くろーんびょう
クローン病
腸管の壁に炎症が起こることで大腸や小腸に深い潰瘍を作る慢性の病気。潰瘍性大腸炎と合わせて炎症性腸疾患(IBD)に分類される
12人の医師がチェック 121回の改訂 最終更新: 2018.02.09

クローン病の基礎知識

POINT クローン病とは

クローン病は腸管に炎症が起こって大腸や小腸に潰瘍ができる病気です。潰瘍性大腸炎と並んで炎症性腸疾患と呼ばれる疾患群の一つになります。10-20代の若い人に起こりやすいことが特徴的です。主な症状は腹痛・下痢・発熱・体重減少などになります。 症状や身体診察に加えて、血液検査や内視鏡検査を用いて診断します。薬剤を用いて治療することが基本になりますが、症状が強い場合は手術を行うこともあります。また、脂肪を抑えた栄養療法が行われることもあります。クローン病が心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。

クローン病について

  • 腸管の壁に炎症が起こることで大腸や小腸に深い潰瘍を作る慢性の病気
  • 潰瘍性大腸炎と合わせて炎症性腸疾患(IBD)と呼ばれている
  • 頻度
    • 10-20代で発症することが多い
    • 日本には約4万人の患者がいると考えられている
  • クローン病を起こすはっきりした原因は不明
    • 遺伝
    • 細菌ウイルスによる感染
    • 食事   など
  • 食事や腸内細菌に対して免疫が過剰な反応をしてしまうことが原因となっているのではないかと考えられている
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クローン病の症状

  • 症状は時期によって強い時期と穏やかな時期がある
  • 代表的な症状
    • 腹痛
    • 下痢
  • その他の症状
    • 発熱
    • 下血
    • 血便
    • 体重減少
    • 貧血:息切れ、動悸
  • 腸にできた潰瘍がひどくなると、腸穿孔(腸に穴が開くこと)や腸閉塞(腸が詰まること)を起こす
  • 関節炎、目の炎症虹彩炎)、皮膚の病変結節性紅斑)、肛門部病変などを合併することもある
    • これらは免疫の異常な反応が、腸だけでなく、他の部位でも起こることによる
症状の詳細

クローン病の検査・診断

  • 血液検査で貧血炎症が起こっていないかなどを調べる
  • その上で大腸カメラ下部消化管内視鏡検査)を行い診断を確定する
  • 小腸型が疑われる場合、小腸造影・ダブルバルーン内視鏡検査などを診断に用いる
検査・診断の詳細

クローン病の治療法

  • 根治療法はなく、長期の治療が必要となる
  • 治療は炎症が強い時期の治療と、炎症が穏やかな時期で異なる
  • 炎症が強い時期
    • 栄養療法
      ・腸の炎症が激しいときには、刺激の少ない食事を管から腸に流し込んだり、点滴を使って栄養を与えて腸を休ませる
    • 薬物治療
      ・5-ASA製剤(メサラジン)と副腎皮質ホルモンステロイド)が中心
      ・上記で効果が不十分な場合、TNF阻害薬(インフリキシマブ、アダリムマブ)などを使う
  • 炎症が穏やかな時期
    • 栄養療法
      ・自宅でも管をつかって腸に直接栄養を与えたり、低脂肪食などを食べるようにする
    • 薬物療法
      ・5-ASA製剤(メサラジン)
      免疫抑制薬(アザチオプリンなど)
      ・TNF阻害薬(インフリキシマブ、アダリムマブ)
      ・抗IL-12/23抗体(ウステキヌマブ)
  • 腸が狭くなっている部分がある場合は、内視鏡で広げたり狭い部分を切り取ったりする
    • たとえ狭くなった腸を切り取る開腹手術を行ったとしても、再発率は高く約30-50%程度
治療法の詳細

クローン病に関連する治療薬

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)

  • 炎症性腸疾患における腸などの炎症を抑え、腹痛、下痢、下血などの症状を改善する薬
    • 潰瘍性大腸炎やクローン病は炎症性腸疾患であり、免疫異常により腹痛、下痢などの症状があらわれる
    • 炎症性腸疾患は腸の粘膜細胞が攻撃を受けて潰瘍などが生じるが、クローン病では腸の他に、関節、目、肛門などでも炎症などがおこる場合がある
    • 本剤は腸などにおける炎症を抑える作用をあらわす
  • 本剤は体内で主にメサラジン(5-アミノサリチル酸:5-ASA)の作用により、抗炎症作用をあらわすとされる
炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)についてもっと詳しく

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