えいず(こうてんせいめんえきふぜんしょうこうぐん)
エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)
HIVウイルスの感染が原因で免疫力が落ち、何らかの感染症にかかってしまった状態
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最終更新: 2022.11.29
エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の基礎知識
POINT エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)とは
エイズはHIVウイルス(ヒト免疫不全ウイルス)に長期的に感染したことによって免疫力(特に細胞性免疫)が低下した病気です。細胞性免疫不全があることによって、普段はならないような合併症が出現します。症状は多様で、出現した合併症によって様々なものが起こります。 HIV感染によってCD4陽性リンパ球数が低下し、感染や腫瘍などの合併症が起こるとエイズと診断されます。治療は3種類以上の抗ウイルス薬を使用することになります。エイズが心配な人や治療したい人は、感染症内科を受診して下さい。
エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)について
- ヒト免疫不全ウイルス(HIV)に感染し、適切な治療を受けずにいることで免疫力が大幅に低下した結果、何らかの感染症(エイズ関連症候群)にかかってしまった状態
- HIVは、血中にある免疫の司令塔であるリンパ球(白血球の一種)に付着する
- その後、リンパ球の中でもCD4陽性細胞を破壊していく
- エイズは「後天性免疫不全症候群」の略称
- 病気の経過
- 主な原因
- 性行為による感染:粘膜や傷口からの感染
- 血液感染:注射の回し打ち(麻薬や覚せい剤など)や輸血、臓器移植など
- 母子感染:母親がHIVに感染している場合に、出産時に子どもにうつる
- 日本では判明しているだけでもHIV感染者が約2万人、エイズ患者が約1万人いる
- 1年でHIV新規感染は1,000人以上の報告がある
- 1年で300-400人の新規エイズ患者がいる
- 実際はHIVに感染しているのに検査をしていないから分かっていない人を含めると、さらに何倍もの患者がいる可能性がある
エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の症状
エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の検査・診断
- 血液検査:HIVへの感染が疑われる場合は抗体検査でHIVに感染しているかどうかを調べる
- 感染が分かった後は、治療の経過や免疫の状態を調べるために定期的に検査を行う
- エイズ発症期は感染や合併した悪性腫瘍による症状がでる
- エイズになると日和見感染(通常の免疫力があればかからないはずの感染症にかかること)を起こす
- カンジダ感染症
- ニューモシスチス肺炎
- クリプトコッカス髄膜炎
- 非定型抗酸菌感染
- 結核
- サイトメガロウイルス感染 など
- 悪性腫瘍:悪性腫瘍が起こりやすくなる
- エイズになると日和見感染(通常の免疫力があればかからないはずの感染症にかかること)を起こす
- その他に、認知症症状(HIV脳症)や、腎障害などが生じる
- その他合併している感染症や悪性腫瘍に対して必要に応じて検査を行う
エイズ(後天性免疫不全症候群、AIDS)の治療法
- 基本的な治療方針
- 主な治療
- 予防
- コンドームを適切に使用し、また体液の接触を回避することによって感染を予防できる
- 汗や唾で感染がうつることはほとんどないので、通常生活で過度に接触を避ける必要はない
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