じんじょうせいゆうぜい
尋常性疣贅(イボ)
いわゆる「イボ」のこと。皮膚のあらゆる部位にできる小さな増殖物
9人の医師がチェック 120回の改訂 最終更新: 2024.03.04

尋常性疣贅(イボ)の症状について:見た目、大きさ、できやすい場所など

尋常性疣贅(イボ)は手や足にできることが多いです。大きさは数mm程度で、1つだけできることもあれば複数個できる場合もあります。ここでは尋常性疣贅の特徴について詳しく説明します。

1. 尋常性疣贅(イボ)によくある症状

尋常性疣贅はいわゆるイボと呼ばれるもので、皮膚に盛り上がったできものを指します。尋常性疣贅には次のような特徴が見られます。

  • 大きさ:数mmから1cm
  • 数:1から複数
  • 色:皮膚と同じか、白〜灰色。黒い点が見えることがある
  • 表面:ザラザラして盛り上がっている

これらの特徴に全てあてはまる場合には、尋常性疣贅である可能性が高いと考えられますが、自分で判断するのは難しいこともあります。気になるできものがある人はお医者さんに診てもらうほうが安心です。

大きさについて

大きさは、数mmから1cm大であることが多いです。できたばかりの時は小さくても徐々に大きくなることがあります。

数について

1つだけできることもあれば、複数個できることもあります。はじめは1つだけだったイボが、だんだんと増える人もいます。

尋常性疣贅の原因はヒトパピローマウイルスの感染なので、皮膚に傷がある場合にはウイルス感染を起こしやすく、数が増えやすいです。また、隣り合った指同士でも感染が起きやすく、指の間に向かい合わせにイボができることもあります。

色について

色は肌色であることが多いですが、イボを覆う角質層がさらに厚みを増すと白や灰色に見えます。

もう一つの特徴として、イボの表面に黒い点が見えることがあります。これはイボの内部で発達した血管が透けて見えるものです。この黒い点は、ウオノメ(鶏眼)やたこ(胼胝)と尋常性疣贅を見分けたり、尋常性疣贅が治ったか判断したりする際の目安になります。表面の角質層が分厚い場合にははっきりと見えないこともあります。

表面について

尋常性疣贅の表面は厚くなった角質層で覆われていて、乾燥してザラザラしています。ほとんどの尋常性疣贅は盛り上がった形をしていますが、足の裏に尋常性疣贅が多発した場合には盛り上がることは少なく、全体的に分厚く硬くなります。

2. 尋常性疣贅では起こりにくい症状:痛み、かゆみ

通常の尋常性疣贅では痛みやかゆみは起こりにくいです。ただし、足の裏にできた尋常性疣贅が大きくなったときは、体重がかかると痛むことがあります。

3. 尋常性疣贅はどこにできやすい?:手足、指、顔

尋常性疣贅のほとんどは手足にできます。最もできやすい部位は足の裏で、手指、爪の周囲と続きます。尋常性疣贅の85%がこれらの部位にできます。手足に多いのは、他の部位に比べて傷ができやすく、尋常性疣贅の原因となるヒトパピローマウイルスが感染しやすいからと考えられます。