しょくちゅうどく
食中毒
飲食物を介して発症する病気の総称。主に細菌やウイルスが原因となる
9人の医師がチェック 21回の改訂 最終更新: 2024.04.15

加熱しても防げない?耐熱性のある食中毒とは

一口に食中毒といっても原因やそのタイプは様々です。ここでは、「加熱によって防げない食中毒」をご紹介します。

多くの食中毒は感染型といって、細菌などの病原体が体内に入ることで引き起こされます。この場合、食前に十分な加熱を行うことで病原体を死滅させるという予防策が考えられます。

しかしながら、一部の食中毒は「毒素型」といって、毒性のある物質が体内に入ることで引き起こされます。毒素は生き物ではないので、毒素が熱に強い場合は加熱しても食中毒を防げないのです。

ボツリヌス食中毒のように加熱で防げる「毒素型」食中毒もありますが、これは例外的なものです。

具体的に、加熱で防げない食中毒の代表例は以下の二つです。

黄色ブドウ球菌は細菌ですので加熱で死滅しますが、黄色ブドウ球菌食中毒は細菌が出した「毒素」が体内に入ることが原因になるため、加熱では防げないのです。この食中毒は「配達されたお弁当をみんなで食べたら3-4時間後くらいにトイレに行列ができる」というのが典型例です。お弁当やおにぎりなどの身近な食べ物が原因になることも多く、症状がでるまでの時間は、食中毒で最も短く1-4時間ほどと言われています。

また、フグ中毒はフグ毒(テトロドトキシン)が熱に強いため、加熱しても防げません。刺し身だけでなく、フグ鍋を食べて亡くなってしまった例は多く知られています。

そのほかにも、有毒のキノコや山菜、貝なども耐熱性であることが多く、注意が必要です。

このように、必ずしも「加熱すれば食中毒はOK!」というわけではないということを、ぜひ知っておいて下さい。