2016.02.20 | コラム

「イボ」と「魚の目・タコ」の違いとは?

見た目の違いを中心に
「イボ」と「魚の目・タコ」の違いとは?の写真
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この記事のポイント

1.イボの原因と分類
2.たこ・魚の目と足底疣贅の違い

イボ(尋常性疣贅)はHPVというウイルスが感染してできたものです。足の裏にもできますが、魚の目と似て見えることもあります。治療法が違いますが、どのように見分けるのでしょうか。

◆イボの原因と分類

「イボ」は医学用語では尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)と言います。尋常性疣贅は、ヒトパピローマウイルスHPV)というウイルスの感染が原因です。

HPVはさらに細かい種類に分けることができて、100種類以上のHPVが見つかっています。HPVの感染による「イボ」と呼ばれるものの中でも、詳しく区別するといくつかの種類があり、「イボ」の種類とウイルスの種類はおおむね対応します。HPVが皮膚に作る病変の種類には以下のようなものがあります。

 

これらは全てHPVによる皮膚の病気という点で「イボ」の仲間とも言えます。

頻度としては尋常性疣贅が最も多く、次いでミルメシア、扁平疣贅、尖圭コンジローマ、ボーエン様丘疹症などが多いと言われています。「イボ」は比較的子供に多い病気です。

 

◆たこ・魚の目と足底疣贅の違い

皮膚にできた”できもの”は尋常性疣贅以外にも多種多様あります。足底疣贅を例に挙げ、解説します。

 

足底疣贅は、足の裏にできるイボの一種です。足の裏にできるものとしては、ほかにタコ(胼胝;べんち)や魚の目(鶏眼;けいがん)というものがありますが、治療法は違います。見た目などから区別できます。

 

足底疣贅は、尋常性疣贅と同じものですが、足の裏にできるため体重がかかり、突起したイボが皮膚にめり込み、平らになったものです。めり込んだイボの周りを、硬くなった皮膚が覆って、見た目にイボが見えない状態になります。タコや魚の目と違い、表面を削ってダーモスコピー(皮膚表面を拡大して観察できる検査用具)で観察すると出血があるという特徴があります。治療としてはヨクイニンエキスの内服、冷凍凝固療法、電気凝固療法などがありますが、自然に消えることもあります。

 

魚の目は、皮膚の一点に、圧迫や摩擦などの刺激が長い間加わることにより、皮膚の角質が硬くなり、蓄積して厚くなる事によってできるものです。厚くなった角質の中心が、芯のように硬くなって皮膚の内側へ侵入するため、魚の目のような見た目になるため、この名称がつきました。足の裏、足の指などにできます。押すと痛みを感じることがあります。

魚の目と見分けるべきほかの病気(鑑別診断)として足底疣贅があります。

 

たこは、魚の目と同じ原因でできるものですが、芯はできず、比較的広い範囲で均一に角質が厚く硬くなるため、痛みを伴いません。

たこと見分けるべき鑑別診断としては表皮嚢腫などがあります。

 

魚の目とたこの治療は共通しています。いずれも削って取り除く方法や、スピール膏という貼り薬を使って柔らかくしたうえ削る方法があります。また原因として、靴が合っていないために足の一部に圧力がかかっている場合があり、そのような場合は靴を変える、市販の保護パッドを使うなども治療になることが考えられます。

 

足底疣贅とたこ・魚の目を見分けることは、治療の違いにつながる意味があります。見た目の特徴は区別する手がかりになります。

ただし、違った特徴のあるものでも、時には似て見えることもあります。自己診断をもとに対処しようとするよりも、心配になった時や治療したい時は、皮膚科などで診察を受けてください。

注:この記事は2016年2月12日に公開しましたが、2018年2月22日に編集部(大脇)が更新しました。

執筆者

名原 史織

※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。