パニック障害の治療について
パニック障害の治療には大きく分けて「薬物療法」と「心理療法」の2つがあります。薬物療法では、
目次
1. 薬を使わない治療法ー心理療法について

数々の研究によって、認知行動療法(心理療法の一種)が薬物治療と同じくらい効果的であることが分かっています。
さらに、認知行動療法と薬物治療を組み合わせた治療法が最も効果的であるとも言われています。薬なしで治そうとするよりは、薬を使いながら認知行動療法も組み合わせることでさらに効果が得られる可能性があります。
認知行動療法は、パニック障害の以下のような症状を改善する目的で行われます。
- パニック発作(不安
発作 ):激しい動悸 、胸苦しさ、冷や汗、めまいが突然生じて、数分から1時間以内で治まる発作のこと。このまま自分が狂ったり、死んだりするのではないか、という異常に強い恐怖感におそわれる - 予期不安:「またパニック発作におそわれたらどうしよう」、「発作が起きて死ぬかもしれない」という強い恐怖感が1ヶ月以上続く
- 広場恐怖:パニック発作への恐怖によって、何かを避ける行動を行う。例えば一人で外出するのをやめたり、人が多いところに出かけなくなったりする
ここからは認知療法、行動療法(不安階層表を用いた
2. 認知療法
認知療法では、考え方やものごとの捉え方を修正していくことにより、不安を軽減することができます。特に、パニック発作を起こりにくくしたり、予期不安を軽減するのに役に立ちます。
例えば、パニック発作で動機やめまいを感じると、自動的に「自分は心臓発作を起こして死ぬんだ」と思い込み、強い恐怖感を抱きます。この「自動的な思い込み」がパニック発作を悪化させます。そのため、「不安で心臓が激しく脈打つのは人間の身体の自然な反応であって、心臓発作の予兆ではない」ということを知り、思い出すことで、不安を軽くしていきます。
このように、認知療法では、まず不安が生じるメカニズムを学び、自分のことを客観的にみていきます。そして、自分の「パニック発作が起こりやすい状況」や「不安を引き出す考え方のクセ(自動的な思い込み)」を把握します。これをもとに、パニック発作を起きにくいように環境を改善したり、パニック発作が起きそうなときや起きてしまったときにどう考え、どう行動したらいいのかを考えていきます。
具体的な方法は医療機関や施術者によって異なります。一例を紹介すると、「パニック発作の記録」をつけて、自分を振り返って観察するという方法が役立ちます。
記録には、以下のようなことを記載すると良いでしょう。
- 発作がいつ起きたか
- そのときの症状
- その時の考えと感情
- 発作の引き金
これによって、「パニック発作が起こりやすい状況」や「不安を引き出す考え方のクセ(自動的な思い込み)」が少しずつ明らかになっていきます。
3. 行動療法:不安階層表を用いた曝露療法
パニック発作を恐れ、人が多いところや一人での外出を避ける「広場恐怖」という症状に対して行われる治療法です。
「広場恐怖」では以下のような場所、状況を恐れ、避けることが知られています。
- 公共交通機関(バス、電車、飛行機など)
- 広い場所(駐車場など)
- 囲まれた場所(お店やレストラン、映画館など)
- 列に並んだり、人の群れの中にいること
- 一人で自宅の外に出かけること
暴露療法では、このような不安や恐怖を感じやすい状況にあえて自分の身を置く=暴露させます。そして、何も悪いことは起きないことを確認します。これにより、少しずつ慣れ、また自信をつけることができます。暴露療法で不安や恐怖が軽減されていくことは、実際に研究でも証明されています。
不安階層表
曝露療法についてもう少し詳しく見ていきましょう。
暴露療法では「不安階層表」を使います。これは、実際に患者本人が不安に感じる状況を列挙して、11段階に分けて整理したものです。
不安階層表の具体例(0点:リラックスできる、100点:最も強く恐怖、不安を感じる)
| 0点 | 家のソファで横になりながらテレビを見る |
| 10点 | 一人で外出する |
| 20点 | 美容室で髪を切ってもらう |
| 30点 | 歯の治療をする |
| 40点 | マンションのエレベーターに乗る |
| 50点 | バスに乗る |
| 60点 | パートナーとレストランで食事をする |
| 70点 | パートナーと映画館で映画を観る |
| 80点 | 通勤帯の満員電車に乗る |
| 90点 | 一人で映画館で映画を観る |
| 100点 | 飛行機に乗る |
最初から強い恐怖を感じる状況に身を置くのは刺激が強すぎます。そのため、症状を考慮しながら、例えば40-50点の中等度の場面から練習する、といったような工夫をします。練習する際には配偶者、パートナーや友人の付き添いが支えになることもあります。
4. 自律訓練法

自律訓練法とはもっともよく知られているリラクゼーション法の一つです。自分に暗示をかけることでリラックスする自己催眠法です。
標準公式と呼ばれる、暗示で唱える言葉を用いてリラックスします。標準公式は以下の通りです。
- 背景公式:気持ちがとても落ち着いている
- 第1公式:手足が重たい
- 第2公式:手足が温かい
- 第3公式:心臓が静かに打っている
- 第4公式:呼吸が楽になっている
- 第5公式:お腹が温かい
- 第6公式:額が涼しい
基本は仰向けになって寝ている状態で行います。それぞれの公式を順番に心のなかで唱え、自分に暗示をかけます。基本的には、医師の指導のもとで行いますが、第1、第2公式は自分でも行うことができて、十分効果が期待できます。
自律訓練法を行うと心身がリラックスした状態になっているのですが、そのままだとボーっとした状態が続いてしまうので、終わる時には「消去動作」を行うことになっています。
消去動作とは一種の催眠状態から回復するための動作です。両手のグーパーを数回繰り返し、両肘を数回曲げ伸ばしして、大きく背伸びをした後、深呼吸をするといった方法があります。
5. パニック障害の薬物療法はどんな症状に効果があるのか
パニック発作、予期不安、広場恐怖の症状に対しては薬物療法が効果的です。抗うつ薬、抗不安薬、漢方薬が使われます。
【パニック障害で使われる薬】
- 抗うつ薬
- 抗不安薬
- ベンゾジアゼピン系抗不安薬:ソラナックス、ワイパックス、メイラックスなど
- 漢方薬
- 甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)
- 半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)
- 苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)
- 加味逍遙散(カミショウヨウサン)
- 柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
- その他
- スルピリド
- 気分安定薬
- β遮断薬
それぞれについて詳しく説明をします。
6. 抗うつ薬:SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)
パニック障害の原因はまだハッキリとわかってない部分もありますが、恐怖や不安などに関係している
一説によると、脳の
SSRIの働きについて
一度放出された神経伝達物質が再び細胞内に取り込まれることを「再取り込み」と呼びます。SSRIはその名前の通り、一度放出されたセロトニンの「再取り込み」を阻害することで、シナプス間隙という部分におけるセロトニン量を増加させ、セロトニンの作用を強める作用をあらわします。
SSRIは抗うつ薬の一つですが、うつ(
パニック障害に効果があるSSRI:パキシル、ジェイゾロフトなど
いくつかのSSRIにはパニック障害への効果がしっかりと確認されています。
不安を助長しパニック障害と同様な症状を引き起こす物質m-CPP(m-クロロフェニルピペラジン)を使った試験(ラット)において、パロキセチン塩酸塩(商品名:パキシル®など)や塩酸セルトラリン(商品名:ジェイゾロフト®など)といったSSRIが、m-CPPによって引き起こされる自発運動量の減少を抑える作用をあらわすことが確認されています。
パニック障害にSSRIが効くまで2週間以上かかる
個人差や薬によっても違いはありますが、SSRIを開始してから効果が実感できるまでには少なくとも数週間(一般的には、2-4週間程度)必要とされています。また薬が十分な効果をあらわすまでに8-12週くらいかかるともされ、先を見据えた服用が大切です。抗うつ薬の効果が十分にあらわれるまでは、抗不安薬などを一緒に使い発作を抑えるのが一般的です。
パニック障害では抗うつ薬は徐々に増やし徐々に減らす
薬の飲む量は少なめから開始し、2-3週間ほどかけて徐々に維持する量まで増やす服用方法が取られることが多いです。これは、副作用を考慮するとともに、薬を徐々に身体に慣らすためでもあります。服用を始める際には、しっかりと医師から話を聞いておくことが大切です。
発作が抑えられているなど薬による十分な効果が見られても、すぐに薬を減らすことはありません。その薬の量を半年から1年ほど継続します。その後も症状がおさまっているようなら、さらに半年から1年ほどかけて徐々に薬を減らしていくのが一般的です。
SSRIの副作用には何があるか
抗うつ薬の中でも初期に開発された薬は、有益な効果をあらわす反面、副作用にも注意が必要です。抗コリン作用(神経伝達物質の
パニック障害で特に気を付けるべきSSRIの副作用について
SSRIはそれまでに開発された抗うつ薬に比べると副作用がかなり軽減されている薬となっています。
それでも副作用はゼロにはなりません。眠気などの精神神経系症状やセロトニンに関連した症状に対しては注意が必要です。
セロトニンは
これらの症状は薬の服用開始から2-3週間の間に比較的あらわれやすく、その後は多くの場合は消失します。そのため、SSRIでは数週間かけて徐々に身体を慣らしていく方法が取られることが多いというわけです。このように、副作用に対して十分配慮されたうえで使われますが、ある程度の期間服用を継続しても症状がおさまらない場合には、医師や薬剤師に相談しましょう。
パニック障害の薬を勝手にやめると危険なので避けるべき
副作用への心配などから自己判断で薬の量を調節するのはやめてください。特にSSRIでは急な中止により吐き気、頭痛、発汗などの症状があらわれる可能性があります。
パニック障害の治療において、症状が安定しているにもかかわらず半年から1年ほどかけて徐々に薬を減らす方法が取られるのは、パニック発作の再燃を考慮すると同時に、急な中断による症状が起きないようにするためです。
SSRIによるパニック障害への治療の有効性は高いとされ、症状の改善が期待できます。有効性と注意すべき副作用などを医師や薬剤師からよく聞いておき、適切に服用していくことが大切です。
SSRIの効果や副作用に関してはコラム「SSRIはうつ病だけの薬じゃない!?効果と副作用について解説」でも紹介していますので合わせてご覧下さい。
7. SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬)や三環系抗うつ薬
パニック障害の治療ではSSRIが中心的な役割を担っています。しかし、SSRIで効果が十分得られない場合は他の種類の抗うつ薬である、SNRIや三環系抗うつ薬と呼ばれる薬が検討されます。
SNRIの特徴とその副作用
SNRIは「セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬」の略称です。セロトニンとノルアドレナリンの両方の神経伝達物質のバランスを改善することで、うつ(抑うつ)や不安障害の改善だけでなく神経性の
パニック障害に対してSNRIを使う場合も通常、少量から開始して、効果が十分にあって副作用が最小になる薬の量を維持する治療法が行われます。
副作用に関しても十分考慮したうえで治療が行われますが、眠気、ふらつきなどの精神神経系症状に加えて、
三環系抗うつ薬(商品名:トフラニール、アナフラニールなど)の特徴とその副作用
三環系抗うつ薬は比較的初期に開発された抗うつ薬の一種です。パニック障害の治療ではイミプラミン(商品名:トフラニール®など)やクロミプラミン(商品名:アナフラニール®)などが有効とされています。
パニック障害に対して三環系抗うつ薬を使う場合も通常、少量から開始して効果が十分にあり副作用が最小になる薬の量を維持する治療法が行われます。
副作用に関しても十分考慮したうえで治療が行われますが、眠気、ふらつきなどの精神神経系症状に加えて、抗コリン作用(口渇、便秘、尿閉、眼圧上昇など)などの副作用には注意が必要です。
8. ベンゾジアゼピン系抗不安薬:ソラナックス、ワイパックス、メイラックスなど
パニック障害では抗不安薬の中でもベンゾジアゼピン系抗不安薬と呼ばれる種類の薬が主に使われています。抗うつ薬と一緒に使ったり、副作用などのなんらかの理由で抗うつ薬が使用できない場合は、ベンゾジアゼピン系抗不安薬が治療の中心になることもあります。
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は脳の興奮を抑えるGABA(γ-アミノ酪酸)という物質の働きを高める作用をあらわし不安、緊張などを和らげる薬です。パニック障害だけでなく、うつ病などの多くの病気で使われます。
パニック障害に処方されるベンゾジアゼピン系抗不安薬の例
パニック障害で使われるベンゾジアゼピン系抗不安薬には主に次のものがあります。
- アルプラゾラム(商品名:コンスタン®、ソラナックス®など)
- クロナゼパム(商品名:ランドセン®、リボトリール®)
- ロラゼパム(商品名:ワイパックス®など)
- ロフラゼプ酸エチル(商品名:メイラックス®など)
抗うつ薬と一緒に使う場合には一般的に、抗うつ薬の効果がみられた時点から徐々に減量していきます。
コンスタン、ソラナックスやワイパックスなどの比較的作用持続時間が短いタイプの薬を不安などがあらわれた時の頓服薬として使う場合もあります。
また、比較的長期的に使う場合には離脱症状防止などを考慮して、メイラックスなどの比較的作用持続時間が長めのタイプが適するとされています。
パニック障害でベンゾジアゼピン系抗不安薬の副作用は出るのか
ベンゾジアゼピン系抗不安薬は一般的に早く効果があらわれ安全性も高いとされていますが、薬に対しての依存性などもあるため、他の治療薬同様、指示された用法や用量を守って使うことが大切です。
BZD系抗不安薬では依存性以外にも眠気やふらつきなどがあらわれる場合もあり注意が必要です。
9. パニック障害に処方されるその他の薬
この他にもパニック障害に処方される薬はあります。代表的な薬を解説します。
スルピリド
パニック障害に対して、抗うつ薬のかわりにスルピリド(商品名:アビリット®、ドグマチール®、ミラドール®など)が有効である場合があります。
気分安定薬
パニック障害の他に双極性障害を合わせ持つ場合には気分安定薬(炭酸リチウムなど)をベンゾジアゼピン系抗不安薬などと一緒に使う場合もあります。
β遮断薬
β遮断薬は一般的に狭心症や高血圧などの治療薬として使われます。パニック障害の不安に伴う動悸などを抑える目的で使う場合があります。
パニック障害の薬はよく相談して飲もう
パニック障害における治療では、発作の症状や自身の体質などを医師にしっかり伝え、飲む薬の特徴や注意事項を事前にしっかり聞いておき適切に服用することが大切です。
また、医師が決めた服用期間や内服量は必ず守らなくてはなりません。医師は患者さんの身体と精神のバランスを見ながら処方薬の種類や量を決めています。決められた通りに飲まない場合には、バランスを乱してしまう危険性があります。
10. パニック障害に対して使われる漢方薬
パニック障害の漢方薬は、SSRIや抗不安薬などに加えて選択肢の一つになります。
漢方医学では患者個々の症状や体質などを「証(しょう)」という言葉であらわし、これに合った薬を選択するのが一般的です。(「証」についてはコラム「漢方薬の選択は十人十色!?」で詳しく解説していますので合わせてご覧下さい)
不安障害やその一つであるパニック障害に対しても基本的には同様で、証に合わせた薬が選択されます。なんらかの理由によってSSRIなどの薬を使う際に制限がある場合やこれらの薬で効果が不十分な場合には漢方薬が有用となることもあります。
また不安障害における症状のあらわれ方は人によっても異なり複数の症状があらわれる場合もあります。そのため、身体の全体の状態を診断し薬を選ぶ漢方薬によって症状の改善が期待できることも考えられます。
甘麦大棗湯(カンバクタイソウトウ)
神経過敏で不安や不眠、ヒステリー症状などがあるような証に適するとされています。
小麦(ショウバク:コムギの種)、大棗(タイソウ)、甘草(カンゾウ)の3種類の生薬で構成される漢方薬で、不安発作時や予期不安(パニック発作の経験から、また発作が起きてしまうのではないか?と不安にさらされている状態)があるような場合に頓服薬として使う場合もあります。
半夏厚朴湯(ハンゲコウボクトウ)
冷えがあり顔色が悪く神経質で喉にものがつかえるような証に適するとされています。
特にパニック障害では過呼吸や呼吸困難を伴うような症状に対して効果が期待できる漢方薬です。不眠症や神経性胃炎などに対しても効果が期待でき、予期不安があるような場合には頓服薬として使う場合も考えられます。
苓桂朮甘湯(リョウケイジュツカントウ)
疲労感や下半身の脱力感、口の渇きなどがあるような証に適するとされます。パニック障害における激しい動悸や動悸と一緒にあわられることが多い立ちくらみなどのめまいに対して効果が期待できる漢方薬です。
体内の水分
加味逍遙散(カミショウヨウサン)
疲れやすく冷えや頭痛、精神不安などがある証に適するとされ、更年期障害や自律神経失調症の症状に対してもよく使われています。
抗ストレス作用などをあらわす柴胡(サイコ)や血の巡りなどを改善する当帰(トウキ)といった計10種類の生薬から構成される漢方薬で、パニック障害においては予期不安の改善なども期待できます。
不眠や不安、抑うつ傾向などの症状を改善し、副作用などの理由から抗うつ薬や抗不安薬を使いにくいような人にも有用となる場合があります。
柴胡加竜骨牡蛎湯(サイコカリュウコツボレイトウ)
不安、不眠、イライラなどの精神症状に肋骨の下の重苦さなどを伴うような証に適するとされています。パニック障害では動悸がよくあわわれるような症状に対して効果が期待できます。
先ほどの加味逍遙散にも含まれていた抗ストレス作用がある柴胡(サイコ)、不安・不眠や胃痛などに改善効果が期待できる牡蠣(カキ)の貝殻が原料となった生薬の牡蛎(ボレイ)などを構成生薬として含み、不眠症、神経症、肩こりなどの改善作用も期待できます。
この他、柴胡加竜骨牡蛎湯が適するような症状があり、やや体力や気力が低下している場合などに対して効果が期待できる柴胡桂枝乾姜湯(サイコケイシカンキョウトウ)、動悸・不安・緊張や発汗があるような症状に効果が期待できる桂枝加竜骨牡蠣湯(ケイシカリュウコツボレイトウ)、動悸や息苦しさに加えて体のほてりや不眠などがあるような症状に効果が期待できる黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)などの漢方薬が、不安障害に対して使われることがあります。
またSSRIなどの抗うつ薬による副作用の軽減に漢方薬が有効であることもあります。SSRIやSNRIといった薬では特に服用開始初期の頃に吐き気などの胃腸症状があらわれる場合があり、この症状を和らげるために半夏瀉心湯(ハンゲシャシントウ)や五苓散などを一緒にに使うことで副作用があらわれる時期を乗り切れるといった効果が期待できます。
一般的に漢方薬は副作用が少なく、体質や症状に合う薬を使えば有益な効果が期待できます。ただし、副作用が少ないといっても全くないわけではなく、自然由来の生薬成分自体が体質や症状に合わなかったりすることもあります。例えば、お腹が緩くなりやすい体質の人に大黄(ダイオウ)などの下剤効果がある生薬は適しない場合があります。
また生薬成分を適正量を超えて服用した場合には好ましくない症状があらわれることも考えられます。特に甘草(カンゾウ)は漢方薬の約7割に含まれる生薬成分ですが、他の病気で既に漢方薬を服用している場合や甘草の成分(グリチルリチン酸)を含む製剤(グリチロン®配合錠など)を服用している場合などでは、偽
しかし万一これらの好ましくない症状があらわれたとしても、大半は漢方薬を中止することで解消できます