さるこいどーしす
サルコイドーシス
全身の臓器に肉芽腫(免疫細胞の集まり)ができる病気。原因は不明。主に、肺、眼、皮膚、心臓などの臓器にダメージが生じる
10人の医師がチェック 202回の改訂 最終更新: 2020.02.05

サルコイドーシスとは?症状、原因、検査、治療など

サルコイドーシスは「肉芽腫(にくげしゅ)」と呼ばれるしこりが身体のさまざまな場所にできる病気です。息苦しさや物の見えにくさ、皮膚のしこりなど多彩な症状があらわれます。薬物治療にはステロイド薬が用いられます。難病にも指定されており、医療費助成を受けられる場合があります。

1. サルコイドーシスとはどんな病気?

サルコイドーシスは身体のさまざまな場所に「肉芽腫(にくげしゅ)」と呼ばれる異常なしこりができる病気です。サルコイドはラテン語で「肉のようなもの」という意味があり、病気の名前の由来になっています。肉芽腫ができた場所に応じて、息苦しさや物の見えにくさ、皮膚のしこりなど多彩な症状があらわれます。

2. サルコイドーシスの症状について

サルコイドーシスは肉芽腫ができた場所に応じてさまざまな症状があらわれ、「肺サルコイドーシス」「眼サルコイドーシス」というように呼び名が変わります。それぞれの症状をまとめると以下のようになります。

  • 肺(肺サルコイドーシス)
    • 息切れ
  • 眼(眼サルコイドーシス)
    • 視力の低下
    • かすんで見える
    • まぶしく感じる
  • 皮膚(皮膚サルコイドーシス)
    • しこり
    • 赤い痛みを伴う発疹
  • 心臓(心臓サルコイドーシス
    • 失神
    • 動悸
    • 不整脈
    • 足や全身のむくみ
  • 神経(神経サルコイドーシス)

こちらのページではサルコイドーシスの症状について注意点なども含め、より細かく説明しています。

3. サルコイドーシスの原因について

サルコイドーシスで肉芽腫ができる原因は私たちの免疫と深い関わりがあります。免疫を正常に機能させるうえでは、免疫細胞が重要な役割を果たしています。免疫細胞は身体の中に異物が入ったことに気づくと、異物を取り囲み、排除しようと試みます。そして異物を除去しきった免疫細胞はその役割を終え、その場からいなくなります。しかし、免疫細胞が排除できない異物が身体の中に入ってくると、除去しようと集まったは良いものの、その場を立ち去ることができず、そのまま塊を作ってしまいます。これが肉芽腫ができる原因と考えられています。

こちらのページでは「サルコイドーシスで肉芽腫ができやすいのはなぜか」や「肉芽腫ができる他の病気」についても説明しています。

4. サルコイドーシスの検査について

サルコイドーシスが疑われる場合には以下の検査を通して、身体の状態の確認が行われます。

  • 問診
  • 身体診察
  • 血液検査
  • 尿検査
  • 胸部レントゲン検査・CT検査
  • 気管支鏡検査
  • ガリウムシンチグラフィー検査PET-CT検査
  • 生検

血液検査ではサルコイドーシスで見られる検査値の異常がないかが調べられます。胸部レントゲン検査、CT検査などの画像検査はサルコイドーシスで見られるしこり(肉芽腫)があるかの判断の参考に用いられます。また、可能であれば病気のできた場所(臓器)の一部を採取する「生検」を行い、顕微鏡で肉芽腫をがあるかを確認します。

こちらのページでそれぞれの検査の特徴を詳しく説明しています。

5. サルコイドーシスの治療について

サルコイドーシスでは、症状の程度や病気ができた場所から治療の内容が決定されます。自然に良くなることもあるので、特に症状がなければ治療を行わず、様子を見ていきます。症状が強い人や、心臓、眼、神経など障害が起きると生活の質に関わる場所にサルコイドーシスがある人には薬物治療の開始が検討されます。薬物治療ではステロイド薬を中心に使い、状況に応じて免疫抑制薬と呼ばれる種類の薬を一緒に使うことがあります。

こちらのページで治療について詳しく説明しています。

6. 医療費の助成は受けられるか

サルコイドーシスは厚生労働省から難病に指定されています。難病患者の負担を軽減するため、一定の重症度を超える場合に医療費の助成制度があります。サルコイドーシスではステロイド薬などの治療を受けている人の多くが医療費助成の対象になります。

難病の医療費助成の申請手順

難病の医療費助成の申請は大まかに以下の手順です。自治体ごとに準備する書類が異なりますので、詳しくは住んでいる都道府県の保健所にお問い合わせください。

【難病の医療費助成申請の大まかな手順】

  • 医療費助成に必要な以下の書類を準備します。(カッコ内は入手可能な場所)
    • 臨床調査個人票(厚生労働省のホームページ、福祉保健局のホームページ、市区町村の窓口)
    • 特定医療費支給認定申請書(福祉保健局のホームページ、市区町村の窓口)
    • 個人番号に関わる調書(市区町村の窓口)
    • 住民票(市区町村の住民票窓口)
    • 市区町村税課税証明書(市区町村の住民税窓口)
    • 健康保険証の写し
  • 臨床調査個人票の記入を医師(※)に依頼します。臨床調査票は難病であることの証明(診断書)でもあるので、医師による記入が必要になります。
  • 上記の書類を揃えて、住んでいる市区町村窓口で申請します。指定難病として認定されると、医療券が発行されます。要件が満たされないと判断された場合には不認定通知が発行されます。認定の決定は、指定難病審査会で行われ、結果が出るまでには3ヶ月程度の時間がかかります。

※臨床個人調査票は難病の臨床調査個人票の記入を都道府県知事から認定された医師しか作成できません。この都道府県知事から認定された医師を「指定医」と呼びます。主治医が指定医であるかは主治医に直接問い合わせてください。各自治体の福祉保健局のホームページにある一覧などでも確認できます。

他にも、サルコイドーシスを起こしやすい人や病気の見通しなど、よくある疑問についてはこちらのページで紹介しています。

参考文献

・埼玉県HP「難病対策」(2020.1.16閲覧)
・東京都福祉保健局HP「難病医療費助成の支給認定申請手続等」(2020.1.16閲覧)
・難病情報センター「サルコイドーシス」(2020.1.16閲覧)