Beta 変形性膝関節症のQ&A
手術後に動かせる範囲で足を動かすことによって血管に血の塊ができるのを予防する
術後数日経ったら、歩く練習を始める
- 手術で切った皮膚の周りが癒着して痛みが出ることがあるため、皮膚をリラクセーションすることがある
- 痛みの程度にあわせて歩行訓練をおこなっていく
膝が曲がる角度を広げるために筋肉のストレッチ、リラクセーションやスムーズに関節が動くように誘導する
退院後の生活にあわせて日常生活で行う動作を確認し、工夫して行える方法を指導する
入院期間は2週間〜1ヶ月程度となることが多い
膝の動く範囲に制限があるため退院後の生活を考慮して評価を行い、環境調整する
- トイレを和式から洋式にする
- 正座はできないため椅子中心の生活にする
- 階段に手すりをつける など
手術で膝に入れた人工関節を長持ちさせるため、重いものを持つことや重労働は避ける
必要に応じて本人に合った杖の処方を行う
膝にサポーターをつける:膝を安定させる
靴の中に足底板を入れる:膝関節に体重がかかる場所を変えることで、負担を分散させる(足底板は病院で作製する)
温熱療法
- 病院で膝に電気を当てたり、ホットパックを行い温める
- 自宅で膝に温タオルを当てたり、入浴で温める
寒冷療法
- 炎症が強く膝が熱っぽい場合は、氷などを当てて冷やす
足の筋力を鍛える運動を行う
- 膝周りに筋肉をつけて、関節を安定させる
- 特に大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を鍛える
- 股関節周りの筋肉を鍛えることも大切
- 例:椅子に腰掛け、膝を水平に伸ばして保つ
- 例:寝た状態で、膝を伸ばして脚全体を持ち上げるなど
膝関節の動きを良くして関節の動く範囲を広げる
- 長期間、座りっぱなしや膝を伸ばしたままにせず、こまめに膝の曲げ伸ばしを行う
- 例:座って踵の下にタオルを入れて膝を曲げ伸ばしする
- 例:湯船の中で膝を曲げ伸ばしするなど
- 長期間、座りっぱなしや膝を伸ばしたままにせず、こまめに膝の曲げ伸ばしを行う
脚のストレッチを行い、筋肉を柔らかくする
- 例:ハムストリングス(もも裏の筋肉)や下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)を伸ばす
全身の運動を行う
- 散歩など適度な運動習慣をつける
- プールや自転車漕ぎは関節に負担が少なく運動できるため有効
特に大腿四頭筋(太ももの前側の筋肉)を鍛えることが大切
- 例)椅子に腰掛け、膝を水平に伸ばして保つ
- 例)仰向けに寝て、膝を伸ばした状態で足全体を持ち上げるなど
股関節周りの筋肉を鍛えることも大切
こまめに膝の曲げ伸ばしを行う
- 例)座って踵の下にタオルを入れて膝を曲げ伸ばしする
足のストレッチを行い、筋肉を柔らかくする
- 例)ハムストリングス(もも裏の筋肉)や下腿三頭筋(ふくらはぎの筋肉)を伸ばす
立ち上がる、座る、歩く練習など
膝に負担の少ないプールや自転車漕ぎも有効
手術後少しずつ手術を行った方の脚に体重をかけていき、数週間かけて体重をかける量を増やしていく
松葉杖を使用して歩行訓練を行い、2週間程度で退院となることが多い
自分の関節が残せるため、十分に膝が曲げられる
6ヶ月以降から正座をすることや、スポーツ復帰、重労働も可能となる
人工膝関節置換術後(TKA)のリハビリとは?
人工膝関節置換術は、膝関節の骨を人工関節に取り替える手術方法です。 人工膝関節置換術後のリハビリテーションの特徴には関節鏡手術後のリハビリテーションの内容に加えて以下のような訓練内容を行うことが挙げられます。
変形性膝関節症のリハビリについて教えてください
変形性膝関節症の治療には、日々の生活を気をつけて膝の負担を減らし、リハビリテーションや薬の服用をする保存療法を行い、症状を軽くして関節変形の進行を遅らせる目的があります。その後、膝が痛くなり日常生活に支障をきたした場合には手術を検討します。
以下で変形性膝関節症のリハビリテーションについて説明します。
◎装具療法
◎物理療法
◎運動療法
痛みがある程度引いて膝が動かせるようになれば、無理ない範囲で運動を行います。
リハビリテーションは医師や専門家の指示に従って行うようにして下さい。無理して行い続けた方が効果が出るものではありませんので、痛みが出たり、悪化した場合は、中止して安静にするか、病院を受診するようにしましょう。
変形性膝関節症の関節鏡手術後のリハビリとは?
膝関節の郭清術(関節鏡下デブリードマン)と呼ばれており、傷んでいる半月板や炎症のある滑膜を取り除きます。手術後すぐに歩行してもよく、通常数日で退院が可能になります。 関節鏡手術後のリハビリテーションの特徴は以下のとおりです。
① アイシング:氷で患部を冷やす
② 筋力増強運動:膝周りに筋肉をつけて、関節を安定させる
③ 関節可動域運動:膝の動きをよくし、動く範囲を広げる
④ CPM(持続的他動運動装置)と呼ばれる膝を曲げ伸ばしする機械を使うこともある
⑤ 全身運動、動作練習:生活に必要な動作の練習
骨切り術の手術後のリハビリとは?
骨切り術とは、すねの骨(脛骨)の一部を切除したり、切り込みを入れて変形を矯正し、体重を正常な関節にかかるようにする手術方法です。 骨切り手術後のリハビリテーションでは、関節鏡手術後のリハビリテーションの内容に加えて以下のような訓練内容を行います。
変形性膝関節症の原因、メカニズムについて教えて下さい。
変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減って、関節が変形し、膝などに痛みが出る疾患です。原因はまだはっきりとはわかっていませんが、加齢や肥満、遺伝が関係していると言われています。骨折や靭帯損傷などのけがや、化膿性関節炎などの感染も原因として挙げられます。
変形性膝関節症は、どのくらいの頻度で起こる病気ですか?
変形性膝関節症は女性に多く見られる疾患で、男女比は1:4と言われています。また年齢が高くなるほど女性の患者さんが増えてくるという報告もあります。若い人でも、スポーツなどで特定の関節を使い続けると発症することもあります。
変形性膝関節症の人が他に注意すべき病気はありますか?
変形性膝関節症と同じように、関節に痛みが出たり、関節が変形する疾患として、関節リウマチが挙げられます。変形性膝関節症は、特定の関節に痛みが出るのに対し、関節リウマチは、全身の病気であるため、他の関節に痛みがでたり、発熱や貧血がみられる場合もあります。
変形性膝関節症は、どんな症状で発症するのですか?
変形性膝関節症の主な症状は膝の痛みと変形です。はじめは、立ち上がる時や歩き始めなどに、膝に痛みが出ますが、休めばおさまります。徐々に痛みがひどくなり、正座ができなくなったり、膝が伸びなくなったりしてきます。ひどくなると、安静にしていても痛みが続き、歩くことが難しくなる場合もあります。
変形性膝関節症は、どのように診断するのですか?
主に、関節の状態を確認するために問診・視診・触診やX線検査(レントゲン検査)を行います。問診では、痛みや関節の変形などの症状がいつから起きているのか、どのようなときに起きやすいのかなど、様々なことを聞きます。視診・触診では、膝の形や腫れなどを診ます。X線検査は、関節の状態を確認するために行い、膝の関節の隙間が狭くなっていないかの確認や膝の変形の度合いを診ます。
変形性膝関節症の、その他の検査について教えて下さい。
膝の関節の状態をより詳しく調べたり、他の病気と見分けるために、MRI検査やCT検査を行うことがあります。また、関節リウマチや、化膿性関節炎と見分けるために、血液検査を行って、炎症の反応を見る場合もあります。関節に水が溜まっている場合には、それを抜いて検査を行い、関節の状態を確認します。
変形性膝関節症の治療法について教えて下さい
治療法は、主に保存療法と手術療法の二つに分けられます。症状が軽い場合には、痛み止めの薬や湿布を使ったり、膝の関節にヒアルロン酸の注射をして、痛みを和らげます。また、関節の働きを保つためには、関節の動く範囲を広げたり、足の筋肉を鍛えるリハビリテーションを行うことも必要です。必要であれば、関節を保護するために足底版や装具(サポーター)を使うこともあります。このような治療でも痛みが改善しない場合は、手術も検討します。これには関節鏡(内視鏡)手術、高位脛骨骨切り術(骨を切って変形を治す)、人工膝関節置換術(関節を人工のものに置き換える)などがあります。
変形性膝関節症の手術では入院が必要ですか?通院はどの程度必要ですか?
手術を行う場合は入院が必要です。一般的には、手術後に関節を動かしたり、歩いたりするリハビリテーションを行います。手術の方法や、患者さんのリハビリテーションの進み具合にもよりますが、術後3週ほどで退院することが多いです。
変形性膝関節症に関して、日常生活で気をつけるべき点について教えて下さい。
膝の痛みから運動を控えがちですが、筋力の衰えを防ぎ、関節の動きを保つためにも運動を続けることが大切です。運動の効果はすぐには現れるものではありませんので、継続して運動をすることが大切です。また、肥満も症状を悪化させる原因の一つですので、太り気味の人は、減量を心がけましょう。ただし、無理な運動は、関節に負担をかけることもありますので、医師や理学療法士と相談しながら運動を進めていきましょう。
変形性膝関節症は、完治する病気ですか?あるいは、治っても後遺症の残る病気ですか?
一度、変形してしまった軟骨や骨を元に戻すことはできません。しかし、適切な治療やリハビリテーションを行うことで、関節の痛みを和らげたり、関節の状態を保つことができます。症状が良くなれば、関節の動く範囲も広がり、リハビリテーションや運動がしやすくなるので、さらに関節の状態が良くなることも期待できます。病気の進行を抑えるためにも、適切な治療を継続することが大切です。