出すドレナージを行ったり抗菌薬投与を行ったりもします。急性胆のう炎が心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。
急性胆のう炎は発熱や吐き気に腹痛、特に右上腹部の痛みがみられます。このような症状が急激に出現して心当たりのある方は、消化器内科や消化器外科の受診をお勧めします。入院治療が必要となるため、クリニックではなく病院で診療を受けることになりますが、診断が急性胆のう炎かどうかを確かめる意味も含めて、まずはお近くのクリニックにかかるのも良いでしょう。
急性胆のう炎の診断は腹部エコーまたはCTで行います。根本治療のためには手術が必要となるため、外科のある病院が適しています。
急性胆のう炎の治療としては、いくつかのパターンがあります。大きく分けて、最初から手術(炎症を起こした胆のうを丸ごと切り取ってしまう胆のう摘出術)を行う場合、最初は抗生物質を使用して炎症が治まった時点で胆のう摘出術を行う場合、抗生物質で炎症が治まったらそのまま手術を行わずに様子を見る場合の3つです。これに加えて胆のうドレナージといって、内視鏡(胃カメラのような検査で、治療を兼ねる)を用いて胆のうまで細いチューブを通す治療や、お腹から胆のうに向かって針を刺してチューブを通す治療を行うことがあります。
このように治療には様々な可能性があり、胆のう炎の重症度によってこれらが使い分けられることになります。入院、手術が行える病院であることはもちろんですが、消化器内科、消化器外科といった診療科の医師数が多かったり、手術件数が多かったりという点は、病院探しの上で一つ参考になるでしょう。
手術を行う場合には、大きく分けて二通りの手段があります。開腹手術(お腹に傷を開けて行う手術)と腹腔鏡下手術(お腹に小さな傷を複数開けて内視鏡で行う手術)です。腹腔鏡下手術の方が傷口が小さくて済むために術後の回復が早い、傷口が目立ちにくいというメリットがある一方で、外科医にとっては開腹手術の方が病気の部位に直接手を触れられるので手術が正確に行いやすいというメリットがあります。病院によってどちらの手術を主体で行っているかが異なるため、受けられる治療が変わってきます。