注射用エンドキサン500mgの副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
悪心、嘔吐、口内炎、便秘、下痢、脱毛、発熱、AST上昇、ALT上昇、ビリルビン値上昇、Al-P上昇
起こる可能性のある重大な副作用
出血性膀胱炎、肉眼的血尿、イレウス、胃腸出血、心筋障害、心不全、ショック、アナフィラキシー、血圧低下、呼吸困難、喘鳴、蕁麻疹、不快感、骨髄抑制、汎血球減少、貧血、白血球減少、血小板減少、出血、排尿障害、間質性肺炎、肺線維症、心タンポナーデ、心膜炎、心嚢液貯留、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、SIADH、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害、中毒性表皮壊死融解症、Toxic Epidermal Necrolysis、TEN、皮膚粘膜眼症候群、Stevens-Johnson症候群、肝機能障害、黄疸、急性腎障害、重篤な腎障害、横紋筋融解症、筋肉痛、脱力感、CK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇
上記以外の副作用
LDH上昇、感染、血清ナトリウム低下、肝機能異常、蛋白尿、浮腫、口渇、潰瘍性口内炎、腹痛、過敏症、発疹、皮膚炎、皮膚色素沈着、爪変形、爪変色、頭痛、眩暈、不眠、運動失調、心電図異常、心悸亢進、低血圧、副腎皮質機能不全、無月経、注射時熱感、局所痛、血清FDP増加、AT-3減少、播種性血管内凝固症候群、クレアチニン上昇、BUN上昇、胃痛、皮膚そう痒、不整脈、咽頭炎、咽頭痛、疼痛、ウイルス性脳炎、血清カリウム上昇、血清クロール低下、血清総蛋白減少、血清マグネシウム低下、コリンエステラーゼ低下、食欲不振、味覚異常、胸やけ、おくび、腹部膨満感、倦怠感、肺水腫、鼻道刺激感、血圧上昇、甲状腺機能亢進、無精子症、卵巣機能不全、創傷治癒遅延、高血糖
注射用エンドキサン500mgの用法・用量
- 〈自覚的並びに他覚的症状の緩解〉(1). 単独で使用する場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回100mgを連日静脈内に注射し、患者が耐えられる場合は1日量を200mgに増量する
- 総量3000~8000mgを投与するが、効果が認められたときは、できる限り長期間持続する
- 白血球数が減少してきた場合は、2~3日おきに投与し、正常の1/2以下に減少したときは、一時休薬し、回復を待って再び継続投与する
- 間欠的には、通常成人300~500mgを週1~2回静脈内に注射する
- 必要に応じて筋肉内、胸腔内、腹腔内又は腫瘍内に注射又は注入する
- また、病巣部を灌流する主幹動脈内に1日量200~1000mgを急速に、あるいは、持続的に点滴注入するか、体外循環を利用して1回1000~2000mgを局所灌流により投与してもよい
- なお、年齢、症状により適宜増減する
- (2). 他の抗悪性腫瘍剤と併用する場合単独で使用する場合に準じ、適宜減量する
- 悪性リンパ腫に用いる場合、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回750mg/㎡(体表面積)を間欠的に静脈内投与する
- 〈乳癌(手術可能例における術前、あるいは術後化学療法)に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉(1). ドキソルビシン塩酸塩との併用において、標準的なシクロホスファミドの投与量及び投与方法は、シクロホスファミド(無水物換算)として1日1回600mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、13日間又は20日間休薬する
- これを1クールとし、4クール繰り返す
- (2). エピルビシン塩酸塩との併用において、標準的なシクロホスファミドの投与量及び投与方法は、シクロホスファミド(無水物換算)として1日1回600mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、20日間休薬する
- これを1クールとし、4~6クール繰り返す
- (3). エピルビシン塩酸塩、フルオロウラシルとの併用において、標準的なシクロホスファミドの投与量及び投与方法は、シクロホスファミド(無水物換算)として1日1回500mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、20日間休薬する
- これを1クールとし、4~6クール繰り返す
- 〈褐色細胞腫〉ビンクリスチン硫酸塩、ダカルバジンとの併用において、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回750mg/㎡(体表面積)を静脈内投与後、少なくとも20日間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- 〈造血幹細胞移植の前治療〉(1). 急性白血病、慢性骨髄性白血病、骨髄異形成症候群の場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回60mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日2日間投与する
- (2). 重症再生不良性貧血の場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日4日間投与する
- (3). 悪性リンパ腫の場合通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日4日間投与する
- 患者の状態、併用する薬剤により適宜減量すること
- (4). 遺伝性疾患(免疫不全、先天性代謝障害及び先天性血液疾患:Wiskott-Aldrich症候群、Hunter病等)の場合通常、シクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日4日間又は1日1回60mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、連日2日間投与するが、疾患及び患者の状態により適宜減量する
- Fanconi貧血に投与する場合には、細胞の脆弱性により、移植関連毒性の程度が高くなるとの報告があるので、総投与量40mg/kg(5~10mg/kgを4日間)を超えないこと
- 〈造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉通常、シクロホスファミド(無水物換算)として、1日1回50mg/kgを2~3時間かけて点滴静注し、移植後3日目及び4日目、又は移植後3日目及び5日目の2日間投与する
- 〈腫瘍特異的T細胞輸注療法の前処置〉再生医療等製品の用法及び用量又は使用方法に基づき使用する
- 〈全身性ALアミロイドーシス〉他の薬剤との併用において、通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として週1回300mg/㎡(体表面積)を静脈内注射する
- 投与量の上限は、1回量として500mgとする
- 〈治療抵抗性のリウマチ性疾患〉(1). 通常、成人にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回500~1000mg/㎡(体表面積)を静脈内に注射する
- 原則として投与間隔を4週間とする
- (2). 通常、小児にはシクロホスファミド(無水物換算)として1日1回500mg/㎡(体表面積)を静脈内に注射する
- 原則として投与間隔を4週間とする
- (用法及び用量に関連する注意)7.1. 〈造血幹細胞移植の前治療、造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉肥満患者には、投与量が過多にならないように、標準体重から換算した投与量を考慮すること
- 7.2. 〈造血幹細胞移植の前治療〉泌尿器系障害の発現抑制のため、投与終了後24時間は150mL/時間以上の尿量を保つように、1日3L以上の輸液を投与するとともにメスナを併用すること(患者の年齢及び状態を考慮し、輸液の量を調節すること)〔8.4、11.1.3参照〕
- 7.3. 〈造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉泌尿器系障害の発現抑制のため、輸液等の適切な対応を行うこと〔8.4、11.1.3参照〕
- 7.4. 〈褐色細胞腫〉本剤を含む化学療法施行後に高血圧クリーゼを含む血圧変動が報告されていることから、本剤を含む化学療法開始前にα遮断薬等を投与すること
- 7.5. 〈悪性リンパ腫、造血幹細胞移植における移植片対宿主病の抑制〉本剤の投与量、投与スケジュール等については、関連学会のガイドライン等、最新の情報を参考に投与すること
- 7.6. 〈乳癌<手術可能例における術前あるいは術後化学療法>に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法〉本剤の投与スケジュールの選択、G-CSF製剤の使用等について、国内外の最新のガイドライン等を参考にすること
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
注射用エンドキサン500mgの注意が必要な飲み合わせ
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 |
影響 |
ペントスタチン |
心毒性が発現し死亡、錯乱、呼吸困難、低血圧、肺水腫、心毒性により死亡、死亡率の増加 |
抗悪性腫瘍剤 |
骨髄抑制等の副作用が増強 |
アロプリノール |
骨髄抑制等の副作用が増強 |
フェノバルビタール |
本剤の作用が増強 |
副腎皮質ホルモン剤 |
本剤の作用が減弱 |
クロラムフェニコール |
本剤の作用が減弱 |
チオテパ |
本剤の作用が減弱 |
インスリン製剤 |
血糖降下作用が増強 |
オキシトシン製剤 |
作用が増強 |
バソプレシン |
作用が減弱 |
アントラサイクリン系薬剤 |
心筋障害が増強、併用療法終了後に遅発性心毒性 |
ドキソルビシン塩酸塩 |
心筋障害が増強、併用療法終了後に遅発性心毒性 |
塩酸エピルビシン |
心筋障害が増強、併用療法終了後に遅発性心毒性 |
脱分極性筋弛緩剤 |
作用が増強され遷延性無呼吸 |
スキサメトニウム |
作用が増強され遷延性無呼吸 |