こうとうしんけいつう

後頭神経痛

頭皮や筋肉にある神経(大後頭神経、小後頭神経、大耳介神経)が原因となる、後頭部の痛み

病気に対応する病院を探す
13人の医師がチェック 93回の改訂 最終更新: 2017.04.27

後頭神経痛の基礎知識

後頭神経痛について

  • 頭皮や筋肉にある神経(大後頭神経、小後頭神経、大耳介いわゆる「耳」のこと。外耳道や中耳、内耳は含まず、頭部から外側に突出している部分を指す神経)が原因となる、後頭部の痛み
  • 痛みのある場所によって3種類に分けられる
    • 大後頭神経痛:後頭部から頭の上の痛み
    • 小後頭神経痛:頭の外側(側頭部)の痛み
    • 大耳介神経痛:耳の後ろの痛み
  • 後頭神経痛の原因は多岐にわたる
  • 原因は三叉神経痛と共通するものが多い

後頭神経痛の症状

  • 後頭部の頭皮のピリピリ、チクチクするような痛み
    • 痛みの程度は人それぞれで、チクチク程度から激痛までありえる
    • 痛みは発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多い的に痛くなる人もいれば、痛みが持続する人もいる
    • 押すと痛む症状(圧痛)を伴う
  • 痛みに加えて頭皮の感覚の鈍さや、違和感を感じることも多い
  • 痛みは左右片側にだけ出ることも、両側に出ることもある
  • 片側に症状が出た場合は、片頭痛偏頭痛)や帯状疱疹との鑑別似た別の病気と区別すること。また、その病気以外に可能性のある病気そのもののことが重要になる
  • 吐き気やめまいなどは通常起こらない(片頭痛緊張型頭痛との違い)

後頭神経痛の検査・診断

  • 重要なことは、他の病気ではないことを確認すること
  • 帯状疱疹でないか調べるため、頭皮をよく観察する
    • 水ぶくれ(水疱皮膚にできる発疹を表す言葉の一種で、いわゆる「水ぶくれ」のこと)などの皮疹皮膚に起こる、何かしらの目に見える変化の総称があれば帯状疱疹単純疱疹単純ヘルペス)の疑いが強くなる
  • その他の感染症何らかの病原体が引き起こす病気。細菌、ウイルス、真菌などが原因となることが多い。人から人へ直接うつらないものも含めた総称の検査も行う
  • 首や頭の画像検査で、脳腫瘍(後頭蓋下腫瘍細胞が増殖してできるこぶのようなもの。あまり悪さをしない良性腫瘍と、体に強い害を与えることの多い悪性腫瘍に分類される)、くも膜下出血椎骨背骨(脊椎)を作る骨のうちの一つ一つのこと。24個の椎骨が積み重なって背骨が出来ている動脈解離などによる痛みと区別する
    • レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査X線X線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査写真)
    • CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査
    • MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査  など
  • 国際頭痛分類第3版β版により診断基準が提示されている
  • 診断基準A:片側または両側の痛みで基準BからEをすべて満たす
  • 診断基準B:痛みの範囲は大後頭神経、小後頭神経、第3後頭神経のどれかひとつ以上の支配域と一致する
  • 診断基準C:痛みの特徴が以下3点のうち2点以上を満たす
    • 数秒から数分続く痛みの発作比較的急激に、症状が一定時間あらわれること。その後の時間経過や適切な治療によって、症状が無くなりやすいものを指すことが多いを繰り返す
    • 激痛
    • ズキンとする痛み、刺すような痛み、鋭い痛み
  • 診断基準D:痛みは以下の両方に当てはまる
    • 頭皮または頭髪を刺激すると異常感覚やアロディニアが出現する
    • 障害された神経枝の圧痛があるか、トリガーポイント(大後頭神経の出口部またはC2領域)がある
  • 診断基準E:痛みは局所麻酔薬によるブロックで一時的に改善する
  • 診断基準F:他に最適な診断がない

後頭神経痛の治療法

  • 病院の神経内科やペインクリニックが専門にしている
  • 神経痛自体は数日から1週間程度で消える場合が多い
  • 神経痛に対する治療として薬を使う
  • ビタミン生物が生きていく上で必要な栄養素の一種。炭水化物、タンパク質、脂質以外の有機化合物のことB12:神経の修復を促す
    • 商品名メチコバールなど
    • 市販薬ではアリナミンEXプラスなどに含まれている
    • 副作用はまれ
  • NSAIDs炎症を抑える薬剤の総称(ただしステロイドを除く)で、鎮痛薬や解熱薬として頻用される。nonsteroidal anti-inflammatory drugsの略:一般的な鎮痛薬(痛み止め)
    • 商品名ロキソニン、バファリンなど
    • 市販薬ではロキソニンS、バファリンAなど
    • 主な副作用に胃痛・胸やけなど
  • アセトアミノフェン:一般的な鎮痛薬
    • 商品名カロナール、コカールなど
    • 市販薬ではセデス、ノーシンなどに含まれている
    • 主な副作用は肝機能障害肝臓の病気や異常によって、肝臓の機能が低下していること。採血でAST, ALTなどの数値が上昇していることを指す場合が多い倦怠感だるさのことなど)
  • プレガバリン:神経痛に効く鎮痛薬
    • 商品名リリカ
    • 主な副作用に眠気・めまいなど
  • 三環系抗うつ薬:頭痛にも効果がある
    • アミトリプチリン(商品名トリプタノールなど)など
    • 主な副作用に眠気、めまいなど
  • カルバマゼピン:抗てんかん薬だが神経痛にも効果があり使われることがある
    • 商品名テグレトールなど
    • 主な副作用に眠気、ふらつきなど
  • 神経ブロック神経の根本に局所麻酔を注射することで、そこより先の神経を麻痺させて、痛みを取り除く処置
    • 局所麻酔薬を神経のまわりに注射する
  • その他の治療法も研究されつつある
    • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るや痛みを抑える
    • ボツリヌス毒素の注射
    • 鍼治療
    • ラジオ波治療
    • 冷凍アブレーション
    • 皮膚から神経を刺激する治療
    • 神経を刺激する装置を埋め込み痛みを抑える治療
  • 痛みが出たり悪化することがあるため、ツボを押す治し方は勧められない

後頭神経痛のタグ


関連する症状ついて詳しく知る
頭痛の詳細情報