しんけいがさいぼうしゅ
神経芽細胞腫
乳児に多くみられるがんで、交感神経に発生する
1人の医師がチェック 0回の改訂 最終更新: 2016.01.24

神経芽細胞腫の基礎知識

神経芽細胞腫について

  • 乳児に多くみられるがんで、交感神経や副腎に発生する
  • 5歳以下に発生することが多い
    • 半数が2歳以下の幼児である
    • 10歳以降に発生することはまれである
  • 最初のころはしこりが小さく、無症状であり、気づかないことが多い
  • 進行が速く、骨や骨髄などに転移することがある

神経芽細胞腫の症状

  • 腹痛
  • おなかの不快感
  • おなかの膨満感
    • しこりが大きくなることによって、おなかが腫れたような感じがしたり、不快感を感じるようになる
  • 発熱
  • 貧血
    • 骨髄がん転移して、貧血になる
  • 足の麻痺
    • 背骨の近くでしこりが大きくなると、足の麻痺を生じる
  • 呼吸困難
  • 眼の後ろの部分に転移することによって、目が飛び出したようになる
  • 皮膚や脳にも転移する

神経芽細胞腫の検査・診断

  • 超音波検査腫瘍の有無を調べる
  • CT:腫瘍の大きさや位置を調べる
  • 細胞診:腫瘍細胞が良性か悪性か調べる
    • 顕微鏡で確認する

神経芽細胞腫の治療法

  • 手術でがんを取り除く
  • 化学療法抗がん剤)でがんを小さくする
  • 放射線療法でがんを小さくする

神経芽細胞腫に関連する治療薬

白金製剤(プラチナ製剤)

  • 細胞増殖に必要なDNAに結合することでDNA複製阻害やがん細胞の自滅を誘導し抗腫瘍効果をあらわす薬
    • がん細胞は無秩序な増殖を繰り返したり転移を行うことで、正常な細胞を障害し組織を壊す
    • 細胞の増殖には遺伝情報をもつDNAの複製が必要となる
    • 本剤はがん細胞のDNAと結合し、DNAの複製とがん細胞の自滅を誘導することで抗腫瘍効果をあらわす
  • 本剤は薬剤の構造中に白金(プラチナ:Pt)を含むため白金製剤と呼ばれる
白金製剤(プラチナ製剤)についてもっと詳しく

神経芽細胞腫のタグ

からだ