せんてんせいたんどうかくちょうしょう
先天性胆道拡張症
先天性に膵・胆管合流異常が起きていて、胆道が広がっている状態
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最終更新: 2019.02.14
先天性胆道拡張症の基礎知識
POINT 先天性胆道拡張症とは
正常な人では、「膵液が流れる膵管」と「胆汁が流れる胆道」はファーター乳頭という場所の手前で合流します。しかし、合流する場所に異常が起こると、膵液が胆道に逆流して、その影響で胆道が拡張します。先天性胆道拡張症の人は胆管がんや胆のうがんが起こりやすいことが知られており、腹痛や黄疸(血液中のビリルビンが上昇して皮膚が黄色くなること)お腹の膨らみなどの症状が現れます。血液検査や画像検査(超音波検査やCT検査、MRI検査)によって病気の状態が調べられます。治療は原則的に手術です。広がった胆管を切除して、正常な部分をつなぎ合わせます。先天性胆道拡張症は小児科や小児外科、肝胆膵外科で治療が行われます。
先天性胆道拡張症について
先天性胆道拡張症の症状
- 腹痛:特に上腹部痛がおき、まれに背中が痛くなることもある
黄疸 :胆道の異常で、肝臓からの消化液が上手く流れないことがあり、起こる(閉塞性黄疸)- お腹の中のこぶ:拡張した
胆管 が、お腹の中のこぶのように触れる - まれに、発熱や嘔吐が起こることがある
先天性胆道拡張症の検査・診断
- 血液検査:肝臓や胆のう、膵臓の機能を調べる
- 画像検査:
胆管 の拡張の程度を調べる腹部超音波検査 :胆管の拡張の有無を調べる腹部CT検査 :胆管の拡張の度合いを調べるMRI 検査:胆管の拡張の度合いを詳しく調べる
造影 剤を使って、広がった胆管を詳しく検査することもある