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甲状腺がん

甲状腺がんの基礎知識

甲状腺がんとは?

  • 甲状腺にできるがんのこと
    • 甲状腺:のどぼとけのすぐ下にある、人体で最大の内分泌腺(ホルモンを出す臓器)
  • 甲状腺がんは大きく5つの種類に分けられる
  • 甲状腺がんは全てのがんの1%ほどで、女性に多い(男性の約3倍)
    • 50代の人によく起こる
  • 甲状腺がんになりやすい人の特徴
    • 年齢が25〜65歳
    • 女性
    • 甲状腺腫になったことがある
    • 家族が、甲状腺の病気になったことがある
    • MENの患者
    • アジア人

症状

  • 主な症状
    • 甲状腺のしこり(健診で医師が首を触るのは甲状腺を調べている)
    • 首のリンパ節の腫れ(痛みはない)

検査・診断

  • 血液検査:甲状腺ホルモンの量などを調べる
  • 甲状腺超音波検査甲状腺腫瘍があるかなどを調べる
  • 細胞診:細い注射針で腫瘍の細胞を吸って、顕微鏡を使ってがん細胞があるかどうかを調べる
  • 組織診:腫瘍を一部切り取り、がんかどうか調べる
  • 画像検査:甲状腺がんの広がりなどを詳しく調べる
    • 頚部CT検査
    • MRI検査
    • シンチグラフィ:全身の転移などを調べる
  • がんの進行度(ステージ)は「がんの大きさ」「リンパ節への転移の程度」「甲状腺から離れた臓器への転移の有無」で決定される

治療

  • 原則としては手術を行う
    • 甲状腺がんは進行がゆっくりなタイプが多いので、多くの場合は手術で治すことが可能
    • 乳頭がん、濾胞がん、髄様がんは積極的に手術をすることが多い
      ・放射線や化学療法が効きにくいため、遠隔転移していても手術することも多い
    • ただし、未分化がんでは進行が早く手術適応にならないことも多く、また悪性リンパ腫であれば手術は行わない
  • 手術後は薬(ヨードなど)を使って再発を抑えることがある
  • 分類ごとの治療
    • 乳頭がん
      ・甲状腺がんの中で最も多い
      ・進行が非常にゆっくりで、状態によっては未治療で経過を見ることもある
      放射線療法や化学療法は基本的には不要なことが多いが、ステージにより考慮されることもある
      ・長期的な経過
       ・10年生存率が90%以上と治療成績がよい
      ・乳頭がんは経過中に未分化がんに性質を変えることがある
    • 未分化がん
      ・進行が早く、一般に診断後の経過が非常に悪い
    • 悪性リンパ腫
      甲状腺悪性リンパ腫(血液のがんの一種)ができることがあり、その場合には手術よりも悪性リンパ腫に対する化学療法をメインに治療する
    • その他、ヨードによる治療や、分子標的薬(ソラフェニブ、レンバチニブ)も用いられることがある

甲状腺がんに関連する治療薬

分子標的薬(チロシンキナーゼ阻害薬〔レンバチニブメシル酸塩製剤〕)

  • がん細胞の増殖に必要な血管新生などに関わる受容体チロシンキナーゼを阻害し血管内皮細胞増殖阻害作用などにより抗腫瘍効果をあらわす薬
    • がん細胞は無秩序な増殖を繰り返したり転移を行うことで正常な細胞を障害し組織を壊す
    • 腫瘍細胞の血管新生などに関与する受容体チロシンキナーゼに血管内皮増殖因子受容体(VEGFR)や線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)などがある
    • 本剤はVEGFRやFGFRなどの受容体チロシンキナーゼ阻害作用により抗腫瘍効果をあらわす
  • 本剤はがん細胞の増殖などに関わる特定の分子の情報伝達を阻害することで抗腫瘍効果をあらわす分子標的薬となる
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