食道がんの抗がん剤治療②:薬の効果や副作用の詳細解説
食道がんの手術の前後、
目次
食道がんの
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フルオロウラシル
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シスプラチン
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ネダプラチン
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ドセタキセル
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パクリタキセル
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イリノテカン
それぞれ順に説明します。
1. フルオロウラシル(略号・商品名:5-FU)
フルオロウラシルは、
フルオロウラシルは細胞増殖に必要なDNAの合成を障害する作用やRNAの機能障害を引き起こすことでがん細胞の自滅(アポトーシス)を誘導させます。
現在ではフルオロウラシルを単剤(抗がん剤として単独)で使うことは少なく、他の抗がん剤もしくは5-FUの効果を増強する薬剤(主に活性型葉酸製剤)との併用により使われます。
食道がんの治療においてはシスプラチンと5-FUを使う治療法(FP療法)などが使われています。
食道がん以外にも大腸がん(FOLFOX療法、FOLFIRI療法など)、乳がん(CEF療法など)、胃がんでのシスプラチン及びトラスツズマブとの併用療法など、多くのがん
フルオロウラシルの副作用は?
5-FUで注意するべき副作用は吐き気や下痢、食欲不振などの消化器症状、
2. シスプラチン(商品名:ランダ®、ブリプラチン®など)
シスプラチンは、化学構造中にプラチナ(白金:Pt)を含むことからプラチナ製剤という種類に分類される抗がん剤です。細胞増殖に必要な遺伝情報を持つDNAに結合することでDNA複製を阻害し、がん細胞の分裂を止め、がん細胞の自滅(アポトーシス)を誘導することで抗
食道がんの治療ではフルオロウラシル(5-FU)とシスプラチンを使う方法(FP療法)などが使われています。
シスプラチンは多くのがん化学療法のレジメンで使われる薬剤です。食道がん以外にも肺がん、食道がん、子宮頸がん、乳がん、胃がん、膀胱がんなど色々ながん治療に対して承認されています。
シスプラチンの副作用は?
注意すべき副作用に腎障害(急性腎障害など)、過敏症、骨髄抑制、末梢神経障害、消化器障害、
また治療中に水分を摂る量が減ると腎障害の悪化などがおこる可能性があります。医師から治療中の具体的な水分摂取量が指示された場合はしっかりと守ることも大切です。
3. ネダプラチン(商品名:アクプラ®)
ネダプラチンは、シスプラチンなどと同様に化学構造の中にプラチナ(白金:Pt)を含むプラチナ製剤という種類の抗がん剤です。ネダプラチンは国内で初めて開発されたプラチナ製剤です。
細胞増殖に必要な遺伝情報を持つDNAに結合することでDNA複製を阻害し、がん細胞の自滅(アポトーシス)を誘導することで抗腫瘍効果をあらわします。
食道がん以外にも頭頸部がん、肺がん(小細胞肺がん、非小細胞肺がん)、膀胱がん、精巣腫瘍、卵巣がん、子宮頸がんといったように様々ながんに対して
ネダプラチンの副作用は?
シスプラチンに比べて一般的に腎毒性の懸念が少ないとはいえ、腎障害(急性腎障害など)には注意が必要です。また過敏症、
腎障害を予防するため、一般的に
4. ドセタキセル(商品名:タキソテール®、ワンタキソテール®など)
ドセタキセルは、細胞分裂に重要な役割を果たす微小管を阻害することで、がん細胞の増殖を抑えやがて細胞死へ誘導させることで抗腫瘍効果をあらわす微小管阻害薬の一つです。
ドセタキセルはイチイ科の植物(学名:Taxus baccata)の成分から開発された経緯により、微小管阻害薬の中でも、学名を由来としたタキサン系という種類に分類されます。
切除不能進行・再発の食道がんにおいては例えば、一次治療で使われることが多いウルオロウラシル(5-FU)とシスプラチンの併用療法(FP療法)が効かなくなった場合に二次療法としてドセタキセル単剤投与などが行われています。
ドセタキセルは、食道がん以外にも非小細胞肺がん、乳がん、胃がん、卵巣がん、子宮体がん、前立腺がんなど多くのがん治療に使われることがある抗がん剤です。
ドセタキセルの副作用は?
ドセタキセルで注意すべき副作用に過敏症、骨髄抑制、関節や筋肉の痛み、しびれなどの末梢神経障害、脱毛などがあります。病態などにもよりますが脱毛は抗がん剤の中でも高頻度であらわれる薬の一つで、眉毛などが抜ける場合も考えられます。必要に応じて帽子やウイッグなどを用意するなどの事前準備も大切です。
またドセタキセル製剤は添加物や添付溶解液にエタノールを含むため、アルコール過敏の体質を持つ場合には注意が必要です。
5. パクリタキセル(商品名:タキソール®など)
パクリタキセルは、細胞分裂に重要な役割を果たす微小管を阻害することで、がん細胞の増殖を抑えやがて細胞死へ誘導させることで抗腫瘍効果をあらわす微小管阻害薬の一つです。
ドセタキセルと同じくイチイ科の植物(学名:Taxus baccata)の成分から開発された経緯により、微小管阻害薬の中でも、学名を由来としたタキサン系という種類に分類されます。
切除不能進行・再発の食道がんにおいてはフルオロウラシル(5-FU)とシスプラチンなどの一次療法で不応となった場合、二次療法で同じタキサン系薬剤のドセタキセルが治療の選択肢となっていますが、パクリタキセルが使われることもあります。この場合のパクリタキセルは主に「7週を1サイクル」とする化学療法(ウィークリー・パクリタキセル療法:weekly PTX療法)です。すなわち7週間(49日)の中で「第1、8、15、22、29、36日目」にパクリタキセルを投与する治療法が行われています。
パクリタキセルは食道がんの他、肺がん、乳がん、胃がん、卵巣がん、子宮体がん、膀胱がんなどの多くのがん治療に使われることがある抗がん剤です。
パクリタキセルの副作用は?
注意すべき副作用に過敏症、骨髄抑制、関節や筋肉の痛み、しびれなどの末梢神経障害、脱毛などがあります。病態などにもよりますが脱毛は抗がん剤の中でも特に高頻度であらわれる薬で、眉毛などが抜ける場合も考えられます。必要に応じて帽子やウイッグなどを用意するなどの事前準備も大切です。
またパクリタキセル製剤は添加物にエタノールを含むため、アルコール過敏の体質を持つ場合には注意が必要です。
6. イリノテカン(商品名:カンプト®、トポテシン®など)
イリノテカンは植物(喜樹:Camptotheca acuminata)由来の抗がん剤で、細胞分裂が進まないようにする作用により、がん細胞の増殖を阻止することで抗腫瘍効果をあらわすトポイソメラーゼ阻害薬という種類に分類される薬です。
がんを含めた細胞の増殖は細胞分裂によっておこります。細胞分裂に必要な
イリノテカン自体は大腸がん、膵臓がん(FOLFIRINOX療法)、胃がん、乳がん、肺がん、子宮頸がんなどの多くのがん治療で使われる薬剤です。
現時点(2017年5月)で「食道がん」への保険適用が未承認ではありますが、神経内分泌細胞がんに対してシスプラチンとの併用療法が有効である可能性が考えられるなど、今後の臨床試験の結果などによっては食道がん治療に対する有用な選択肢になることも考えられます。
イリノテカンの副作用は?
イリノテカンは骨髄抑制、間質性肺炎などの他、特に下痢に対しての注意が必要です。イリノテカンの下痢は薬剤の投与中から直後にあらわれる早発性の下痢と投与から数日経ってあらわれる遅発性の下痢の2種類があります。それぞれ下痢に合わせた対処が必要となります。例として遅発性の下痢に対するロペラミド(商品名:ロペミン®など)などの対処がありますが、最近では漢方薬による対処も選択肢になっています。特に半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)は速効性と持続性の両面の作用により、早発性と遅発性のどちらの下痢にも有用であるとされています。