シスプラチン注10mg「日医工」の副作用
※ 副作用とは、医薬品を指示どおりに使用したにもかかわらず、患者に生じた好ましくない症状のことを指します。
人により副作用の発生傾向は異なります。記載されている副作用が必ず発生するものではありません。
また、全ての副作用が明らかになっているわけではありません。
主な副作用
悪心、嘔吐、食欲不振、下痢、口内炎、イレウス、腹痛、便秘、腹部膨満感、口角炎、過敏症
起こる可能性のある重大な副作用
急性腎障害、重篤な腎障害、BUN値異常、血清クレアチニン値異常、クレアチニンクリアランス値異常、血尿、尿蛋白、乏尿、無尿、汎血球減少、骨髄抑制、貧血、白血球減少、好中球減少、血小板減少、ショック、アナフィラキシー、チアノーゼ、呼吸困難、胸内苦悶、血圧低下、難聴、耳鳴、高音域の聴力低下、聴器障害、うっ血乳頭、球後視神経炎、皮質盲、視覚障害、脳梗塞、一過性脳虚血発作、溶血性尿毒症症候群、溶血性貧血、腎不全、心筋梗塞、狭心症、うっ血性心不全、不整脈、異型狭心症、心室細動、心停止、心房細動、徐脈、胸痛、失神、息切れ、動悸、心電図異常、クームス陽性の溶血性貧血、間質性肺炎、発熱、咳嗽、胸部X線異常、抗利尿ホルモン不適合分泌症候群、低ナトリウム血症、低浸透圧血症、尿中ナトリウム排泄量増加、高張尿、痙攣、意識障害、SIADH、劇症肝炎、肝機能障害、黄疸、消化管出血、消化性潰瘍、消化管穿孔、急性膵炎、血清アミラーゼ値異常、血清リパーゼ値異常、高血糖、糖尿病悪化、昏睡、ケトアシドーシス、横紋筋融解症、CK上昇、CPK上昇、血中ミオグロビン上昇、尿中ミオグロビン上昇、白質脳症、可逆性後白質脳症症候群、歩行時のふらつき、舌のもつれ、頭痛、錯乱、静脈血栓塞栓症、肺塞栓症、深部静脈血栓症
上記以外の副作用
発疹、ほてり、末梢神経障害、しびれ、麻痺、言語障害、味覚異常、見当識障害、レールミッテ徴候、AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇、LDH上昇、ビリルビン上昇、γ-GTP上昇、頻脈、レイノー様症状、血清ナトリウム異常、血清カリウム異常、血清クロル異常、血清カルシウム異常、血清リン異常、血清マグネシウム異常、テタニー様症状、脱毛、皮膚そう痒、皮膚色素沈着、紅斑、全身倦怠感、注射部位反応、注射部位発赤、注射部位腫脹、注射部位疼痛、疼痛、注射部位壊死、注射部位硬結、血圧上昇、眩暈、全身浮腫、吃逆、高尿酸血症、脱水
シスプラチン注10mg「日医工」の用法・用量
- 1.シスプラチン通常療法:1).睾丸腫瘍、膀胱癌、腎盂・尿管腫瘍、前立腺癌には、A法を標準的用法・用量とし、患者の状態によりC法を選択する
- 卵巣癌には、B法を標準的用法・用量とし、患者の状態によりA法、C法を選択する
- 頭頚部癌には、D法を標準的用法・用量とし、患者の状態によりB法を選択する
- 非小細胞肺癌には、E法を標準的用法・用量とし、患者の状態によりF法を選択する
- 食道癌には、B法を標準的用法・用量とし、患者の状態によりA法を選択する
- 子宮頚癌には、A法を標準的用法・用量とし、患者の状態によりE法を選択する
- 神経芽細胞腫、胃癌、小細胞肺癌には、E法を選択する
- 骨肉腫には、G法を選択する
- 胚細胞腫瘍には、確立された標準的な他の抗悪性腫瘍剤との併用療法として、F法を選択する
- 悪性胸膜中皮腫には、ペメトレキセドとの併用療法として、H法を選択する
- 胆道癌には、ゲムシタビン塩酸塩との併用療法として、I法を選択する
- A法:シスプラチンとして15~20mg/㎡(体表面積)を1日1回、5日間連続投与し、少なくとも2週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- B法:シスプラチンとして50~70mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも3週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- C法:シスプラチンとして25~35mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも1週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- D法:シスプラチンとして10~20mg/㎡(体表面積)を1日1回、5日間連続投与し、少なくとも2週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- E法:シスプラチンとして70~90mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも3週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- F法:シスプラチンとして20mg/㎡(体表面積)を1日1回、5日間連続投与し、少なくとも2週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- G法:シスプラチンとして100mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも3週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- なお、A~G法の投与量は疾患、症状により適宜増減する
- H法:シスプラチンとして75mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも20日間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- I法:シスプラチンとして25mg/㎡(体表面積)を60分かけて点滴静注し、週1回投与を2週連続し、3週目は休薬する
- これを1クールとして投与を繰り返す
- 2).次の悪性腫瘍に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合:(1).悪性骨腫瘍の場合:ドキソルビシン塩酸塩との併用において、シスプラチンの投与量及び投与方法は、シスプラチンとして100mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも3週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- 本剤単剤では、G法を選択する
- (2).子宮体癌の場合:ドキソルビシン塩酸塩との併用において、シスプラチンの投与量及び投与方法は、シスプラチンとして50mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも3週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- (3).再発・難治性悪性リンパ腫の場合:他の抗悪性腫瘍剤との併用において、シスプラチンの投与量及び投与方法は、1日量100mg/㎡(体表面積)を1日間持続静注し、少なくとも20日間休薬し、これを1クールとして投与を繰り返す
- 又は1日量25mg/㎡(体表面積)を4日間連続持続静注し、少なくとも17日間休薬し、これを1クールとして投与を繰り返す
- なお、投与量及び投与日数は症状、併用する他の抗悪性腫瘍剤により適宜減ずる
- (4).小児悪性固形腫瘍(横紋筋肉腫、神経芽腫、肝芽腫その他肝原発悪性腫瘍、髄芽腫等)に対する他の抗悪性腫瘍剤との併用療法の場合:他の抗悪性腫瘍剤との併用において、シスプラチンの投与量及び投与方法は、シスプラチンとして60~100mg/㎡(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも3週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- もしくは、他の抗悪性腫瘍剤との併用において、シスプラチンの投与量及び投与方法は、シスプラチンとして20mg/㎡(体表面積)を1日1回、5日間連続投与し、少なくとも2週間休薬する
- これを1クールとし、投与を繰り返す
- なお、投与量及び投与日数は疾患、症状、併用する他の抗悪性腫瘍剤により適宜減ずる
- 2.M-VAC療法:メトトレキサート、ビンブラスチン硫酸塩及びドキソルビシン塩酸塩との併用において、シスプラチンとして1回70mg/㎡(体表面積)を静注する
- 標準的な投与量及び投与方法は、メトトレキサート30mg/㎡を1日目に投与した後に、2日目にビンブラスチン硫酸塩3mg/㎡、ドキソルビシン塩酸塩30mg(力価)/㎡及びシスプラチン70mg/㎡を静注する
- 15日目及び22日目にメトトレキサート30mg/㎡及びビンブラスチン硫酸塩3mg/㎡を静注する
- これを1コースとし、4週毎に繰り返す
※ 実際に薬を使用する際は、医師から指示された服用方法や使用方法・回数などを優先して下さい。
シスプラチン注10mg「日医工」の注意が必要な飲み合わせ
※ 薬は飲み合わせによって身体に悪い影響を及ぼすことがあります。 飲み合わせに関して気になることがあれば、担当の医師や薬剤師に相談してみましょう。
薬剤名 |
影響 |
抗悪性腫瘍剤 |
骨髄抑制を増強 |
パクリタキセル |
骨髄抑制が増強、末梢神経障害が増強 |
アミノグリコシド系抗生物質 |
腎障害が増強、聴器障害が増強 |
バンコマイシン塩酸塩 |
腎障害が増強、聴器障害が増強 |
注射用アムホテリシンB |
腎障害が増強 |
フロセミド |
腎障害が増強、聴器障害が増強 |
ピレタニド |
聴器障害が増強 |
フェニトイン |
血漿中濃度が低下 |