すいみんじむこきゅうしょうこうぐん

睡眠時無呼吸症候群

睡眠中にひどい「いびき」をかき、一時的に呼吸が止まってしまう病気。

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23人の医師がチェック 185回の改訂 最終更新: 2017.10.11

睡眠時無呼吸症候群の基礎知識

POINT睡眠時無呼吸症候群とは

睡眠中に呼吸が止まってしまう病気です。その原因は脳(呼吸をコントロールする部位)にある場合と、空気の通り道が喉のあたりで塞がってしまう場合がありますが、ほとんどの場合後者が原因です。飲酒や喫煙、睡眠薬も悪影響を与えると考えられています。主な症状は、いびきをかく・日中の眠気・疲労感・集中力の低下・頭痛などです。また、睡眠中に酸欠になることで、心臓や脳を中心とした全身臓器に悪影響を与えるので、高血圧や心臓病、脳卒中、糖尿病といった様々な病気にかかるリスクが上がります。 睡眠中1時間あたり何回くらい呼吸が止まっているかを測定し、必要があればポリソムノグラフィーという脳波検査なども組み合わせた検査で睡眠時無呼吸症候群は診断されます。 治療としては、肥満が原因で空気の通り道が塞がっている場合にはまず減量します。その他に寝酒の禁止、禁煙、横向きに寝る、マウスピースを装着して寝る、などの治療を試みますが、症状が強く改善が見込めない場合は睡眠時に、家庭で使える人工呼吸器マスク(CPAPモード)を装着することが多いです。手術で喉が塞がっている原因を取り除くことも考慮されます。睡眠時無呼吸症候群が心配な人や検査・治療を受けたい人は、呼吸器内科・循環器内科・耳鼻咽喉科・脳外科などを受診して下さい。ただし、どの医療機関でも扱っているような病気では無いので、受診の前に各医療機関に確認した方が良いです。睡眠時無呼吸症候群を専門に扱うクリニックなどもあります。

睡眠時無呼吸症候群について

  • 睡眠時無呼吸症候群(SAS: sleep apnea syndrome、サス)とは睡眠中に一時的に呼吸が止まってしまうことを指す
    • 呼吸が止まっている間は酸欠状態になる
    • 十分な休息がとれないので、日中の眠気・疲労感・集中力低下・頭痛などにつながる
    • 酸欠で臓器に負担がかかり、高血圧・心臓病・脳卒中糖尿病などにかかりやすくなる
  • 原因は以下の2つとなる
    • 喉のあたりで空気の通り道がふさがることで起こるタイプ(閉塞型)
      肥満が原因であることが多い
      ・ほとんどの睡眠時無呼吸症候群は閉塞型である
    • 脳で呼吸の命令を出す部分が異常を来たしているタイプ(中枢型)
  • 空気の通り道がふさがってしまう主な理由
    • 首まわりの脂肪が多い
    • 舌が大きい
    • 扁桃口やのどにあるリンパ組織。免疫に関与しているや口蓋垂(のどちんこ)が大きい
    • 顎が小さい
  • 飲酒や喫煙、睡眠薬の使用なども影響
  • 日本には約200万人の患者がいるといわれている
    • 成人男性の4%、成人女性の2%は睡眠時無呼吸症候群である

睡眠時無呼吸症候群の症状

  • 主な症状
    • 寝ている間に呼吸が止まる
    • いびき
    • 寝ている途中で目が覚める
    • 不眠
    • 疲労感
    • 日中の強い眠気
    • 集中力の低下
    • 起床時の頭痛
  • 高血圧、不整脈、心臓病、脳卒中うつ病などの病気を引き起こす原因にもなる
  • 1時間あたりの無呼吸あるいは低呼吸の出現回数を測定し、睡眠時無呼吸の程度を無呼吸低呼吸指数(AHI: apnea hypopnea index)で数値化する
    • 高度:AHIが30以上
    • 中等度:AHIが15以上30未満
    • 軽度:AHIが5以上15未満

睡眠時無呼吸症候群の検査・診断

  • まずはAHIを測定する。入院で行うこともあるが、基本的には家庭用の検査機器を医療機関からの手配で自宅に郵送してもらえる
  • AHIを測定して、どれくらいの重症度かを判断して治療を決定していく
  • 喉頭ファイバー細く柔らかい内視鏡を鼻の穴から入れて、咽頭や喉頭を観察する検査検査:喉などに異常がないか調べるために行うことがある
  • 睡眠ポリグラフ検査寝ている間に脳波や心電図、全身の動きなどを測定して睡眠の異常を調べる検査(ポリソムノグラフィー):睡眠中の呼吸状態を詳しく調べる
    • 一泊の検査入院が必要であり脳波検査脳が発している微弱な電流を検知して、脳の状態を調べる検査。一般的な手法では、頭部に21本の電極を貼って計測するなど特殊な装置を用いるので、検査が行える医療施設は限られているが、初めて診断される場合などはしばしば行われる

睡眠時無呼吸症候群の治療法

  • 主な治療
    • 生活習慣の改善
      肥満がある場合はダイエットをする
      ・飲酒(特に寝酒)や喫煙を控える 
      ・仰向けで寝ると無呼吸になりやすいので横向きで寝る
      ・枕を変える
    • 手術
      ・喉の空気の通り道を広げることもある
      扁桃口やのどにあるリンパ組織。免疫に関与しているがとても大きい場合には扁桃摘出術を行うことがある
    • 専用マウスピースの作成
      ・就寝中の顎の位置を少し変えるだけで改善が見込める場合がある
      ・軽症の場合にはマウスピースだけで改善することもある
  • ある程度以上の重症になると呼吸をサポートするマスク(NIPPV:非侵襲的陽圧換気法)を装着して寝るようにする
    • 多くの場合でCPAP(シーパップ)というモードで人工呼吸器を用いる
    • マスクは鼻だけに装着するタイプが一般的である
    • AHIが20以上の睡眠時無呼吸症候群を目安として行われることが多い
    • NIPPVを行っている患者さんは医療機関への定期的な受診(原則的に月1回)が必要

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