そうきょくせいしょうがい(そううつびょう)
双極性障害(躁うつ病)
躁うつ病とは、うつ病に加えて、躁病の症状もある状態。
10人の医師がチェック 143回の改訂 最終更新: 2017.12.06

双極性障害(躁うつ病)の基礎知識

双極性障害(躁うつ病)について

  • うつ状態の症状と躁状態の症状を数ヶ月から数年のスパンで繰り返す病気
    • 中にはラピッドサイクラーと呼ばれ、より頻繁にうつ病躁病の症状を行ったり来たりする人もいる
  • 症状の特徴
    • 双極性障害におけるうつ状態の症状はうつ病の症状とほぼ同じ
    • 双極性障害における躁状態は以下の2種類ある(症状の詳細は以下を参照)
      躁病エピソード:双極Ⅰ型障害という
      ・軽躁病エピソード:双極Ⅱ型障害という
    • 躁病エピソードと軽躁病エピソードの違いは、社会生活を送るための機能があるかどうかで決まる
      躁病エピソードは社会機能が著しく失われているが、軽躁病エピソードでは大きく損なわれてはいない
  • 頻度
    • 100人に約1人程度の割合で発症すると考えられている
  • 問題点
    • 躁状態にあると自分が病気であるという自覚がないこと(病識の欠如)が多いため治療に積極的でない

双極性障害(躁うつ病)の症状

  • うつ状態の主な症状
    • 抑うつ気分(気分が落ち込んで元気が出ない状態)
    • 興味・喜びの喪失
    • 食欲がない、食べ過ぎてしまう、体重が減る、または増える
    • 睡眠の異常(目がすぐに覚めてしまう、熟睡できない、眠りが浅い、寝すぎるなど)
    • 動きが鈍い、落ち着きがない
    • 疲れやすい、やる気が出ない(気力の減退)
    • 自分なんて価値がない人間だと思ってしまう、自分のせいで人に迷惑がかかっていると感じてしまう
    • 集中力がない、ものごとをじっくり考えられない、決断できない
    • 死んでしまいたいと思う(希死念慮)、自殺について考える、身辺整理など自殺の準備をする
  • 躁状態の主な症状
    • 異常に元気がある
    • 異常に社交的
    • 早口で次から次へと話す(相手は理解できないことが多い)
    • やたら怒りっぽい
    • 異常に自分に自信がある
    • 寝なくても元気
    • 次々といろいろな考えが出てきて止まらない
    • 気が散ってしまう
    • ついつい自分の快楽に走ってしまう(衝動買い、無分別な性交、賭け事など)

双極性障害(躁うつ病)の検査・診断

  • 症状や経過から、時間をかけて診断する

双極性障害(躁うつ病)の治療法

  • 主な治療
    • リチウムやラモトリギンを用いる
    • 気分を安定させる薬を使う
    • 急いで躁状態の症状を抑える必要がある場合は、抗精神病薬が使われることがある
  • 治療を効果的に行うために大切なこと
    • 自分が病気であることと、治療する必要があることを理解することが大切
    • 無理をしない安定した生活を送る
    • 薬を定期的に飲むようにする
      ・飲み忘れをなくすために、お薬カレンダーや携帯のアラームを使ったりする

双極性障害(躁うつ病)に関連する治療薬

気分安定薬(炭酸リチウム)

  • 感情の高まりや行動を抑えることで躁病などの改善や抗うつ薬などの作用を補助する薬
    • 躁病は気分の高ぶっている躁状態が続き異常に元気であるなどの症状があらわれる
    • 炭酸リチウムは中枢神経に作用し感情の高まりや行動を抑え、気分を安定化する作用をあらわす
    • 炭酸リチウムは抗うつ薬などの効果を高める作用もあらわす

気分安定薬(炭酸リチウム)についてもっと詳しく

定型抗精神病薬

  • 主に脳内のドパミンに対して抑制作用をあらわし、幻覚、妄想、不安、緊張、興奮などの症状を改善する薬
    • 統合失調症は脳内のドパミンなどの働きに異常が生じ、幻覚、妄想などの陽性症状や感情の鈍麻、意欲の減退などの陰性症状などがあらわれる
    • 脳内のドパミンの作用を抑えることにより陽性症状の改善が期待できる
    • 本剤は脳内で過剰になっているドパミンの働きを抑える作用などをあらわす

  • 本剤は統合失調症の他、躁病やうつ病などへ使用する薬剤もある
  • 本剤は薬剤の成分の化学構造や作用などにより、フェノチアジン系、ブチロフェノン系、ベンズアミド系などに分かれる
定型抗精神病薬についてもっと詳しく

非定型抗精神病薬(ドパミンD2受容体部分作動薬)

  • 脳内のドパミン受容体やセロトニン受容体への作用により、幻覚、妄想、感情や意欲の障害などを改善する薬
    • 統合失調症は脳内のドパミンなどの働きに異常が生じ、幻覚、妄想などの陽性症状や感情の鈍麻、意欲の減退などの陰性症状などがあらわれる
    • 脳内のドパミンD2受容体の拮抗作用により、陽性症状の改善が期待できる
    • 本剤はドパミン神経伝達が亢進したD2受容体へ拮抗作用をあらわし、ドパミン神経伝達が低下したD2受容体へは適度に活性化する部分作動薬となる
    • 本剤は脳内のセロトニン受容体への作用により陰性症状の改善作用もあらわす

  • 本剤は双極性障害における躁状態の改善やうつ病、自閉スペクトラム症などへ使用する場合もある
非定型抗精神病薬(ドパミンD2受容体部分作動薬)についてもっと詳しく


双極性障害(躁うつ病)のタグ

からだ

双極性障害(躁うつ病)に関わるからだの部位


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