にゅうがん
乳がん
乳腺に発生する悪性腫瘍。女性に多いが、男性に発症することもある
14人の医師がチェック 163回の改訂 最終更新: 2021.03.31

乳がんの抗がん剤治療①:治療薬の選択・効果

乳がんの手術前にがんを小さくしたり、手術後の再発を予防する目的で、抗がん剤治療を行うことがあります。それぞれの場合に使われる薬の種類を説明します。

なお、「抗がん剤」という言葉は、広い意味ではがんを攻撃する目的の薬すべてを含みますが、ここではホルモン剤と分子標的薬を除く狭い意味の抗がん剤(細胞障害性抗がん剤)を指すこととします。

乳がんに対する抗がん剤の使い方は多くの種類があります。
抗がん剤治療を行う際に「レジメン」という言葉を耳にすることがあるかもしれません。レジメンとは使用する抗がん剤の種類や投与する量、期間、手順などを時間の流れで表した計画表のことです。抗がん剤のレジメンは臨床試験を経て効果が確認されたものです。乳がんにも多数のレジメンがあります。
標準的なレジメンをいつでも厳守しないといけないわけではありません。副作用が出た場合など、患者さんの状態に合わせて調整しながら治療が続けられます。とはいえ治療を始める時点では標準的なレジメンをもとに考えることになります。

ホルモン療法に効果が期待できない乳がんや、進行した乳がんに対しては、手術の後に再発予防を期待して抗がん剤による治療を行います。
レジメンは多数ありますが、どの場合にどれを使うべきかが一律に決まっているわけではありません。効果が同等と考えられるレジメンを比較するときは、その人の体の状況に合っていると思われるものを選びます。
また抗がん剤治療では、がん細胞が持っているHER2(ハーツー)たんぱく質が重要です。HER2過剰発現型の乳がんに対しては分子標的薬の効果が期待できます。手術前後に使える分子標的薬はトラスツズマブのみです。抗がん剤はHER2が陽性か陰性かで分けて考えます。

  • HER2が陰性の場合(分子標的薬の効果が少ないと考えられる場合)
    • AC療法(ドキソルビシン+シクロフォスファミド) 
    • EC療法(エピルビシン+シクロフォスファミド) 
    • FEC療法(フルオロウラシル+エピルビシン+シクロフォファミド) 
    • TC療法(ドセタキセル+シクロフォスファミド)
    • CMF療法(シクロフォスファミド+メトトレキサート+フルオロウラシル)
    • パクリタキセル療法(AC療法を行いその後パクリタキセルに変更する)
    • ドセタキセル療法(AC療法を行いその後ドセタキセルに変更する)
  • HER2が陽性の場合(分子標的薬の効果があると考えられる場合)
    ​AC療法を行い、その後ドセタキセルもしくはパクリタキセルとトラスツズマブの併用に変更
    • TCH(ドセタキセル+カルボプラチン+トラスツズマブ) 
    • PTX(パクリタキセル)+トラスツズマブ

上記に示したレジメンの中から患者さんの状態などを踏まえてレジメンを選択します。それぞれのタイプを想定して1種類ずつレジメンを紹介していきます。

手術前後の抗がん剤治療でHER2が陰性の場合は、分子標的薬の効果が期待できません。
基本的には、ホルモン受容体が陽性の場合は、ホルモン療法を選択します。ホルモン受容体が陰性ならば抗がん剤が優先されます。ホルモン受容体が陽性でも抗がん剤を選択するほうが適切と考えられる場合があります。

  • 腋窩リンパ節転移が4個以上 
  • がん細胞の悪性度が高い
  • Ki67が高値である
  • ホルモン受容体陽性細胞の数が少ない(割合が10%以下) 

主な抗がん剤のレジメンは以下です。

  • AC療法(ドキソルビシン+シクロフォスファミド) 
  • EC療法(エピルビシン+シクロフォスファミド) 
  • FEC療法(フルオロウラシル+エピルビシン+シクロフォファミド) 
  • TC療法(ドセタキセル+シクロフォスファミド)
  • CMF療法(シクロフォスファミド+メトトレキサート+フルオロウラシル)
  • パクリタキセル療法(AC療法を行いその後パクリタキセルに変更する)
  • ドセタキセル療法(AC療法を行いその後ドセタキセルに変更する)

この中からAC療法を行い、その後タキサン系薬剤(パクリタキセルまたはドセタキセル)に変更するレジメンを紹介します。

ドセタキセル療法では、まずAC療法を行い、その後ドセタキセルに抗がん剤の種類を変更して治療を続けます。
AC療法は、ドキソルビシンとシクロフォスファミドという抗がん剤を用いた治療です。ドキソルビシンとシクロフォスファミドは同じ日に点滴で体に入れます。3週間ごとに1回、1回の治療は1日だけで、抗がん剤の点滴は1時間程度で終了するので多くの施設が外来で行っています。抗がん剤の投与日以外でも血液検査などのために病院に行く必要が出てくる場合があります。

サイクル 1 2 3 4
1 2-21 1 2-21 1 2-21 1 2-21
ドキソルビシン
60mg/m2

(投与)

休薬 休薬 休薬 休薬
シクロフォスファミド
600mg/m2
休薬 休薬 休薬 休薬


3週間に1回の抗がん剤治療を行うスケジュールで合計4回(4サイクル)行います。AC療法終了後にドセタキセルの使用を開始します。ドセタキセルは3週毎に点滴するスケジュールで合計4回(4サイクル)行います。ドセタキセルもAC療法のときと同様に外来で使うことができます。

サイクル 1 2 3 4
1 2-21 1 2-21 1 2-21 1 2-21

ドセタキセル
75-100mg/m2

休薬 休薬 休薬 休薬

手術後に抗がん剤治療を行うことで、再発率や乳がんによる死亡率を下げる効果を調べた研究の結果を示します。少し難しい内容になります。
手術後の抗がん剤治療で効果のあるレジメンはいくつかありますが、ここではアンスラサイクリン系(アントラサイクリン系)薬剤の効果を紹介します。
アンスラサイクリンは抗がん剤のなかでもドキソルビシンやエピルビシンなどが属する抗がん剤のグループ名です。アンスラサイクリンを使用したレジメンにはAC療法やEC療法があります。以下はアンスラサイクリンを含むレジメンで治療した場合と治療しない場合で比較した研究です。

アンスラサイクリンを含むレジメンの効果

評価項目 評価時点 抗がん剤 手術後の治療なし
再発率(%) 5年 26.1 34.6
10年 39.4 47.4

乳がんによる死亡率(%)

5年 15.9 21.0
10年 29.3 35.8

Lancet.2012;379:432-44

アンスラサイクリンを含んだ抗がん剤治療は手術後抗がん剤治療を行わない場合と比較して再発率や乳がんによる死亡率を下げることが確かめられました。
乳がんには他にも多くの抗がん剤のレジメンがあります。いくつかのレジメンで同じように再発率や死亡率の改善が認められています。
手術の後の抗がん剤治療は長く辛いものがあります。しかし行うことには意味があります。乳がんの治療は手術だけではなくその後の抗がん剤治療も重要です。
ここでは手術後の抗がん剤治療について説明しましたが、手術前の抗がん剤治療と手術後の抗がん剤治療の効果はほとんど同等と考えられています。
J Natl CAncer Inst Mongor.2001;30:96-102
 

手術前後の抗がん剤治療でHER2が陽性の場合は、分子標的薬の効果があります。乳がんの手術前後に使える分子標的薬はトラスツズマブだけです。トラスツズマブは、抗がん剤と併用することで、その薬剤効果が十分発揮されると考えられています。そのため、手術前後においても必ず、抗がん剤と同時に投与されます。併用される抗がん剤が終了したら、トラスツズマブだけを投与します。そしてホルモン受容体が陽性の場合には、この時期からホルモン療法と併用となります。
Lancet.2013;382:1021-8

  • 腋窩リンパ節転移が4個以上 
  • がん細胞の悪性度が高い
  • Ki67が高値である
  • ホルモン受容体陽性細胞があっても数が少ない(割合が10%以下) 

分子標的薬を併用するときの主な抗がん剤治療のレジメンは以下です。

  • ドセタキセル療法+トラスツズマブ(AC療法を行いその後ドセタキセルに変更しトラスツズマブを併用)
  • TCH(ドセタキセル+カルボプラチン+トラスツズマブ) 
  • PTX(パクリタキセル)+トラスツズマブ

ドセタキセル療法+トラスツズマブのレジメンの例を紹介します。

AC療法を行いその後、タキサン系(パクリタキセルもしくはドセタキセル)の抗がん剤とトラスツズマブによる治療を続ける方法について少し詳しく解説します。
AC療法は、ドキソルビシンとシクロフォスファミドという抗がん剤を用いた治療です。ドキソルビシンとシクロフォスファミドは同じ日に点滴で体に入れます。抗がん剤の点滴は1時間程度で終了するので多くの施設が外来で行っています。抗がん剤の投与日以外でも血液検査などのために受診が予定される場合があります。

サイクル 1 2 3 4
1 2-21 1 2-21 1 2-21 1 2-21
ドキソルビシン
60mg/m2

(投与)

休薬 休薬 休薬 休薬
シクロフォスファミド
600mg/m2

(投与)

休薬 休薬 休薬 休薬

3週間に1回の抗がん剤治療を行うスケジュールで合計4回(4サイクル)行います。AC療法終了後に、ドセタキセルの点滴を行います。ドセタキセルは3週毎に点滴するスケジュールで合計4回(4サイクル)行います。ドセタキセルもAC療法と同様に外来で行うことができます。ドセタキセルの代わりにパクリタキセルという薬を選ぶこともできますがドセタキセルとは投与方法が異なります。

サイクル 1 … 4
1 2-21 1 2-21

ドセタキセル  75-100mg/m2

休薬 休薬 休薬
トラスツズマブ (初回8mg/kg 2回目以降は6mg/kg)

休薬 休薬 休薬

AC療法後にドセタキセルとトラスツズマブを開始します。ドセタキセルは3週毎に投与を行うスケジュールで合計4回(4サイクル)行います。ドセタキセルと同じタイミングでトラスツズマブを開始します。
ドセタキセルは4サイクルで終了し、以後はトラスツズマブを3週ごとに14サイクル続けます。ホルモン受容体陽性の場合は、この時期から併用となります。

サイクル 1 14
1 2-21 1 2-21
トラスツズマブ 休薬 休薬 休薬

パクリタキセル療法にトラスツズマブを追加することの効果を検討した研究を紹介します。パクリタキセル療法はAC療法を行った後にパクリタキセルを投与する方法です。少し難しい話になります。

評価項目 評価時点 パクリタキセル療法+トラスツズマブ パクリタキセル療法
無病生存率(%) 3年 87.1 75.4
4年 85.3

67.1

生存率(%) 3年 94.3 91.7
4年 91.4 86.6
遠隔転移が出現しない割合(%) 3年 90.4 81.5
4年 89.7 73.7


用語を説明します。
無病生存とは、治療を開始してから「再発」「死亡」「新たながんの発生」のいずれにも至らず、がんが指摘されない状態のまま生存していることを指します。
遠隔転移とは、乳房とは離れた臓器に転移が出現することを指します。
表に示したいずれの場合に関してもトラスツズマブを併用した方が良好な成績を示しました。
この研究以外にもHER2陽性の乳がんに対してトラスツズマブを抗がん剤治療に追加することで効果が高まることが確認されています。
トラスツズマブが治療に加わると治療期間が数か月ほど長くなります。抗がん剤治療が長くなるとなかなかがんから開放されないような気がして精神的にも辛いものがあると思います。しかしそれを行うにはこのようなしっかりとした理由があるからです。頑張って受けた手術の効果を最大限に引き出すためにも薬物療法を続けることは大事です。
NEJM.2005;353:1673-1684
 

乳がんが転移や再発した場合にも薬物療法を使います。ホルモン療法・抗がん剤治療・分子標的薬治療から有効と予想されるものを選びます。
ホルモン受容体が陰性の場合や、ホルモン療法の効果がなくなってきた場合などは抗がん剤治療が有力です。転移・再発乳がんに対して効果があると考えられる抗がん剤のレジメンは下記のように多くあります。

  • HER2が陰性の場合(分子標的薬の効果が少ないと考えられる場合)
    • AC療法(ドキソルビシン+シクロフォスファミド) 
    • EC療法(エピルビシン+シクロフォスファミド) 
    • DTX(ドセタキセル)
    • PTX(パクリタキセル) 
    • エリブリン  
    • Cap(カペシタビン) 
    • VNB(ビノレルビン) 
    • GEM(ゲムシタビン)  
    • S-1(テガフール+ギメラシル+オテラシルカリウム)
    • nab-PTX(ナブパクリタキセル) 
    • GEM(ゲムシタビン)+PTX(パクリタキセル) 
    • BV(ベバシズマブ)+PTX(パクリタキセル) 
    • CPT-11(イリノテカン)
  • HER2が陽性の場合(分子標的薬の効果があると考えられる場合) 
    • 1stライン 
      • DTX(ドセタキセル)+ペルツズマブ+トラスツズマブ     
    • 2ndライン 
      • トラスツズマブ エムタンシン
    • 3rdライン
      • トラスツズマブ+(PTX、DTX、VNB、Capなど)
      • ラパチニブ+Cap(カペシタビン)
      • ラパチニブ+トラスツズマブ

再発・転移した乳がんに対しては、薬物治療が行われます。薬物治療は、大きく分けて抗がん剤、ホルモン療法、分子標的薬の3つがあります。治療の選択にはホルモン受容体とHER2が重要です。
再発・転移した乳がんでホルモン受容体がない場合は、ホルモン療法の効果が期待できません。さらにHER2が陰性の場合は、HER2を選んで攻撃する分子標的薬の効果は期待できません。この場合は抗がん剤が有力な選択肢です。
ホルモン受容体陽性でも転移が重症と考えられるときには抗がん剤による治療が勧められます。

抗がん剤のみで治療を行う場合の例を挙げます。

  • ホルモン受容体とHER2が陰性
  • ホルモン療法を行ったものの効果がなくなった 
  • ホルモン受容体陽性だが、転移が重症であり抗がん剤の方が適していると考えられる

再発・転移した乳がんでHER2が陰性の場合に使用する抗がん剤のレジメンを挙げます。

  • AC療法(ドキソルビシン+シクロフォスファミド) 
  • EC療法(エピルビシン+シクロフォスファミド) 
  • DTX(ドセタキセル)
  • PTX(パクリタキセル) 
  • エリブリン  
  • Cap(カペシタビン) 
  • VNB(ビノレルビン) 
  • GEM(ゲムシタビン)  
  • S-1(テガフール+ギメラシル+オテラシルカリウム)
  • nab-PTX(ナブパクリタキセル) 
  • GEM(ゲムシタビン)+PTX(パクリタキセル) 
  • BV(ベバシズマブ)+PTX(パクリタキセル) 
  • CPT-11(イリノテカン)

以下は少し難しい解説になります。

■1次治療(最初の治療)
再発・転移が発見されてから最初に行う治療の例を挙げます。

  • アンスラサイクリン系(ドキソルビシン、エピルビシンなど)
  • タキサン系(パクリタキセル、ドセタキセルなど)
  • S-1(テガフール+ギメラシル+オテラシルカリウム)

上の3種類のうちどれかを選択して治療を行います。

■2次治療以降
1次治療を行っていくうちに抗がん剤の効果は弱くなります。CTなどの画像診断で転移している部分が大きくなったり、新たに転移している場所が出てきた時には、抗がん剤の変更を行います。1次治療の次に行うという意味で2次治療といいます。2次治療以降では、以前の治療で使っていなかった薬を使うことを検討します。
たとえば、1次治療でタキサン系を使った場合、2次治療ではアンスラサイクリン系のように選択します。
2次治療では今まで使ってきた薬と体の状況を見ながら薬を決めていきます。2次治療の効果がなくなってきた場合には、同じように薬を変更して治療を行っていきます。しかし、薬剤の効果も少なくなり、全身状態も不安定となるので、主治医との相談が重要となります。

HER2が陽性の場合は、HER2を選択的に攻撃できる分子標的薬を抗がん剤と組み合わせて治療を行います。
レジメンの例を挙げます。

  • 1st ライン(1次治療)
    • DTX(ドセタキセル)またはPTX(パクリタキセル)+トラスツズマブ+ペルツズマブ    
  • 2ndライン(2次治療)
    • トラスツズマブエムタンシン     
  • 3rd ライン(3次治療)
    • トラスツズマブ+(パクリタキセル、ドセタキセル、ビノレルビン、カペシタビンなど)
    • ラパチニブ+Cap(カペシタビン)

最初に行う治療では、抗がん剤のドセタキセルと、トラスツズマブとペルツズマブという2つの分子標的薬をあわせた治療を行います。この治療法は、転移・再発をした乳がんの人でHER2が陽性であった人に対して効果があることが検証されています。ドセタキセルとトラスツズマブの2剤を使用した場合と比較して、ペルツズマブを加えたほうが生存期間の延長などが得られました。

薬剤 DTX+トラスツズマブ+ペルツズマブ DTX+トラスツズマブ
進行までの期間(中央値) 18.7ヵ月 12.4ヵ月
生存期間(中央値) 56.5ヵ月 40.8ヵ月

NEJM. 2015;372:724-34


用語を説明します。中央値は生存期間や進行までの期間を長い順に並べた時に真ん中の順位に当たる値です。生存期間、進行までの期間ともに、ドセタキセルとトラスツズマブに加えてペルツズマブを併用した方がよいという結果でした。しかし、3剤を使用する治療は体にとても負担になります。体への負担が大きいときには、ドセタキセルを中止してトラスツズマブとペルツズマブの2剤による治療を継続していきます。

紹介した研究では平均で8コースの3剤併用療法が行われており、それ以降はトラスツズマブとペルツズマブの2剤のみの投与となっています。
抗がん剤治療は継続していくうちに効果が徐々に弱くなっていきます。それは、がん細胞が徐々に変化して抗がん剤に耐える能力(耐性)を獲得していくためです。HER2が陽性でドセタキセルやトラスツズマブの効果がなくなったときの治療法はトラスツズマブエムタンシンを用いたものです。トラスツズマブエムタンシンは、トラスツズマブにエムタンシンという抗がん剤を結合させた薬です。トラスツズマブエムタンシンはラパチニブ(分子標的薬)とカペシタビン(抗がん剤)と比較した研究で生存期間などが長い結果を示しました。このことからドセタキセル+トラスツズマブ+ペルツズマブの後の治療としてトラスツズマブエムタンシンが使われます。

薬剤 トラスツズマブエムタンシン ラパチニブ+カペシタビン
進行までの期間(中央値) 9.6ヵ月 6.4ヵ月
生存期間(中央値) 30.9ヵ月 25.1ヵ月

NEJM. 2012;368:1783-91
 

トラスツズマブエムタンシンの効果がなくなったあとの治療はそのときの状況と今までの治療歴から使用歴がないものなどを中心に選んで行うことになります。分子標的薬をラパチニブに変更したり、トラスツズマブと組み合わせる抗がん剤を変更したりします。

抗がん剤治療は効果が人によって異なります。つまりここで示した研究の中央値が自分の余命とは限りません。最初の治療の効果が短くてもその次の治療の効果が長く続くことは十分有り得ます。大事なのは日々の生活と治療を充実させて行くことです。