えんしょうせいちょうしっかんちりょうやく(5あみのさりちるさんせいざい)

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)

潰瘍性大腸炎やクローン病といった炎症性腸疾患における腸などの炎症を抑え、腹痛、下痢、下血などの症状を改善する薬
同義語:IBD治療薬

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)の解説

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)の効果と作用機序

  • 炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出る性腸疾患における腸などの炎症を抑え、腹痛、下痢、下血食道から肛門までの消化管からの出血が原因で、血液成分を肛門から排泄することなどの症状を改善する薬
    • 潰瘍性大腸炎クローン病は炎症性腸疾患であり、免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患異常により腹痛、下痢などの症状があらわれる
    • 炎症性腸疾患は腸の粘膜細胞が攻撃を受けて潰瘍臓器や粘膜が部分的にえぐれてしまっている状態。何らかの理由で壁の防御機構が壊れてしまっていることが原因となりやすいなどが生じるが、クローン病では腸の他に、関節、目、肛門などでも炎症などがおこる場合がある
    • 本剤は腸などにおける炎症を抑える作用をあらわす
  • 本剤は体内で主にメサラジン(5-アミノサリチル酸:5-ASA)の作用により、抗炎症体の免疫が防御反応を起こしている状態。原因は、感染、けが、免疫の異常(アレルギーなど)と様々。免疫が強く反応することで、熱、腫れ、痛みなどが出る作用をあらわすとされる

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)の薬理作用

 

潰瘍性大腸炎やクローン病は炎症性腸疾患と呼ばれ、免疫異常により腸の粘膜細胞が攻撃され潰瘍をつくる慢性の病気で、腹痛、下痢、下血などの症状があらわれる。クローン病では腸以外の場所でも免疫異常がおこり、関節炎、目の炎症、肛門部病変などがあらわれる場合がある。

炎症性腸疾患では免疫の異常により、炎症性細胞から放出される活性酸素や免疫細胞で生成されるロイコトリエンという物質などが原因でおこるとされる。

本剤は活性酸素の除去作用やロイコトリエンの生成抑制作用などにより、炎症性腸疾患の諸症状を改善する作用をあらわす。

本剤の中でサラゾスルファピリジン(商品名:サラゾピリン など)は体内で代謝され、スルファピリジンとメサラジン(5-アミノサリチル酸:5-ASA)に変換され、主にメサラジンが炎症を抑える成分となる。メサラジンを成分とする製剤で主に小腸から大腸にかけてメサラジンが放出されるように造られた製剤がペンタサとなる。また、メサラジンをより大腸で放出されるようし、潰瘍性大腸炎治療により効果をあらわすように造られた製剤(pH依存型放出調節製剤)がアサコールとなる。

尚、2016年11月に発売されたリアルダはメサラジンのフィルムコーティング錠で通常、1日1回の投与が可能な製剤となっている。この製剤は胃内及び小腸付近でのメサラジンの放出が抑制され、大腸付近に移行すると徐々(持続的)にメサラジンが放出されるよう工夫が施されている。

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)の主な副作用や注意点

  • 消化器症状
    • 下痢、腹痛、吐き気、腹部膨満お腹が張った感じがすること。原因としては、便やガスが腸に溜まったり、腹水が溜まったりすることによるなどがあらわれる場合がある
  • 発熱、頭痛など
    • 発熱、頭痛、関節痛、倦怠感だるさのことなどがあらわれる場合がある
  • 間質性肺炎
    • 頻度は非常に稀である
    • 息切れ・息苦しさ、空咳、発熱などがあらわれる場合がある
    • 上記の様な症状がみられこれらの症状が急に出現したり、持続したりする場合は、医師や薬剤師に連絡する

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)の一般的な商品とその特徴

サラゾピリン

  • 体内で代謝体内で行われる、物質の合成や分解などの化学反応のことを受けてメサラジンを放出する製剤で潰瘍性大腸炎などに使用する
  • 錠剤と坐剤があり、用途などによって選択が可能
  • 本剤の成分(サラゾスルファピリジン)を利用した抗リウマチ薬(アザルフィジンEN など)がある

ペンタサ

  • メサラジンを主に小腸から大腸にかけて放出するように造られた製剤
  • 主に潰瘍性大腸炎クローン病に使用する
  • 錠剤、坐剤、注腸(薬剤を直腸内へ注入する製剤)、顆粒剤があり用途などによって選択が可能

アサコール

  • メサラジンを大腸に特化して放出されるように造られた製剤
  • 主に潰瘍性大腸炎に使用する

リアルダ

  • メサラジンを持続的に大腸全域に放出されるように造られた製剤
    • 1日1回の投与(通常「食後」に服用)が可能で、服薬回数などに対するメリットが期待できる
    • 主に潰瘍性大腸炎に使用する

炎症性腸疾患治療薬(5-アミノサリチル酸製剤:5-ASA製剤)を使う主な病気

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