ひまん(ひまんしょう)
肥満(肥満症)
皮下脂肪、内臓脂肪が蓄積した状態で、BMIが25以上の場合を指す。さらに健康障害などの条件を満たすと「肥満症」に該当する
8人の医師がチェック 82回の改訂 最終更新: 2023.03.06

肥満(肥満症)の基礎知識

POINT 肥満(肥満症)とは

皮下や内臓に脂肪が蓄積した状態で、BMIが25以上の場合を指します。肥満にはエネルギーの摂取が多すぎることによる単純性肥満(原発性肥満)と病気や薬の副作用による症候性肥満(二次性肥満)があります。肥満になると息切れや睡眠時の無呼吸、膝痛などの症状が現れます。単純性肥満の場合、検査は必要はありませんが、症候性肥満が疑われる場合には血液検査や画像検査が行われます。単純性肥満の治療は食事療法や運動療法で、症候性肥満では原因となっている病気を治療します。また、肥満が高度な場合は胃の一部を切り取る手術を行うこともあります。肥満について相談したい人は内科を受診してください。

肥満(肥満症)について

肥満(肥満症)の症状

肥満(肥満症)の検査・診断

  • 症候性肥満の原因を調べるために以下のような検査を行うことがある
    • 血液検査:ホルモンの値などを調べる
    • 画像検査:脳腫瘍などの検査
    • 染色体検査:遺伝性の病気がないか調べる

肥満(肥満症)の治療法

  • 症候性肥満の場合はその原因に対する治療を行う
  • 肥満に対する治療法の原則は食事、運動、行動療法による減量である
    • 減量のための治療は以下の3つの条件が必要と言われている
      • 動機付けの徹底
      • ストレス対策
      • 空腹時対策
  • 外科治療(減量手術)
    • 胃の一部を切除する手術(腹腔鏡下スリーブ状胃切除術)
    • BMIが35以上、および糖尿病、高血圧、脂質異常症のいずれか1つ以上がある場合に検討される
    • BMIが35未満でも、合併する健康障害の状況によっては手術が行われる場合もある

肥満(肥満症)に関連する治療薬

食欲抑制薬(マジンドール)

  • 食欲調節中枢などに作用し食欲抑制作用などをあらわすことで肥満症を改善する薬
    • 肥満症は脂肪が蓄積し健康障害などの条件を満たしている状態
    • 視床下部には摂食行動に関わる摂食調節中枢がある
    • 神経伝達物質のノルアドレナリンなどのモノアミンと呼ばれる物質は摂食調節などに関わるとされる
    • 本剤は摂食調節中枢やモノアミンへの作用により、摂食抑制作用、消化吸収抑制作用、消費エネルギー促進作用などをあらわす
  • 睡眠障害などを引き起こす場合があるため、通常は夕刻の服用は避ける
食欲抑制薬(マジンドール)についてもっと詳しく

肥満(肥満症)が含まれる病気

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