へんけいせいしつかんせつしょう

変形性膝関節症

膝の関節の中にある軟骨がすり減って、関節がなめらかに動かなくなったり、動かすと痛みが出たりする状態

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8人の医師がチェック 139回の改訂 最終更新: 2017.06.15

変形性膝関節症の基礎知識

変形性膝関節症について

  • 長期に渡る膝の摩擦により、膝の関節の軟骨関節で骨同士が直接こすれないように、骨の表面についている組織。衝撃を吸収したり、関節が滑らかに動くのに必要がすり減る病気
  • 変形性膝関節症の主な原因は、膝の軟骨が年とともにタイヤのようにすり減ること
    • 加齢以外にも軟骨がダメージを受けるとすり減りやすくなる
      肥満
      ・運動のしすぎ
      ・膝の靭帯骨と骨をつないでいる丈夫な組織。関節を作る役割を果たしている半月板膝関節の内部にある軟骨組織。内側と外側にC型をしたものが1枚ずつあり、膝の動きをスムーズにしたり、膝を安定させたりする役割を果たしているなどのけが(膝内障
      細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつの感染(化膿性関節炎
      関節リウマチ
  • 軟骨のダメージが進むと骨にも影響が出る

変形性膝関節症の症状

  • 膝の痛み・腫れ・動かしくさ・こわばり
    • 関節リウマチなどの炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るがある場合と違い、熱さや赤みはないことが多い
    • 関節の周りの組織がこわばって動かしにくくなる(拘縮関節の周りの筋肉や靭帯などが硬くなることによって、関節が動きにくくなった状態
  • 膝がきしむような音
  • 膝の変形
  • 症状は、軟骨関節で骨同士が直接こすれないように、骨の表面についている組織。衝撃を吸収したり、関節が滑らかに動くのに必要がどの程度擦り減っているかによって変わる
  • 初期の症状としては、膝を動かし始めたとき、立ち上がろうとしたときなどの痛みが特徴的
  • 重症になると、骨と骨とがこすれ、日常生活に支障が出る
    • 膝が曲がらなくなる
    • 歩くのも困難なほどの痛みが出る

変形性膝関節症の検査・診断

  • レントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査検査
    • 膝の上の骨(大腿骨)と下の骨(脛骨)の間で、軟骨関節で骨同士が直接こすれないように、骨の表面についている組織。衝撃を吸収したり、関節が滑らかに動くのに必要が擦り減っているかどうかなどを調べる
  • CTX線(放射線)を用いて、体の内部を画像化して調べる検査検査・MRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査検査・骨シンチグラフィ骨に集まりやすい性質を持った放射性物質を注射して、がんの骨転移などの異常を探す検査ーなどの画像検査を使う場合もある

変形性膝関節症の治療法

  • 治療は、まず日々の生活でできることから行う
    • 肥満がある人はダイエットをして膝への負担を減らす
    • 膝の強い痛みが出る過度な運動は控える
    • 下半身の筋肉を付けることは症状を和らげ骨への負担を減らすことにつながる
      ・プールやリハビリテーションなどで筋肉を付ける運動をすることは有効
      ・太ももの筋肉を鍛えると良いと言われているが、方法によっては悪化するので専門家の指導を受ける
  • 痛みが強い場合は、膝にサポーターをつけて膝の負担を軽くする場合がある
  • 鎮痛薬(NSAIDs炎症を抑える薬剤の総称(ただしステロイドを除く)で、鎮痛薬や解熱薬として頻用される。nonsteroidal anti-inflammatory drugsの略)を使って痛みを抑える
  • 痛みが十分に押さえられない場合には、関節内にヒアルロン酸注射を行うこともある
    • ヒアルロン酸が関節の潤滑油となり一時的に症状が改善する
    • ただし、ヒアルロン酸の注入で症状が改善するのは一時的なものである
    • ヒアルロン酸などの飲み薬で変形性膝関節症が良くなることは基本的にないと考えて良い
  • 痛みがひどく、日々の生活に支障が出る場合には手術を行う
    • 状況によって適切な手術は変わるが、多くの場合以下の3つ
      関節鏡関節の中に小さいカメラを入れて、関節内部の状態を調べる検査手術(骨の端の、尖った部分を切り落とす)
      骨切り術骨の一部を切断して、骨ごと関節の向きを矯正する手術。関節に対する荷重を適切にして、負担を軽減することが目的(骨を切って関節へかかる体重の負担を減らす)
      ・人工関節置換術(膝関節の骨を人工関節に取り替える手術)
  • 手術の後には以下のことを注意する
    • 体重を増やさないようにする
    • 重いものを持ったり、重労働をしない
    • 正座やしゃがみこむ動作をしない(特に人工関節置換術後)
    • 過度な安静はせず、散歩など適度な運動を行う

変形性膝関節症に関連する治療薬

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(外用薬)

  • 炎症を引き起こすプロスタグランジンの生成を抑え、関節炎や筋肉痛などを和らげる薬
    • 体内で炎症や痛みなどを引き起こす物質にプロスタグランジン(PG)がある
    • 体内でPGはシクロオキシゲナーゼ(COX)という酵素などにより生成される
    • 本剤はCOXを阻害しPG生成を抑えることで、炎症や痛みなどを抑える作用をあらわす
  • 薬剤によって貼付剤(貼り薬)、塗布剤(塗り薬)、坐剤(坐薬)など様々な剤形が存在する
    • 製剤によって使用回数や使用方法などが異なるため注意する
非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(外用薬)についてもっと詳しく

非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・注射剤)

  • 体内で炎症などを引きおこすプロスタグランジンの生成を抑え、炎症や痛みなどを抑え、熱を下げる薬
    • 体内で炎症や痛み、熱などを引き起こす物質にプロスタグランジン(PG)がある
    • PGは体内でCOXという酵素などによって生成される
    • 本剤はCOXを阻害することでPGの生成を抑え、痛みや炎症、熱などを抑える作用をあらわす
  • 薬剤によっては喘息患者へ使用できない場合がある
    • COX阻害作用により体内の気管支収縮を引きおこす物質が多くなる場合がある
    • 気管支収縮がおきやすくなることよって喘息発作がおこる可能性がある
非ステロイド性抗炎症薬 (NSAIDs)(内服薬・注射剤)についてもっと詳しく

変形性膝関節症の経過と病院探しのポイント

変形性膝関節症かなと感じている方

変形性膝関節症は、加齢とともに生じる膝関節の変形で慢性的ある病気や症状が、完全に治癒しないまま長期的に持続している状態のことな痛みが続く疾患です。ある日突然痛みが生じるというよりも、最初は軽い痛みや動き初めのみに痛みが出現していたのが、月単位から年単位で徐々に痛みが強く、また痛みのある時間が長くなってきます。

長く続く膝の痛みが変形性膝関節症ではないかとご心配の方は、まずは整形外科のクリニックを受診されることをお勧めします。変形性膝関節症の診断のためには、診察とレントゲンX線(放射線)を使って、体の中の状態を簡易的に調べる画像検査、場合によっては膝の関節穿刺関節腔に針を刺す医療行為。関節に溜まった液体の除去や関節に薬液を注入することを目的とするMRI磁力(電磁波)を用いて、脳や内臓、筋肉、骨などの組織を詳しく調べる検査を行います。患者数が多く一般的な病気なので、整形外科のあるクリニックや病院であればどこでも変形性膝関節症の診断は可能です。

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変形性膝関節症でお困りの方

変形性膝関節症の場合、手術をするかどうかが大きな治療の分かれ目になります。骨の変形があまり進行しておらず痛みがあっても日常生活が送れるような場合には、痛み止めや関節への注射で炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るを押さえたり、サポーターを装着したりといった対応を行います。

手術を行う場合には、骨の変形した部分を切除する関節鏡関節の中に小さいカメラを入れて、関節内部の状態を調べる検査手術、骨の角度を変えて体重のかかり方を改善させる骨切り術骨の一部を切断して、骨ごと関節の向きを矯正する手術。関節に対する荷重を適切にして、負担を軽減することが目的、膝の骨を人工関節に置き換える人工関節置換術があります。重症度と年齢、そして変形の程度によってどの手術が適切かが決まってきます。

手術は整形外科で行われます。病院を探す際には、整形外科専門医がいることや、年間で行われている手術の件数が(周囲の病院と比較して)少なすぎないことも一つの参考として良いかもしれません。

手術を行わない場合や、また、手術を行ったとしてもその後には必ずリハビリテーションを行います。膝周囲の筋肉量を増すことで、膝関節への負担を減らすことができるためです。リハビリの専門家である理学療法体の障害に対して、動かしたり、電気や熱で刺激したりすることを通じて行う治療。理学療法士はPT(Physical Therapist)と呼ばれる士と連携しながら進めていくことになりますので、患者さん一人あたりのスタッフ数や、リハビリ設備(リハビリ室や器具)の充実度といったところも病院を探す際に参考になるところです。

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