かいりせいしょうがい、てんかんせいしょうがい
解離性障害、転換性障害
自分が自分であるという感覚が失われた状態。従来ヒステリーと呼ばれたものや、ストレスや心的外傷とも関係する
13人の医師がチェック 164回の改訂 最終更新: 2017.12.06

解離性障害、転換性障害の基礎知識

解離性障害、転換性障害について

  • 主に精神面に症状が現れる場合を解離性障害、身体面に症状が現れる場合を転換性障害と呼ぶ
  • 解離性障害:自分が自分であるという感覚が失われ、生活の支障を来たしてしまう
    • 本来1つにまとまっているはずの記憶や意識、感情やアイデンティティといった感覚をまとめる能力が一時的に失われてしまうことにより、社会的生活を営むことが困難となってしまう
  • 転換性障害:心理的葛藤が身体症状に転換されるもの
    • 身体に目に見える異常がないにもかかわらず、身体の機能に異常を来す
    • 身体的な異常が引き金になることもある(怪我は治癒しているにも関わらず痛みが続くなど)
  • 以下のような極度のストレスや心的外傷(トラウマ)が引き金となって発症することがある
    • 子どもの頃に受けた虐待や不当な扱い
    • 衝撃的な出来事(事故、事件など)の体験や目撃
    • 耐えがたい心理的葛藤から、受け入れがたい情報や感情を意識から切り離さざるをえなくなった体験
  • 子どもでも成人でも、男女ともに起こる可能性がある
  • 明らかな原因は不明
  • 従来ヒステリーと言われてきた状態は解離性障害と重なる

解離性障害、転換性障害の症状

  • 様々なきっかけで下記のような症状が組み合わされて起こる
    • 子どもでは親や教師からの虐待や心的外傷が関係することもある
  • 解離性健忘
    • ある出来事や特定の時期の記憶がなくなる
  • 解離性遁走(とんそう)
    • 旅行や放浪に出て行方をくらまし、健忘をともなう場合もある
  • 離人症
    • あたかも自分を外から眺めているように感じられる
  • 解離性同一性障害
    • 複数の人格のように見える状態が交代で現れる
    • 文化によっては憑依(霊がとりついている)と解釈される
    • 解離性健忘をともなう
  • 症状が苦痛や生活の妨げになっている場合を病的と見る
    • 小児では遅刻を繰り返す、成績が落ちる、登校拒否など

解離性障害、転換性障害の検査・診断

  • 他の病気を否定して初めて診断できる
  • 症状が出た状況や家庭環境・職場環境、ストレスなどを聞き取る
  • 心理検査:心理状態を調べる
    • 体系化された面接などを行う
  • 他の病気を否定するために必要な検査
    • 頭部MRI検査
    • 脳波検査
    • 尿検査:違法薬物などの使用がないかを確認するために行われる
  • うつ病統合失調症など他の診断が同時になされることもあり、また経過途中で診断が変わることもしばしばある

解離性障害、転換性障害の治療法

  • 確立された治療はない
  • 家族や周囲の人が状態を理解し受け入れ、主治医とも信頼関係を築くことが重要
    • 安全感、安心感を持てる環境を整える
  • 解離性障害に有効な薬はない
    • 併発したうつ病などに対して抗うつ薬や抗不安薬抗精神病薬が有効なこともある
  • 長期的な見通し
    • 症状の多くは、ある程度の時間を経れば自然に解消されるか、別の症状へ移行する


解離性障害、転換性障害のタグ

からだ

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