たけつしょう(せっけっきゅうぞうかしょう)

多血症(赤血球増加症)

赤血球が異常に多く作られる病気。原因不明の真性多血症と、他の病気などが原因で起こる二次性多血症がある。

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8人の医師がチェック 65回の改訂 最終更新: 2017.06.15

多血症(赤血球増加症)の基礎知識

多血症(赤血球増加症)について

  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによるが異常に多く作られる病気
  • 以下の2つに分けられる
    • 造血幹細胞骨髄にある細胞で、全ての血球の元となる最初の段階の細胞の異常で赤血球が過剰に作られてしまう真性多血症原発性他の病気や外部の要因によってではなく、その病気自体が自然発生したものであるということ。「二次性、続発性、転移性」と対比的に用いられる赤血球増加症
    • 他の病気などが原因で発症症状や病気が発生する、または発生し始めることする二次性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ多血症(二次性赤血球増加症
  • 真性多血症について
    • 比較的高齢者に多い
    • 女性より男性に多いと言われている
  • 二次性多血症について
    • 以下のことが原因で起こる
      ・喫煙
      ・低酸素血症:体に酸素がいきわたらない状態
      悪性腫瘍無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある

多血症(赤血球増加症)の症状

  • 発症症状や病気が発生する、または発生し始めることしても症状がないことが多い
    • 健康診断で検査値の異常から偶然発見されることが多い
  • 赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによるが増えすぎるために血液がドロドロになり、流れが悪くなることが原因で以下のような症状が生じる
    • 頭痛
    • めまい
    • 耳鳴り
    • 顔の皮膚の赤み
    • 全身のかゆみ
      ・特に風呂やシャワーの後にかゆみが強くなる
  • 血液が固まりやすくなり、虚血性心疾患脳梗塞が起こりやすくなる
    • 血のかたまりが血管に詰まることによる(血栓症血液が血管の中で固まり、血栓を作って血管が塞がってしまうことによって発症する病気

多血症(赤血球増加症)の検査・診断

  • 血液酸素飽和度測定:血液中の酸素不足がないことを確認する
  • 血液検査
    • 赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによるの数を調べる
    • 血中エリスロポエチン腎臓から出るホルモンの一種で、赤血球の産生を促す効果を持つ濃度が低下している場合、二次性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ多血症の可能性が高まるため原因検査の一つとして測定する
  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。検査:骨髄に針を刺して細胞を一部抜き取って顕微鏡で観察
  • 画像検査
    • CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査:二次性赤血球増加症の原因となりうる病気(がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるなど)がないかを調べる

多血症(赤血球増加症)の治療法

  • 真性多血症は現時点では完全には治らない
  • 治療は、症状を抑え、血栓症血液が血管の中で固まり、血栓を作って血管が塞がってしまうことによって発症する病気白血病を予防することが中心
  • 薬物療法
    • 瀉血:血液を抜き取る
    • 抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもある赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによるの数を減らす
      ・分子標的薬:造血幹細胞骨髄にある細胞で、全ての血球の元となる最初の段階の細胞の異常が原因の真性多血症にはルキソリチニブ(商品名ジャカビ病気の原因となる微生物のうち、かびの仲間のこと。細菌に対する薬である抗菌薬は効果がなく、真菌感染症には抗真菌薬が用いられる)が用いられる
      ・その他の抗がん剤:多血症はいわゆるがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある疾患ではないが、抗がん剤としても用いられる薬剤が有効な場合がある
    • 抗血小板薬血小板が血栓を作る作用を抑えるための薬。脳梗塞などの予防に使用される血栓血管や心臓の中にできた、血のかたまりのこと。血流が悪くなることが原因で、生じることが多いを予防する
    • ヒスタミンアレルギー症状の原因となる物質の一つ。炎症により血液中のヒスタミンが増加して、かゆみなどを引き起こす薬:かゆみを抑える
  • 二次性ある病気が、自然発生したものではなく、他の病気や外部の要因によって引き起こされたものであるということ多血症は原因疾患の治療(禁煙やがんの治療など)を行う
  • 症状のある真性赤血球増加症を治療せずにいると、約50%の人が2年以内に死に至る
    • 治療した場合の平均生存期間は15-20年といわれる
  • 定期的に血液検査を受けることが重要

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