くろーんびょう

クローン病

腸管の壁に炎症が起こることで大腸や小腸に深い潰瘍を作る慢性の病気。潰瘍性大腸炎と合わせて炎症性腸疾患(IBD)に分類される

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12人の医師がチェック 121回の改訂 最終更新: 2017.09.17

クローン病の基礎知識

POINTクローン病とは

クローン病は腸管に炎症が起こって大腸や小腸に潰瘍ができる病気です。潰瘍性大腸炎と並んで炎症性腸疾患と呼ばれる疾患群の一つになります。10-20代の若い人に起こりやすいことが特徴的です。主な症状は腹痛・下痢・発熱・体重減少などになります。 症状や身体診察に加えて、血液検査や内視鏡検査を用いて診断します。薬剤を用いて治療することが基本になりますが、症状が強い場合は手術を行うこともあります。また、脂肪を抑えた栄養療法が行われることもあります。クローン病が心配な人や治療したい人は、消化器内科や消化器外科を受診して下さい。

クローン病について

  • 腸管の壁に炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起こることで大腸や小腸に深い潰瘍臓器や粘膜が部分的にえぐれてしまっている状態。何らかの理由で壁の防御機構が壊れてしまっていることが原因となりやすいを作る慢性の病気
  • 潰瘍性大腸炎と合わせて炎症性腸疾患(IBD)と呼ばれている
  • 頻度
    • 10-20代で発症症状や病気が発生する、または発生し始めることすることが多い
    • 日本には約4万人の患者がいると考えられている
  • クローン病を起こすはっきりした原因は不明
    • 遺伝
    • 細菌感染症を起こす微生物の1つ。ウイルスと比較して10-100倍の体の大きさをもつウイルス様々な病気の原因となる病原体の一つ。細菌とは別物であり、抗菌薬は無効であるによる感染
    • 食事   など
  • 食事や腸内細菌に対して免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患が過剰な反応をしてしまうことが原因となっているのではないかと考えられている

クローン病の症状

  • 症状は時期によって強い時期と穏やかな時期がある
  • 代表的な症状
    • 腹痛
    • 下痢
  • その他の症状
    • 発熱
    • 下血食道から肛門までの消化管からの出血が原因で、血液成分を肛門から排泄すること
    • 血便主に大腸からの出血が原因で、赤い血液が付着した便が出ること。血液量が少ないと、検査をしない限り肉眼では分からないこともある
    • 体重減少
    • 貧血:息切れ、動悸心臓や太い動脈の脈拍を自覚すること。精神的な緊張や運動だけでなく、ホルモンバランスの異常や貧血など、様々な病気の症状として起こる
  • 腸にできた潰瘍臓器や粘膜が部分的にえぐれてしまっている状態。何らかの理由で壁の防御機構が壊れてしまっていることが原因となりやすいがひどくなると、腸穿孔穴が開くこと。例えば胃や腸の粘膜にできた潰瘍が悪化すると、やがて穴が空いて穿孔に至る(腸に穴が開くこと)や腸閉塞(腸が詰まること)を起こす
  • 関節炎、目の炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出る虹彩炎眼の中の虹彩という部分に炎症が起きた状態。ぶどう膜炎の一種)、皮膚の病変病気が原因となって体に生じた、あるいは変化が起きた、その特定の部位のこと結節性紅斑)、肛門部病変などを合併ある病気や治療によって、他の病気や病態が引き起こされることすることもある
    • これらは免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患の異常な反応が、腸だけでなく、他の部位でも起こることによる

クローン病の検査・診断

  • 血液検査で貧血炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが起こっていないかなどを調べる
  • その上で大腸カメラ肛門から小さいカメラを直接大腸の中に入れて、大腸の内側の状態を見る検査。小腸まで観察することはできない下部消化管内視鏡検査肛門から小さいカメラを直接大腸の中に入れて、大腸の内側の状態を見る検査。小腸まで観察することはできない)を行い診断を確定する
  • 小腸型が疑われる場合、小腸造影造影剤と呼ばれる注射薬を使用して、そのままでは画像検査で写りにくいものが写るようにすること・ダブルバルーン内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途がある検査などを診断に用いる

クローン病の治療法

  • 根治療法はなく、長期の治療が必要となる
  • 治療は炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出るが強い時期の治療と、炎症が穏やかな時期で異なる
  • 炎症が強い時期
    • 栄養療法
      ・腸の炎症が激しいときには、刺激の少ない食事を管から腸に流し込んだり、点滴を使って栄養を与えて腸を休ませる
    • 薬物治療
      ・5-ASA製剤(メサラジン)と副腎皮質ホルモン副腎皮質で作られるホルモンで、ステロイドホルモンとも呼ばれる。コルチゾール、アルドステロン、アンドロゲンの3種類があるステロイド副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている)が中心
      ・上記で効果が不十分な場合、抗TNFα抗体白血球が作り出す、免疫の一部を担う物質。体内の病原体に付着して、他の免疫細胞の働きを助けたりする(インフリキシマブ、アダリムマブなど)などを使う
  • 炎症が穏やかな時期
    • 栄養療法
      ・自宅でも管をつかって腸に直接栄養を与えたり、低脂肪食などを食べるようにする
    • 薬物療法
      ・5-ASA製剤(メサラジン)
      免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患抑制薬(アザチオプリンなど)
      ・抗TNFα抗体(インフリキシマブ、アダリムマブなど)
  • 腸が狭くなっている部分がある場合は、内視鏡自在に曲がる管の先にカメラがついていて、体の奥を覗くための機械。有名なのは胃カメラや大腸カメラだが、様々な太さや用途があるで広げたり狭い部分を切り取ったりする
    • たとえ狭くなった腸を切り取る開腹手術を行ったとしても、再発率は高く約30-50%程度

クローン病に関連する治療薬

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)

  • 炎症性腸疾患における腸などの炎症を抑え、腹痛、下痢、下血などの症状を改善する薬
    • 潰瘍性大腸炎やクローン病は炎症性腸疾患であり、免疫異常により腹痛、下痢などの症状があらわれる
    • 炎症性腸疾患は腸の粘膜細胞が攻撃を受けて潰瘍などが生じるが、クローン病では腸の他に、関節、目、肛門などでも炎症などがおこる場合がある
    • 本剤は腸などにおける炎症を抑える作用をあらわす
  • 本剤は体内で主にメサラジン(5-アミノサリチル酸:5-ASA)の作用により、抗炎症作用をあらわすとされる
炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)についてもっと詳しく

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