処方薬
注射用エンドキサン500mg

注射用エンドキサン500mgの基本情報

注射用エンドキサン500mgの概要

商品名 注射用エンドキサン500mg
一般名 シクロホスファミド水和物注射用
薬価・規格 1154.0円 (500mg1瓶)
薬の形状
注射薬 > 散剤 > 注射用
注射薬 > 散剤 > 注射用のアイコン
製造会社 塩野義製薬
ブランド エンドキサン錠50mg 他
YJコード 4211401D2021
レセプト電算コード 644210037
添付文書PDFファイル

注射用エンドキサン500mgの主な効果と作用

  • 腫瘍を治療するお薬です。
  • 移植における拒絶反応をおさえるお薬です。
  • 造血幹細胞移植の前に用いるお薬です。
  • 絨毛性疾患を治療するお薬です。
  • リウマチ性疾患を治療するお薬です。
  • 異常な免疫反応をおさえる働きがあります。
  • 悪性リンパ腫白血病、真性多血症多発性骨髄腫を治療するお薬です。
  • 腫瘍細胞の核酸代謝をおさえることにより、増殖をおさえる働きがあります。
  • あなたの病気や症状に合わせて処方されたお薬です。
  • 免疫機能を調節し、移植における拒絶反応をおさえる働きがあります。
  • 腫瘍の増殖や骨髄の働きをおさえることにより、移植した造血幹細胞が骨髄中で正常に働くのを助ける働きがあります。
  • 投与したT細胞の治療効果を高める働きがあります。
  • T細胞による治療の前に用いるお薬です。
  • 全身性アミロイドーシスを治療するお薬です。

注射用エンドキサン500mgの用途

注射用エンドキサン500mgの副作用

※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。 人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。 また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。

主な副作用

悪心、嘔吐、口内炎、便秘、下痢、脱毛、発熱、AST上昇、ALT上昇、ビリルビン値上昇、Al-P上昇

起こる可能性のある重大な副作用

出血性膀胱炎、肉眼的血尿、イレウス、胃腸出血、心筋障害、心不全、ショック、アナフィラキシー、血圧低下、呼吸困難、喘鳴、蕁麻疹、不快感、骨髄抑制、汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血、排尿障害、間質性肺炎、肺線維症、心タンポナーデ、心膜炎、心嚢液貯留、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、SIADH、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、肝機能障害、黄疸、急性腎障害、重篤な腎障害、横紋筋融解症、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇

上記以外の副作用

LDH上昇、感染、血清ナトリウム低下、肝機能異常、蛋白尿、浮腫、口渇、潰瘍性口内炎、腹痛、過敏症、発疹、皮膚炎、皮膚色素沈着、爪変形、爪変色、頭痛、眩暈、不眠、運動失調、心電図異常、心悸亢進、低血圧、副腎皮質機能不全、無月経、注射時熱感、局所痛、血清FDP増加、AT-3減少、播種性血管内凝固症候群、クレアチニン上昇、BUN上昇、胃痛、皮膚そう痒、不整脈、咽頭炎、咽頭痛、疼痛、ウイルス性脳炎、血清カリウム上昇、血清クロール低下、血清総蛋白減少、血清マグネシウム低下、コリンエステラーゼ低下、食欲不振、味覚異常、胸やけ、おくび、腹部膨満感、倦怠感、肺水腫、鼻道刺激感、血圧上昇、甲状腺機能亢進、無精子症、卵巣機能不全、創傷治癒遅延、高血糖

注射用エンドキサン500mgの用法・用量

  • 〈自覚的並びに他覚的症状の緩解〉(1). 単独で使用する場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回100mgを連日静脈内に注射し、患者が耐えられる場合は1日量を200mgに増量する
  • 総量3000~8000mgを投与するが、効果が認められたときは、できる限り長期間持続する
  • 白血球数が減少してきた場合は、2~3日おきに投与し、正常の1/2以下に減少したときは、一時休薬し、回復を待って再び継続投与する
  • 間欠的には、通常成人300~500mgを週1~2回静脈内に注射する
  • 必要に応じて筋肉内、胸腔内、腹腔内又は腫瘍内に注射又は注入する
    • また、病巣部を灌流する主幹動脈内に1日量200~1000mgを急速に、あるいは、持続的に点滴注入するか、体外循環を利用して1回1000~2000mgを局所灌流により投与してもよい
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • (2). 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合単独で使用する場合に準じ、適宜減量する
  • 悪性リンパ腫に用いる場合、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回750mg/㎡(体表面積)を間欠的に静脈内投与する
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • 〈乳癌(手術可能例における術前、あるいは術後化学療法)に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉(1). ドキソルビシン塩酸塩との併用において、標準的なシクロホスファミドの投与量及び投与方法は、シクロホスファミド(無水物換算)として1日1回600mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、13日間又は20日間休薬する
  • これを1クールとし、4クール繰り返す
    • なお、年齢、症状により適宜減量する
  • (2). エピルビシン塩酸塩との併用において、標準的なシクロホスファミドの投与量及び投与方法は、シクロホスファミド(無水物換算)として1日1回600mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、20日間休薬する
  • これを1クールとし、4~6クール繰り返す
    • なお、年齢、症状により適宜減量する
  • (3). エピルビシン塩酸塩、フルオロウラシルとの併用において、標準的なシクロホスファミドの投与量及び投与方法は、シクロホスファミド(無水物換算)として1日1回500mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、20日間休薬する
  • これを1クールとし、4~6クール繰り返す
    • なお、年齢、症状により適宜減量する
  • 〈褐色細胞腫〉ビンクリスチン硫酸塩、ダカルバジンとの併用において、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回750mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、少なくとも20日間休薬する
  • これを1クールとし、投与を繰り返す
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • 〈造血幹細胞移植の前治療〉(1). 急性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群の場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回60mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日2日間投与する
  • (2). 重症再生不良性貧血の場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日4日間投与する
  • (3). 悪性リンパ腫の場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日4日間投与する
  • 患者の状態、併用する薬剤により適宜減量すること
  • (4). 遺伝性疾患(免疫不全、先天性代謝障害及び先天性血液疾患:Wiskott-Aldrich症候群、Hunter病等)の場合通常、シクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日4日間又は1日1回60mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日2日間投与するが、疾患及び患者の状態により適宜減量する
  • Fanconi貧血に投与する場合には、細胞の脆弱性により、移植関連毒性の程度が高くなるとの報告があるので、総投与量40mg/kg(5~10mg/kgを4日間)を超えないこと
  • 〈造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉通常、シクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、移植後3日目及び4日目、又は移植後3日目及び5日目の2日間投与する
    • なお、患者の状態により適宜減量する
  • 〈腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置〉再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する
  • 〈全身性ALアミロイドーシス〉他の薬剤との併用において、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として週1回300mg/㎡(体表面積)を静脈内注射する
  • 投与量の上限は、1回量として500mgとする
  • 〈治療抵抗性のリウマチ性疾患〉(1). 通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回500~1000mg/㎡(体表面積)を静脈内に注射する
  • 原則として投与間隔を4週間とする
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • (2). 通常、小児にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回500mg/㎡(体表面積)を静脈内に注射する
  • 原則として投与間隔を4週間とする
    • なお、年齢、症状により適宜増減する
  • (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈造血幹細胞移植の前治療、造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉肥満患者には、投与量が過多にならないように、標準体重から換算した投与量を考慮すること
  • 7.2. 〈造血幹細胞移植の前治療〉泌尿器系障害の発現抑制のため、投与終了後24時間は150mL/時間以上の尿量を保つように、1日3L以上の輸液を投与するとともにメスナを併用すること(患者の年齢及び状態を考慮し、輸液の量を調節すること)〔8.4、11.1.3参照〕
  • 7.3. 〈造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉泌尿器系障害の発現抑制のため、輸液等の適切な対応を行うこと〔8.4、11.1.3参照〕
  • 7.4. 〈褐色細胞腫〉本剤を含む化学療法施行後に高血圧クリーゼを含む血圧変動が報告されていることから、本剤を含む化学療法開始前にα遮断薬等を投与すること
  • 7.5. 〈悪性リンパ腫、造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉本剤の投与量、投与スケジュール等については、関連学会のガイドライン等、最新の情報を参考に投与すること
  • 7.6. 〈乳癌<手術可能例における術前あるいは術後化学療法>に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉本剤の投与スケジュールの選択、G-CSF製剤の使用等について、国内外の最新のガイドライン等を参考にすること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。

注射用エンドキサン500mgの使用上の注意

病気や症状に応じた注意喚起

患者の属性に応じた注意喚起

年齢や性別に応じた注意喚起

注射用エンドキサン500mgの注意が必要な飲み合わせ

※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。

薬剤名 影響
ペントスタチン 心毒性が発現し死亡、錯乱、呼吸困難、低血圧、肺水腫、心毒性により死亡、死亡率の増加
抗悪性腫瘍剤 骨髄抑制等の副作用が増強
アロプリノール 骨髄抑制等の副作用が増強
フェノバルビタール 本剤の作用が増強
副腎皮質ホルモン剤 本剤の作用が減弱
クロラムフェニコール 本剤の作用が減弱
チオテパ 本剤の作用が減弱
インスリン製剤 血糖降下作用が増強
オキシトシン製剤 作用が増強
バソプレシン 作用が減弱
アントラサイクリン系薬剤 心筋障害が増強、併用療法終了後に遅発性心毒性
ドキソルビシン塩酸塩 心筋障害が増強、併用療法終了後に遅発性心毒性
塩酸エピルビシン 心筋障害が増強、併用療法終了後に遅発性心毒性
脱分極性筋弛緩剤 作用が増強され遷延性無呼吸
スキサメトニウム 作用が増強され遷延性無呼吸

注射用エンドキサン500mgと主成分が同じ薬

主成分が同じ薬をすべて見る

注射用エンドキサン500mgに関係する解説

アルキル化剤

  • 注射用エンドキサン500mgは、アルキル化剤に分類される。
  • アルキル化剤とは、細胞増殖に必要なDNAに作用しDNA複製阻害作用やDNAの破壊作用により抗がん作用をあらわす薬。

アルキル化剤の代表的な商品名

  • エンドキサン
  • ダカルバジン
  • テモダール
アルキル化剤についての詳しい解説を見る