えーえるぴー(あるかりほすふぁたーぜ)
ALP(アルカリホスファターゼ)
1人の医師がチェック 1回の改訂 最終更新: 2025.09.24

基準値(参考)

100-340 IU/L

数値が高いとき

胆管結石、胆管炎、肝細胞障害(肝炎・肝硬変肝細胞がんなど)、骨折、副甲状腺機能亢進症 など

詳細

ALP(アルカリホスファターゼ)は肝臓に存在する酵素で、胆汁の中へ排泄されています。胆汁の流れが悪くなると、ALPは血中に漏れ出すようになります。胆道に胆石などが詰まっている場合などが当てはまります。また、肝炎や肝硬変肝細胞がんにより肝臓の細胞が障害されている場合にも上昇することが知られています。
注意しなくてはならないのは、胆道や肝臓の病気以外でも数値が高くなる場合があるということです。ALPはより細かく、ALP1-ALP5の5種類に分けられます。ALPが上昇している原因がわからない場合に、ALP1-ALP5のどの成分が上昇しているかを調べることで、診断に役立てられることもあります。ALP1とALP2は肝臓、ALP3は骨、ALP4は胎盤、ALP5は小腸粘膜に主に存在します。ALP1-ALP5が上昇する病気はそれぞれ以下のとおりです。

  • ALP1,2:肝臓に存在
    • 胆管結石、胆管炎などのように胆道が詰まった状態のときに上昇します。
  • ALP3:骨に存在
  • ALP4:胎盤に存在
    • 妊娠時に上昇します。そのほか、まれに卵巣がんなどの悪性腫瘍がALP4を産生することがあります。
  • ALP5:小腸粘膜に存在
    • 血液型がB型・O型の人は健常者であっても食後に上昇することがあります。