あるこーるせいかんしょうがい
アルコール性肝障害
大量のアルコール摂取を続けることにより、肝臓の機能が低下した状態
7人の医師がチェック 114回の改訂 最終更新: 2017.12.06

アルコール性肝障害の基礎知識

POINT アルコール性肝障害とは

アルコール性肝障害は長期間にわたってアルコールを摂取することで肝機能が低下した病気です。初期には症状を自覚することはありませんが、病状が進行すると食欲低下・黄疸(皮膚や目が黄色くなる変化)・意識障害・吐血などを起こします。 症状や身体診察に加えて、血液検査・画像検査・超音波検査を行って診断します。治療は禁酒と食事療法が中心になります。栄養状態が悪化している場合は点滴でアミノ酸やビタミンB群を投与します。アルコール性肝障害が心配な人や治療したい人は、消化器内科や総合内科を受診して下さい。

アルコール性肝障害について

  • 大量のアルコール摂取を続けることにより、肝臓の機能が低下した状態
    • 肝臓の細胞に障害が蓄積して、段々と肝臓の機能が低下し破綻することで発症する
  • 慢性大量飲酒者の20-30%がアルコール性肝障害を持つ
    • 同じ量の長期大量飲酒者では、女性の方が早期に肝障害が現れると言われている
  • 肝臓の状態によって、以下のように分類されることがある

アルコール性肝障害の症状

  • 初期には無症状のことが多い
  • 進行すると、以下のような症状が出現する
    • 食欲不振
    • 黄疸
    • 意識障害
    • 吐血
  • 過量飲酒を継続することで糖尿病になる人も多い

アルコール性肝障害の検査・診断

  • 飲酒歴の確認
  • 血液検査:以下の値を調べる
    • 肝機能:AST、ALT、γ-GTP
    • 凝固機能検査:肝臓の機能が低下すると、血液が固まりにくくなる(凝固機能が低下する)ため
    • 肝炎ウイルスの有無:肝炎ウイルスが存在した場合は、ウイルス性肝炎を疑う必要がある
  • 腹部超音波検査:肝臓の状態を検査
    • 肝臓の大きさ、形、内部の均一さ、腫瘍の有無などを見る
  • 画像検査(腹部CT検査MRI検査)
    • 肝臓の大きさ、形、内部の均一さ、腫瘍の有無などを見る

アルコール性肝障害の治療法

  • 禁酒、食事療法が重要
    • 必要に応じてステロイド薬を使用する
  • アルコール依存症がある場合、断酒時の離脱症状を抑えるためにベンゾジアゼピン系薬剤を使うことがある
    • ただし、アルコール依存症の症状がベンゾジアゼピン系製剤で悪化することがあり、飲みだしてからの経過には注意が必要である
  • 栄養状態が悪い場合、ビタミンB類製剤やアミノ酸製剤などを用いる
  • 肝機能低下の結果として血液中に含まれるのアンモニアが増加している場合、ラクツロースの内服でアンモニアを減らす治療を行うことがある
  • 症状が進行してアルコール性肝炎を起こしている場合には、禁酒のみで治癒することはなく肝炎の治療を行うために入院治療の必要がある

アルコール性肝障害が含まれる病気

アルコール性肝障害のタグ

アルコール性肝障害に関わるからだの部位

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