2016.06.23 | ニュース

休暇に体を動かす人に多いがん、少ないがん

欧米144万人のデータから
from JAMA internal medicine
休暇に体を動かす人に多いがん、少ないがんの写真
(C) Halfpoint - Fotolia.com

運動は体を健康にします。メタボリックシンドロームなどの予防として運動が勧められています。がんの発生しやすさを減らす効果があるか、またマイナスの効果がないかについて、アメリカとヨーロッパの大規模なデータをもとに検討がなされました。

◆身体活動とがんの関係は?

ここで紹介する研究は、過去に報告された研究データを集めて、アメリカとヨーロッパで行われた12件の追跡調査の結果をまとめ、合計144万人の対象者の中で、休暇の身体活動によってがんの発生しやすさに違いがあるかを調べたものです。

身体活動の量が下位10%と上位10%を比較して、26種類のがんの発生数についてそれぞれ統計解析を行いました。

 

◆肝臓がん、肺がんなどが少なく、悪性黒色腫と前立腺がんが多い

次の結果が得られました。

余暇の身体活動レベルが低いことに比べて、高いことは13種類のがんのリスク低下と関連した:食道腺がん(ハザード比0.58、95%信頼区間0.37-0.89)、肝臓がん(0.73、0.55-0.98)、肺がん(0.74、0.71-0.77)、腎臓がん(0.77、0.70-0.85)、胃噴門部がん(0.78、0.64-0.95)、子宮内膜がん(0.79、0.68-0.92)、骨髄白血病(0.80、0.70-0.92)、骨髄腫(0.83、0.72-0.95)、結腸がん(0.84、0.77-0.91)、頭頚部がん(0.85、0.78-0.93)、直腸がん(0.87、0.80-0.95)、膀胱がん(0.87、0.82-0.92)、乳がん(0.90、0.87-0.93)。

余暇の身体活動は、悪性黒色腫(ハザード比1.27、95%信頼区間1.16-1.40)、前立腺がん(1.05、1.03-1.08)のより高いリスクと関連した。

つまり、以下のがんのできやすさに違いが見られました。

 

運動はがんにも良い影響があるのかもしれません。

悪い面についても同時に考える必要がありますが、ここで使われたデータは欧米のものなので、日光に敏感な白人に多いとされる悪性黒色腫の傾向が日本人にも当てはまるとは限りません。また、前立腺がんは高齢の男性には非常に高い確率で発生しますが、特に初期のものは進行が遅く、ほとんど死因になることはありません。

健康のために運動しようと思ってもなかなか始められない人は、がん予防になるかもしれないと思ってみてはどうでしょうか。

執筆者

大脇 幸志郎

参考文献

Association of Leisure-Time Physical Activity With Risk of 26 Types of Cancer in 1.44 Million Adults.

JAMA Intern Med. 2016 Jun 1.

[PMID: 27183032]

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。

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