シガテラ中毒とは?症状と対処方法について
シガテラ中毒は、サンゴ礁の周辺に生息している魚を食することによって起きる食中毒の一種です。原因の毒素はシガトキシンと呼ばれ、海藻の一種である有毒藻によって作られるものです。この毒素を摂取した魚を人間が食べることでシガテラ中毒が
熱帯地域特有の藻が原因ですから、フグなどの毒と異なり、特定の種類の魚だけに気をつければ良いというわけではありません。シガテラ中毒の原因となる魚は数百種類に及ぶとされていて、事前に毒がどの程度含まれているかを予測することは困難です。
シガテラ中毒は熱帯・亜熱帯地域に多く、日本では沖縄県や奄美大島で発生することがありますが、近年では三重県や茨城県など本州でも発生しており、地球温暖化による水温の上昇が関係しているのではないかと言われています。
シガテラ中毒の特徴は、一般的な食中毒のような嘔吐や下痢といった症状に加え、神経症状があらわれることです。通常は食してから1〜6時間で症状があらわれることが多いですが、24時間経過してからあらわれることもあります。シガテラ中毒になっても命にかかわることは多くはありません。
以下にシガテラ中毒の症状を挙げます。
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消化器症状
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吐き気や嘔吐、下痢、腹痛があらわれる
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食して数時間後にあらわれ、数日で症状が治まることが多い
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関節痛
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神経症状
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循環器症状
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徐脈 (脈がゆっくりになる)などの症状があらわれる -
重症な場合にあらわれることがある
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シガテラ中毒に対する効果的な治療法は現在のところありませんが、治療の具体例として補液やマンニトール、ガバペンチンといった薬剤が
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痒みがある場合は、抗
ヒスタミン 薬の使用 -
循環器症状で徐脈がある場合は、硫酸アトロピン服用
シガテラ中毒は一般的な食中毒のように加熱をしても防ぐことができず、魚の摂取を避ける以外に効果的な予防方法はありません。以上で挙げたシガテラ中毒のような症状がある場合には、医療機関を受診するようにしましょう。