さるこいどーしす
サルコイドーシス
全身の臓器に肉芽腫(免疫細胞の集まり)ができる病気。原因は不明。主に、肺、眼、皮膚、心臓などの臓器にダメージが生じる
10人の医師がチェック 202回の改訂 最終更新: 2020.02.05

サルコイドーシスのよくある疑問点について

サルコイドーシスはここ最近50代から60代での発症が増えてきています。自然に良くなる人が少なくない一方で、心臓に病気を作った時など重症化することがあるので注意が必要です。難病にも指定されており、ステロイド薬による治療が必要な人は医療費助成を受けられることが多いです。

目次

1. どういう人に起こりやすいか

サルコイドーシスは以前は20代から30代の若い人に多いと言われてきました。しかし、日本社会の高齢化の影響もあり、最近では50代から60代での発症が多くなってきています。

参考文献:サルコイドーシスの診療の手引き(2020.1.16閲覧)

2. 病気の予後(見通し)について

サルコイドーシスは自然に良くなるタイプが多く、全体としての見通しはあまり悪くない病気です。ただし、しばしば重症化する人がいるので注意が必要です。特に心臓にサルコイドーシスが起きると命に関わる場合があります。また、眼や神経にサルコイドーシスが起きた場合には、後遺症を残し生活の質を落とす要因となるので、早めに治療を行うことが望まれます。

3. 再発はするか

サルコイドーシスはしばしば再発します。そのため、治療を開始して症状が良くなった場合にも定期的に外来通院することが望まれます。外来通院の頻度は病気の状態や治療期間により異なります。治療開始直後は治療効果や副作用の確認のため、1-2週間に1回程度の通院が必要になりますが、治療効果があらわれ、病気の状態が良くなれば、2-3ヶ月に1回程度の通院になります。

4. 妊娠・出産はできるか

サルコイドーシスになったとしても妊娠することは可能です。ただし、妊娠中は赤ちゃんへの影響を考え使える治療薬が限られてしまうので、サルコイドーシスが良い状態で妊娠することが望ましいです。また、サルコイドーシスの治療に使われる免疫抑制薬の中には、妊娠前に中止しておかなければならないものもあるので、妊娠を希望する人は事前にお医者さんに相談するようにしてください。

5. 遺伝はするか

まれに家族の中で何名かサルコイドーシスを発症することはありますが、ほとんどの人は遺伝しません。もし、ご自身がサルコイドーシスであったとしても、お子さんに遺伝することについて心配しなくて良い場合が多いです。

6. どの診療科を受診すれば良いのか

サルコイドーシスが心配な人は内科を受診するようにしてください。症状に応じて呼吸器内科、循環器内科、リウマチ内科、眼科、皮膚科などと連携を取りながら治療が行われることが多いです。

また、サルコイドーシスは発疹が診断の手がかりになることがあります。発疹は数日で消えてしまうこともあるので、もしすぐに病院に受診できない人は、発疹が出ているうち写真に撮っておくことをお勧めします。

7. 難病申請の方法について

サルコイドーシスは自然に良くなることが多いですが、1-2割は難治化して治療が長引くことがあります。そのため、サルコイドーシスは厚生労働省から難病に指定されています。

そもそも難病とは?

厚生労働省は原因が十分にわかっておらず治療法が確立されていない疾患を指定難病(難病)と分類しています。難病患者の負担を軽減するため、一定の重症度を超える場合に医療費の助成があります。現在300を超える病気が難病に指定されており、サルコイドーシスも難病のひとつです。ステロイド薬などの治療を受けている人の多くが医療費補助の対象になります。

難病の医療費助成の申請手順

難病の医療費助成の申請は大まかに以下の手順です。自治体ごとに準備する書類が異なりますので、詳しくは住んでいる都道府県の保健所にお問い合わせください。

【難病の医療費助成申請の大まかな手順】

  • 医療費助成に必要な以下の書類を準備します。(カッコ内は入手可能な場所)
    • 臨床調査個人票(厚生労働省のホームページ、福祉保健局のホームページ、市区町村の窓口)
    • 特定医療費支給認定申請書(福祉保健局のホームページ、市区町村の窓口)
    • 個人番号に関わる調書(市区町村の窓口)
    • 住民票(市区町村の住民票窓口)
    • 市区町村税課税証明書(市区町村の住民税窓口)
    • 健康保険証の写し
  • 臨床調査個人票の記入を医師(※)に依頼します。臨床調査票は難病であることの証明(診断書)でもあるので、医師による記入が必要になります。
  • 上記の書類を揃えて、住んでいる市区町村窓口で申請します。指定難病として認定されると、医療券が発行されます。要件が満たされないと判断された場合には不認定通知が発行されます。認定の決定は、指定難病審査会で行われ、結果が出るまでには3ヶ月程度の時間がかかります。

※臨床個人調査票は難病の臨床調査個人票の記入を都道府県知事から認定された医師しか作成できません。この都道府県知事から認定された医師を「指定医」と呼びます。主治医が指定医であるかは主治医に直接問い合わせてください。各自治体の福祉保健局のホームページなどにある一覧などでも確認できます。

参考文献

・埼玉県ホームページ「難病対策」(2020.1.16閲覧)
・東京都福祉保健局ホームページ「難病医療費助成の支給認定申請手続等」(2020.1.16閲覧)
・難病情報センター「サルコイドーシス」(2020.1.16閲覧)