ひんけつ
貧血(総論)
血液中で酸素を運ぶヘモグロビンが不足すること。酸欠によりふらつき、疲れやすさ、動悸を起こす。原因は出血、鉄やビタミンの不足、白血病、自己免疫疾患など
16人の医師がチェック 171回の改訂 最終更新: 2019.12.27

貧血に関して知っておいてほしいこと

貧血にはさまざまな原因がありますが、鉄分、ビタミンB12、葉酸の欠乏による貧血は食事の工夫で予防することができます。ここでは日常生活での注意点などについてご紹介します。

1. 赤ちゃんの貧血について

大人と同様、乳幼児も鉄欠乏性貧血になることがあるので、適切な食事で十分に鉄分を摂取して予防することが大事です。生後半年程度は体内に蓄えられた鉄があるので問題ありませんが、その後は食事から鉄分を補う必要があります。母乳に含まれる鉄分は少ないので、フォローアップミルクを適度に活用したり、離乳食に赤身の肉や魚を取り入れたりするなどして、鉄分が不足しないようにしてください。

2. 日常生活での注意点

貧血の原因の中には、栄養素の不足で起こるものがあります。具体的には鉄、ビタミンB12、葉酸の欠乏です。これらの栄養素は食事を工夫することで十分摂取することができます。また、食事による貧血の予防も大事ですが、貧血の症状が出た時に早めに気づくことも大事です。

貧血予防のための食事の工夫

栄養不足による貧血を防ぐために、バランスの良い食事を摂ることが大事です。ここでは、鉄分、ビタミンB12、葉酸それぞれを多く含む食材を紹介します。

  • 鉄分が多く含まれる食材
    • レバー
    • 赤身の肉
    • アサリ
    • いわしやかつおなどの魚
  • ビタミンB12が多く含まれる食材
    • レバー
    • カキ、あさり、シジミなどの貝類
  • 葉酸が多く含まれる食材
    • 緑黄色野菜

肉や魚介類、野菜をバランス良く食べると良いことがわかります。また、鉄分はビタミンCと一緒に摂ると吸収されやすいと言われています。一方で、コーヒーや紅茶などタンニンを含むものを一緒に摂ると吸収されにくくなってしまいます。貧血になりやすい人は食事の組み合わせも気を付けてみると良いかもしれません。

早めに気づきたい貧血の症状

貧血の予防も大事ですが、貧血になったときに早く気づくことも大切です。貧血による症状には以下のようなものがあります。

【貧血の症状】

  • 立ちくらみ
  • 息切れ
  • 疲れやすさやだるさ
  • 動悸
  • 頭痛
  • 吐き気
  • 眠気
  • 足のむくみ

これらの症状が長期間続くときは、貧血がその原因とは限りませんが、いずれにせよ何らかの病気が潜んでいる可能性があるので、医療機関で相談してみてください。

3. 貧血かもと思ったら何科にかかればよいか

息切れがする、動悸がする、立ちくらみなどの症状がある時は医療機関を受診して調べてもらうようにしてください。

貧血を専門に扱う診療科は血液内科ですが、症状の原因が貧血かどうかは血液検査などをしなければわかりません。貧血以外の病気の可能性も十分考えられますので、まずは身近な内科の先生に相談してみてください。かかりつけ医がいる場合には、いつも診てくれている先生に相談するのが良いです。

4. 輸血について知っておいてほしいこと

貧血の程度や症状によっては、治療のため輸血をすることがあります。輸血に使われる赤血球は血液製剤と呼ばれます。血液製剤によるHIV、肝炎ウイルスの感染は今でもしばしば話題になるため心配に思う人がいるかもしれません。しかし、結論から言うと、現在の輸血で感染症が問題となることはほとんどありません。

参考

・日本血液学会, 「血液専門医テキスト」, 南江堂, 2015