けっきゅうどんしょくしょうこうぐん

血球貪食症候群

悪性リンパ腫やウイルス感染をきっかけに、免疫が異常に活性化してしまい、自らの血球をたべてしまう病気

病気に関連する診療科の病院を探す
10人の医師がチェック 128回の改訂 最終更新: 2017.06.15

血球貪食症候群の基礎知識

血球貪食症候群について

  • 本来は体内に侵入した異物を食べて取り除く白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うが、赤血球血液の中の血球の一種。酸素を肺から取り込んで、全身へ運ぶ役割をしている。血液が赤いのは赤血球が赤いことによる血小板血液中にある成分の1つ。出血が起こると、出血している部分に集まって出血を止める役割をもつなどを食べてしまう病気
    • 悪性リンパ腫ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効である感染をきっかけにして、免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患のしくみが異常に働く
  • 主な原因
    • 悪性リンパ腫
      ・リンパ腫関連血球貪食症候群
    • ウイルス感染
      ・EBウイルス(日本では原因として最多)
      ・サイトメガロウイルス
      ヘルペスウイルス一般的なウイルスの一つ。顔や性器の水ぶくれ(水疱)を引き起こす1型と2型や、水痘や帯状疱疹を引き起こす3型など様々な種類がある
    • 自己免疫疾患本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう病気の総称
      全身性エリテマトーデス (SLE)
      成人スティル病
    • 家族性遺伝の影響により、血の繋がった家族の中で発生する可能性が高くなる病気の性質。家族性の病気であっても、必ず遺伝するとは限らない(遺伝子の異常)
  • 死に至ることも多い重い病気であるので、専門的な治療が必要となる

血球貪食症候群の症状

  • 主な症状
    • 発熱
    • 内臓が腫れて大きくなる(特に肝臓、脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器
    • リンパ節体全体にある、免疫を担当する器官の1つ。感染や免疫異常、血液のがん、がんの転移などで腫れるが腫れて大きくなる
    • 黄疸ビリルビンという物質が体内に溜まることで、皮膚や白眼などが黄色くなった状態。肝臓の異常で起こることが多いが、新生児に生じるものは異常ではない
    • 発疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称
    • けいれん、意識障害意識に異常が生じた状態の総称で、もうろうとした状態や、不適切な反応をする状態、一切の反応がない状態など多段階の症状が含まれる
    • 出血しやすくなる
    • DIC(全身あちこちの血管の中で血が固まること)を起こしやすい
  • 命に関わる状態となることが多い

血球貪食症候群の検査・診断

  • 血液検査
    • 血球の減少など、血球貪食症候群が疑われるか確認
    • 全身の臓器の状態などを検査
    • 遺伝子異常や、白血球血液の中にある血球の一種。免疫を担当しており、病原体が体内に入って来た時に、それと戦う役割を担うの活性度を調べて、遺伝によるものでないかを調べることがある
  • 骨髄骨の内側のすかすかとした部分。主に血球を作っている。骨髄に異常が起こると、正常な血球が作れなくなり、白血病や貧血などが起こる。検査
    • 骨髄を取り出して組織診病気を詳しく調べるために、体や病変の一部を切除して顕微鏡で調べる検査。例えば、腫瘍ががんか否かを調べる時などに行われるを行う
    • 他の血球が減る病気(血液のがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるなど)でないか検査
  • 特に大人の場合
    • ほとんどの場合で原因となっている他の病気があり、詳しい検査が必要
      悪性リンパ腫
      ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効である感染
      自己免疫疾患本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう病気の総称

血球貪食症候群の治療法

  • 主な治療:原因となっている病気に対する治療
    • 異常な活動をしている免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患を抑える治療
      ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている
      ・免疫抑制薬
    • 化学療法がんの治療の一種で、抗がん剤を使った治療の総称抗がん剤悪性腫瘍(がん)に効果を発揮する薬剤。ただし、がん以外の良性疾患に用いられることもあるによる治療
      ・エトポシドなど
    • 全身の状態に合わせた対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別される
      DICに対する治療
  • 長期的な経過
    • 家族性遺伝の影響により、血の繋がった家族の中で発生する可能性が高くなる病気の性質。家族性の病気であっても、必ず遺伝するとは限らないの場合や主な治療がなかなか効かない場合、骨髄移植血液疾患をもつ患者に対して行われる治療。血液細胞を作る骨髄を健康な人から採取して、それを患者の血液中に注入する治療を行うこともある
    • 重症化することが多く、命に関わることも多い

血球貪食症候群のタグ

からだ血液