尋常性疣贅(イボ)の基礎知識
POINT 尋常性疣贅(イボ)とは
いわゆる「イボ」のことで皮膚のあらゆる場所にできます。ヒトパピローマウイルスが皮膚の傷から侵入して皮膚細胞に感染することでできると考えられています。どの年齢の人に起こる病気ですが、子どもに多く、高齢者ではあまり見られません。ほとんどの場合、視診(外見を観察する診察)によって診断されますが、他の皮膚の病気と見分けがつかない場合には病理検査(皮膚の一部を切り取って調べる検査)が行われます。尋常性疣贅は自然に治ることがほとんどですが、治りにくい場合には治療を行います。主な治療法には、液体窒素療法や手術、内服薬があります。尋常性疣贅が心配な人は皮膚科を受診してください。
尋常性疣贅(イボ)について
尋常性疣贅(イボ)の症状
尋常性疣贅(イボ)の検査・診断
尋常性疣贅(イボ)の治療法
尋常性疣贅(イボ)の経過と病院探しのポイント
尋常性疣贅(イボ)が心配な方
尋常性疣贅とはいわゆる「イボ」のことで、皮膚のあらゆる部位にできる小さなぶつぶつです。HPVというウイルスによる感染の結果、尋常性疣贅が起こると言われています。尋常性疣贅そのものには、特に症状はなく、見た目が気にならなければ治療しない人も少なくありません。
尋常性疣贅を診療する科は皮膚科になります。医療機関の種類に関しては、クリニック、総合病院のどちらでも診療可能です。待ち時間などを考慮すると、まずはお近くのクリニック受診でも問題ない疾患です。
尋常性疣贅は、ほとんどの場合、外見上の見た目で診断されます。その他、検査としては、ダーモスコピーといって、イボの構造を細かく観察する器具を使う場合もあります。また、患部からサンプルを切り取って顕微鏡で検査する生検を行うこともあります。
尋常性疣贅の検査では、見た目が似ている他の疾患ではないことを確認することが重要です。ウオノメ(鶏眼)から有棘細胞がんという重篤な疾患まで、幅広く類似することがあるため、心配な方は、まず皮膚科を受診しましょう。また、尋常性疣贅の特徴として、表面を削ると点状の出血が現れることが知られています。
尋常性疣贅(イボ)でお困りの方
尋常性疣贅は自然に消失することもありますが、治らない場合は治療を行います。皮膚科での一般的な治療は、液体窒素療法といって、-190度の液体窒素で凍らせる治療を行います。週に1-2回のペースでの通院が必要となるため、スケジュール等も合わせて、皮膚科医に相談しましょう。
また、病院によっては、漢方の内服も行われます。これらの方法で、なかなか治らないような尋常性疣贅の場合は、イボそのものを切り取ってしまう手術を行うこともあります。病院にもよりますが、皮膚科であればクリニックでも、手術を行えるところが多くあります。しかし、切除しても再発するような治りにくい尋常性疣贅もあります。特に足裏の尋常性疣贅などが治りにくいことが多いです。
尋常性疣贅の多くは1-2年で自然に治るため、数が増えなければ様子を見ておくことも可能です。増えてくる場合は医師に相談しましょう。
尋常性疣贅(イボ)のタグ
尋常性疣贅(イボ)に関わるからだの部位
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