せいじんすてぃるびょう

成人スティル病

発熱、関節の痛みや腫れ、ピンク色の発疹が現れる炎症性疾患。原因不明の発熱として、診断が難渋することがある

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5人の医師がチェック 131回の改訂 最終更新: 2017.05.22

成人スティル病の基礎知識

成人スティル病について

  • 発熱・皮疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称・関節症状の3つを主な症状として、全身に炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起こる病気
  • 罹患率一定期間内に発生した疾患の発症しうる母集団に対する割合。有病率と区別されるは10万人あたり2人程度で稀な病気
  • 免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患の異常によるとされ、IL-6やIL-18といったサイトカイン免疫にかかわる細胞間で、情報を伝える役割をもつタンパク質が関わっているとされるが、分かっていないことも多い

成人スティル病の症状

  • 発熱
    • 1日に1~2回、39度以上の高熱がでる
    • 夕方から明け方にかけて発熱することが多い
    • 発熱した際にのどの痛みが出ることがある
  • 皮疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称
    • サーモンピンク疹とよばれるピンク色の発疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称がおなかや背中、太ももなどにできる
    • かゆみはないことが多く、発熱したときに悪くなり、熱が下がると良くなる
  • 関節の腫れや痛み
    • 手首、肘、肩、膝、足などの大きな関節を中心に痛みや腫れが出る
    • 関節症状も発熱したときに悪くなることが多い
  • その他
    • のどの痛み
    • 息苦しさ(胸膜炎や心膜炎を合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることすることがある)

成人スティル病の検査・診断

  • 血液検査
    • 肝機能の異常が起こることもある
    • 関節リウマチなど他の自己免疫本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう状態性疾患で陽性になることが多いリウマトイド因子(RF)や抗核抗体自分の細胞にある細胞核を異物として認識してしまう場合に作られる免疫タンパク質(抗体)のこと。SLEなどの膠原病の患者で抗体が上昇することが多いは陰性であることが多い
    • しばしばフェリチン値が著名に上昇する
  • 画像検査
    • レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査検査
    • CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査
       ※ウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効である細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつなどの感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称、その他の自己免疫疾患本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう病気の総称がん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがあるでも似た症状が出るため、これらの疾患を除外することが重要

成人スティル病の治療法

  • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられているが治療の中心となる
    • 症状の重症度に応じて、内服量は変わってくる
  • 炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るの程度が強く、重度の肝障害や、血球貪食症候群DIC播種性血管内凝固)を起こしている場合
    • ステロイドパルス3日間などの短期間に期間を限定して、高用量のステロイド薬を使用する治療法。少ない量では効果のない強い炎症にも効果のある場合がある療法(点滴で大量のステロイド薬を使用する)
  • ステロイド薬のみで炎症が抑えられなかったり、ステロイド薬の使用量を減らすのが難しい場合
    • 免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患抑制薬(メトトレキサート、シクロスポリンなど)
    • 保険適応ある病気に対して、日本の健康保険で認められている治療法のことを「その病気に保険適応がある」と呼ぶ。保険適応がない治療法は、保険が使えず医療費が全額自己負担になるは通っていないが、生物学的製剤(アクテムラ)などを使用することもある

成人スティル病の経過と病院探しのポイント

成人スティル病かなと感じている方

成人スティル病は、発熱、皮膚の赤み、関節の痛みを特徴とする病気です。体の様々な関節が痛くなったり、1日の中で熱が出たり引いたりします。

ご自身が成人スティル病でないかと心配になった時、まずはお近くの内科クリニックを受診することをお勧めします。似たような症状を示す疾患にも様々な種類のものがあるため、膠原病複数の臓器に炎症がみられる病気の総称。有名なものとしては関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどがあるなのか、それ以外の病気なのかを判断する上で、一般内科の受診が良いでしょう。その上で膠原病だということになれば、最初にかかった医療機関から診療情報提供書前の病院で行われた検査や治療、経過をまとめて、他の医療機関へ引き継ぐための資料。俗に「紹介状」と呼ばれているものを指す紹介状前の病院で行われた検査や治療、経過をまとめて、他の医療機関へ引き継ぐための資料。正式名称は「診療情報提供書」)をもらった上で専門病院を受診することになります。診療情報提供書がないと基本的な検査を一からやり直すことになってしまうため、ご注意なさって下さい。

成人スティル病の診断は問診医師が、ある症状や病気についての経過を聞き、質問を繰り返すことと診察、血液検査で行います。スティル病の診断のためというよりも、他の病気を除外するために関節のレントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査エコー空気の細かな振動である超音波を使った画像検査。体の奥の血管や臓器を観察することができるMRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査も行われます。

成人スティル病と診断する前に、様々な感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称や膠原病でないことを確かめる必要があります。熱があって、皮膚が赤くて、関節が痛いと3つの症状が揃っていたとしても、それだけでは成人スティル病ではない可能性の方が(頻度的に)高いと言えます。

成人スティル病に対応する病院・クリニックを探す

成人スティル病でお困りの方

成人スティル病はまだ詳細な原因がわかっていません。治療も根治療法というよりは、症状を抑えるための対症療法病気による症状自体を抑えるための治療。病気の根本の原因を治す治療(根本治療)と区別されるが中心となります。

頻度の高い病気ではないため、診療は専門医の下で行うことが勧められます。該当する専門医はリウマチ専門医になりますが、これには内科系のものと整形外科系のものと2種類あるため区別が必要です(両者を認定しているのは同じ学会です)。成人スティル病を診療するのは内科系のリウマチ専門医になります。専門医資格としては同じリウマチ専門医という名称なので区別ができませんが、その医師が内科に所属しているのか、整形外科に所属しているのかが分かれば判断がつくかと思います。

他の科の病気と比べると、適切に診療できる経験をもった医師が少ないのが膠原病複数の臓器に炎症がみられる病気の総称。有名なものとしては関節リウマチ、全身性エリテマトーデスなどがあるでもありますが、長く付き合っていく病気であるため、信頼できる主治医を見つけることが大切です。

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