さるこいどーしす
サルコイドーシス
全身の臓器に肉芽腫(免疫細胞の集まり)ができる病気。原因は不明。主に、肺、眼、皮膚、心臓などの臓器にダメージが生じる
10人の医師がチェック 202回の改訂 最終更新: 2020.02.05

サルコイドーシスの治療について

サルコイドーシスは自然に治ることもあるので、症状がなければ治療をせずに様子見になります。一方で、症状が強い人や、心臓、眼、神経など障害が起きると生活の質に大きく関わる臓器に病気ができた人にはステロイド薬による治療が検討されます。

1. サルコイドーシスの治療

サルコイドーシスの治療内容は症状の程度や病気ができた場所に応じて決められます。

治療をせずとも自然に良くなることもあるので、症状がない場合には何もせず、様子を見ていきます。一方で、症状が強い人や、心臓、眼、神経など障害が起きると生活の質に大きく関わる臓器に病気ができた人には薬物治療が検討されます。薬物治療ではステロイド薬を使います。

治療を開始した直後は、治療効果や副作用がないかをこまめに確認するため、1-2週間に1回程度の通院が必要になります。治療効果があらわれ、副作用がないことを確認できれば、通院頻度は伸びていき、最終的には2-3ヶ月に1回程度の通院になることが多いです。

2. ステロイド薬とは

ステロイド薬はサルコイドーシスの中心的な治療薬です。具体的にはプレドニゾロンメチルプレドニゾロン(商品名:メドロール®)、ベタメタゾン(商品名:リンデロン®)などが薬剤が用いられます。剤型には内服薬(飲み薬)、点滴薬、点眼薬(目薬)、外用薬(塗り薬)があります。内服薬を中心に用いつつ、眼の症状に対しては点眼薬、皮膚の症状に対しては外用薬といったように、他の剤型を組み合わせて治療を行います。

3. ステロイド薬の副作用とは

ステロイド薬による治療を受ける際には副作用に注意が必要です。代表的な副作用としては、次のものがあります。

【ステロイド薬の副作用】

  • 感染症にかかりやすくなる
  • 血糖が上昇する
  • 血圧が上昇する
  • 体重が増加する
  • コレステロールが上昇する
  • 眠れなくなる
  • 気分が落ち込む
  • 骨がもろくなる

ステロイド薬を使用する場合には、これらの副作用を防ぐために、予防的に薬を飲むことがあります。例えば、感染症にかかりやすくなることへの対策としてはST合剤(エスティーごうざい)などの抗生物質を使うことがあります。ステロイド薬は副作用が多い薬剤でもあるので、もし体調に変化を感じた場合は放置せず、医師と相談することをお勧めします。

ステロイド(内服薬)の副作用に関してはコラム「ステロイド内服薬の副作用とは」も参考にしてみてください。

4. ステロイド薬以外の治療について

サルコイドーシスは免疫の異常により発症する病気と考えられています。そのため、ステロイド薬以外にも「免疫抑制薬」という種類の薬が用いられることがあります。ただ、治療効果としてはステロイド薬が勝るので、ステロイド薬を中心に治療を行い、ステロイド薬だけで効果が不十分な時に免疫抑制薬を一緒に使います。

他にもサルコイドーシスが原因で不整脈が起きてしまっている場合には、ペースメーカーの使用が必要になる場合もあります。

5. サルコイドーシスのガイドラインはあるか

近年、どこの病院でも一定水準以上の医療を受けられるようにするため、さまざまな病気に対して診療の手引きが作成される時代となっています。この診療の手引きをガイドラインと呼びます。日本のサルコイドーシスのガイドラインとしては、日本サルコイドーシス学会が発行している「サルコイドーシスの診療の手引き」(2020.1.16閲覧)があります。また、心臓サルコイドーシスのガイドラインとして研究班より発行されている「心臓サルコイドーシスの診療ガイドライン」(2020.1.16閲覧)があります。