肺炎は予防できるの? 予防接種:肺炎球菌ワクチン、ヒブワクチン、5種混合ワクチン
肺炎に対するワクチンは非常に有効です。ワクチンは
1. 肺炎球菌に対するワクチン

肺炎球菌には100種類ほどのタイプが有ることがわかっています。ワクチンはこれらの全部を予防することはできないのですが、そのうちの重要な何種類かを予防するように作られています。
肺炎球菌に対するワクチンは2種類あります。1つはニューモバックス®というもので、もう1つがプレベナー®というものです。いずれも有効性が証明されているものですのですが、特徴は少し異なります。
それぞれの違いについて説明していきます。
ニューモバックス®
ニューモバックス®は23種類の肺炎球菌を予防できるように作られています。このワクチンを打つことによって肺炎球菌による肺炎や髄膜炎といった
実際に感染にかかる確率は下がっているのですが、死亡するリスクは下げてはいないというデータも有ります。しかし、実際のどの程度効果があるのかについては評価途中の段階と考えて良いと思います。
ニューモバックスは予防効果が5-10年ほどで切れると予想されるため、5年毎に再接種することになっています。
2014年10月から定期接種となり、摂取する際には65歳以上の5の倍数の年齢の人は補助を受けられます。
プレベナー®
プレベナーは13種類の肺炎球菌を予防するように作られています。予防できる肺炎球菌の種類数だけを考えるとニューモバックスの方に分があるように見えますが、プレベナーにはプレベナーの特長があります。
細かい原理は難しい話になりますが、プレベナーは
ニューモバックスとプレベナーの違い
ニューモバックスとプレベナーの違いに関して表にまとめてみます。
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ニューモバックス |
プレベナー |
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カバーしている種類 |
23種類 |
13種類 |
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免疫を高める強さ |
普通 |
強い |
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注射する部位 |
筋肉から皮下注射 |
筋肉注射 |
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再接種の必要性 |
5年毎に接種 |
必要ない |
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公費負担の有無 |
65歳以上の5の倍数の 年齢には公費負担あり (実費は地域差あり平均4000円位) |
なし(実費10000円位) |
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接種できる年齢 |
2歳以上 |
生後2-72ヶ月と65歳以上 |
この2つのワクチンは一長一短で、どちらの効果が優勢であるといった結論は出ていません。
いずれのワクチンも、髄膜炎(
子どものワクチンではプレベナーが定期接種(接種の義務化)となっています。生まれてから1歳4ヶ月までに4回接種することが推奨されていますが、以下のように非常にタイトスケジュールになります。

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お母さんは大変とは思いますが、子どもが病気にならないためにも上の図を参考にしながら上手にスケジュール管理してください。
2. インフルエンザ桿菌に対するワクチン
インフルエンザ桿菌という
喉頭蓋炎や髄膜炎はインフルエンザ桿菌のbタイプが起こすことが多いことから、このbタイプを狙って予防するのがヒブワクチンになります。2024年4月からは5種混合ワクチン(百日咳・ジフテリア・破傷風・ポリオ・ヒブ)として接種できるようになりました。
このワクチンも子どもに定期接種しているものになります。生まれてから1歳8ヶ月までには打っておきたいワクチンになります。上のワクチンスケジュールの図を参考にして、上手にスケジュール管理して下さい。
3. インフルエンザウイルスのワクチン

一見すると矛盾しているこの話はどうして起こるのでしょうか?
健康な人の場合、インフルエンザウイルス自体が肺炎を起こすことは珍しいことは事実です。インフルエンザウイルスに感染したことは一度はあることと思いますが、その時を思い出して下さい。
のどが痛くなったり鼻水が出たりすることはあれど、息苦しくなってしまったという経験のある人は少ないと思います。これはつまり、インフルエンザウイルスは鼻やのどで感染は起こすけれど、酸素の交換を行う肺にまで入り込むことは少ないことを表しています。
インフルエンザウイルスはのどよりも深く侵入して肺に近づくことがあります。すると自分の免疫が頑張って
このようにインフルエンザウイルスの感染が起こると、インフルエンザを駆逐できても違う細菌が襲ってきて肺炎になることがあります。
これを予防するために、インフルエンザウイルスワクチンが重要になります。特に免疫の弱い人や肺に持病のある人は必ず毎年打つようにして下さい。
4. 予防の基本の手洗い・うがい
肺炎に限らず感染症を予防する方法としてもっとも重要なのは手洗い・うがいになります。感染症が周りにうつる経路はたくさんありますが、基本的には口に入れないことで予防できるものばかりです。(例外は性病に多い
ワクチンがないマイコプラズマなどの病原体に対しては、手洗い・うがいが最大の対策になります。
手洗い・うがいを行うことで、感染の原因となる微生物を口の中に入れないようにすることができます。