重症熱性血小板減少症候群(SFTS) - 基礎知識(症状・原因・治療など) | MEDLEY(メドレー)
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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)
SFTSウイルスというウイルスが、マダニを介して感染することによって起こる感染症
10人の医師がチェック 31回の改訂 最終更新: 2021.03.01

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の基礎知識

POINT 重症熱性血小板減少症候群(SFTS)とは

重症熱性血小板減少症候群はSFTSウイルスが起こす感染症です。マダニを介して感染が広がります。潜伏期間は6-14日ほどと言われており、その後発熱・だるさ・吐き気・腹痛・下痢・筋肉痛・リンパ節の腫れ・意識障害・出血といった症状が出現します。重症になると多臓器不全になり命に関わります。 マダニに噛まれた背景のある人に対して、血液検査や骨髄検査などを行って診断します。特効薬がないため、症状を和らげる治療(対症療法)を行って治療します。重症熱性血小板減少症候群が心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)について

  • SFTSウイルスというウイルスに、マダニを介して感染することによって起こる
    • ヒトだけでなく、犬や牛、シカなどにも感染し、感染した動物からマダニを経由して感染すると考えられている
  • 白血球血小板が血液中から少なくなり、重症の場合には血球貪食症候群が起こることもある

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の症状

  • 6-14日間ほどの潜伏期を経て症状が出る
  • 主な症状
    • 発熱
    • だるさ
    • 吐き気
    • 腹痛
    • 下痢
    • 筋肉痛
    • リンパ節の腫れ
    • 意識障害
    • 言語障害(失語など)
  • 血小板が減少することにより、出血しやすくなる
  • 重症例では、播種性血管内凝固DIC)や血球貪食症候群が起こり、多臓器不全になることもある
    • 死亡例も報告されている

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の検査・診断

  • 診断には「マダニに噛まれた」という背景が必要
  • 血液検査
    • 白血球血小板の減少
    • 全身の臓器の状態(肝機能・腎機能など)
    • 診断確定のために、抗体検査、ウイルスの遺伝子検査
  • 骨髄検査

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の治療法

  • 現在、確立された治療はなく、対症療法(症状を和らげる治療)が基本
    • 点滴
    • 血小板の減少を補う血液製剤の使用
  • リバビリンを内服する場合もあるが、その効果は確立していない
  • 同じマダニを介して感染するリケッチア感染症とどちらが原因なのか判断が難しい場合は、抗菌薬(リケッチア感染症に有効)を使うこともある

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)の経過と病院探しのポイント

重症熱性血小板減少症候群(SFTS)が心配な方

重症熱性血小板減少症候群SFTS)は、だるさや熱、吐き気、下痢といった、重めの胃腸炎のような症状で発症します。しかし、そこから急激に症状が悪化して自力で動け回れなくなってしまうようなところが、胃腸炎との違いです。

このような経過をたどる疾患ですので、初期の段階で症状のみから重症熱性血小板減少症候群SFTS)だと判断するのは困難です。診断のためには熱などの症状に加えて、「その1-2週間前にマダニに噛まれた」という情報が不可欠になります。ご自身がSFTSでないかと心配になった時は、お近くの内科のクリニックを受診した上で、マダニに噛まれた後であるということを必ず伝えて下さい。

国内では西日本を中心に患者が発生しており、マダニに噛まれてから1-2週間の潜伏期間の後に発症します。ダニの仲間には肉眼では見つけづらいような小さなものもいますが、重症熱性血小板減少症候群SFTS)の原因となるマダニは普段でも数mmの大きさで、血を吸った後には1cmを超えることもあり目視可能な大きさです。しばしば、マダニが噛み付いて離れないまま病院を受診する方もいらっしゃいます。その場合にはピンセットで根本を掴んでまっすぐに引き抜くことで対処します。不適切な力の入れ方をするとマダニの一部が外れて残ってしまうため注意が必要です。

ただし、マダニに噛まれた後で重症熱性血小板減少症候群SFTS)が心配だったとしても、その時点で発症を予防できるような対処法があるわけではありません。マダニに噛まれたら、その後2週間以内に発熱した場合にできるだけ早く病院を受診するように、このような病気があることを頭に入れておくのが良いでしょう。

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重症熱性血小板減少症候群(SFTS)でお困りの方

重症熱性血小板減少症候群SFTS)は数パーセントの死亡率が報告されており、命に関わる感染症です。その背景には特効薬が開発されていないことがあり、どこの病院であっても治療は基本的に変わらず、対症療法となってしまいます。脱水状態になれば水分を補う点滴を行い、熱が出れば必要に応じて解熱薬を用います。その間、自身の免疫力で病気を乗り越えるのを待つことになります。

診断がつき次第その場で治療が開始されますし、治療の方法にもバリエーションが少ないため、どこでどのような治療を受けるか迷う余地は少ない病気かもしれません。若い方や特に持病のない方ではまだ経過が良いのですが、高齢者、そして心臓や肺に持病がある方などは重症化しやすいため、集中治療室(ICU)での治療が必要となりやすい病気です。

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