たいじょうほうしん
帯状疱疹
水ぼうそうを起こすウイルスの感染が原因。身体の一部に、帯のように痛みのある赤いぶつぶつができる
22人の医師がチェック 190回の改訂 最終更新: 2021.03.30

帯状疱疹の痛みのピークはいつまで?痛み止めの薬などの治療法について

痛みは帯状疱疹の代表的な症状です。原因のウイルスに対する薬や痛み止めの薬が有効で、たいていは数週間で治りますが、一部の人で帯状疱疹後神経痛という後遺症が数ヶ月から数年続きます。

1. 帯状疱疹の痛みが続く期間はいつまで?

痛みは帯状疱疹の初期症状として現れ、たいてい数週間続き、水ぶくれがかさぶたになって消えるのと一緒に治まっていきます。

一部の人では、水ぶくれが消えても痛みが残る帯状疱疹後神経痛という後遺症があり、帯状疱疹後神経痛は数ヶ月から数年ほど続きます。

2. 帯状疱疹の痛みのピークはいつ?

多くの人では帯状疱疹の水ぶくれが現れてから数週間ほどかけてに痛みがだんだんと弱くなっていことが多いです。しかし、実際には帯状疱疹の痛みの変化は人それぞれで、ピークの時期もばらつきます。

3. 帯状疱疹の初期症状が痛みだけのことはある?

帯状疱疹の初期症状として痛みだけがみられる時期があります。痛み・かゆみが出始めてから数日遅れて水ぶくれが出ることが多く、水ぶくれがなく痛みだけしかみられない時期には帯状疱疹と診断しにくいことがあります。

ただし、人によって水ぶくれとほぼ同時に痛みが始まることもあり、ばらつきがあります。

4. 痛みがない帯状疱疹はある?

ごくまれに帯状疱疹で痛みがないことがあります。帯状疱疹でもほかの病気でも、代表的と言われる症状の一部が出ないことはあります。

帯状疱疹で出やすい症状、頻度は低いが出ることがある症状について、「帯状疱疹の画像:初期症状のかゆみ、赤み、水ぶくれとかさぶた」で説明しています。

5. 移動する痛みは帯状疱疹?

帯状疱疹の痛みが移動することはありえますが、ほかの病気にも気を付けてください

帯状疱疹の症状は細長い範囲に広がるので、症状が出始めのころに特に痛い場所が移動することは考えられます。

しかし、移動する痛みを特徴とする病気は帯状疱疹のほかにもあります。その代表的なものが急性大動脈解離です。特に背中や腰に移動する痛みを起こすことが多いです。急性大動脈解離は命に関わる事態なので、迷ったらすぐに近くの病院に行ってください。

協力医師から急性大動脈解離についてのメッセージ

突然胸や背中が痛くなった場合は、一刻を急ぎますのですぐに救急車を呼んで下さい。救急車を呼ぶと隣近所に恥ずかしいと言って救急車を呼ばず助からなかった症例を見たことがあります。

2015年3月28日 19:38:47

6. 帯状疱疹後神経痛はいつまで残る?

帯状疱疹後神経痛が続く期間は人によってかなり違いますが、短い人でも数ヶ月、長い人では数年間痛みが残ります。

7. 帯状疱疹の痛みは痛み止めの薬で緩和できる?

帯状疱疹の痛みに、ロキソプロフェンナトリウム(商品名:ロキソニン®など)やアセトアミノフェンなどの痛み止めの薬(消炎鎮痛薬)が処方されることがあり、痛みを緩和する効果が期待できます。

ただし、帯状疱疹の痛みを治すには次に説明するように原因のウイルスに効く薬が重要なので、市販の痛み止めの薬を試すより前に、皮膚科などで相談してください。

ロキソニン錠60mgの基本情報(効能効果・副作用・薬価など)

カロナール錠200の基本情報(効能効果・副作用・薬価など)

8. 帯状疱疹の痛みを治療するには?

帯状疱疹の痛みの治療には、主に2種類の目的で処方される薬が有効です。

  • ヘルペスウイルス薬:原因の水痘帯状疱疹ウイルスの増殖を抑える
  • 痛み止めの薬:帯状疱疹による炎症や痛みを抑える

帯状疱疹が治っても痛みが続く場合があり、この状態のことを帯状疱疹後神経痛といいます。帯状疱疹後神経痛は根強い痛みが生じるため、さまざまな治療法が試されることがあります。こうした治療法は一般的な内科や皮膚科よりも、ペインクリニックが専門になります。

抗ヘルペスウイルス薬とは?

抗ヘルペスウイルス薬で帯状疱疹の痛みや水ぶくれを早く治せます。抗ヘルペスウイルス薬は皮膚の目に見える症状が出始めてから48時間以内に飲み始めなければ十分な効果がないと言われているので、なるべく早く病院に行くことが大切です。

帯状疱疹の治療に使われる抗ヘルペスウイルス薬の種類と治療期間の例を挙げます。

  • アシクロビル(主な商品名:ゾビラックス®):1日に5回内服×7-10日間
  • バラシクロビル塩酸塩(主な商品名:バルトレックス®):1日に3回内服×7日間
  • ファムシクロビル(主な商品名:ファムビル®):1日に3回内服×7日間

ゾビラックス錠400の基本情報(効能効果・副作用・薬価など)

バルトレックス錠500の基本情報(効能効果・副作用・薬価など)

ファムビル錠250mgの基本情報(効能効果・副作用・薬価など)

帯状疱疹に効く痛み止めの薬とは?

帯状疱疹の痛みには、ロキソプロフェンナトリウムなどNSAIDs(非ステロイド性消炎鎮痛薬)と呼ばれる痛み止めの飲み薬がよく使われます。

ほかにNSAIDsの塗り薬や、痛みが激しい場合などでステロイド内服薬なども使われます。

詳しくは「帯状疱疹に市販薬は効かない?病院の薬の費用、服用期間、副作用など」で説明しています。

帯状疱疹後神経痛の治療法は?

帯状疱疹後神経痛は、普通の痛み止めの薬が効きにくく、神経ブロック注射などの治療が行われています。

帯状疱疹後神経痛に使われる飲み薬として、プレガバリン(商品名:リリカ®)、ワクシニアウイルス接種家兎炎症皮膚抽出液(商品名:ノイロトロピン®)などがあります。

リリカカプセル25mgの基本情報(効能効果・副作用・薬価など)

ノイロトロピン錠4単位の基本情報(効能効果・副作用・薬価など)
 

帯状疱疹の痛みの治療は何科?

帯状疱疹は皮膚科などで診てもらえます。詳しくは「帯状疱疹は何科?病院に行くときの注意点と入院について」で説明しています。

顔の周りに症状があるときは耳鼻咽喉科眼科が適している場合もあります。詳しくは「顔の帯状疱疹:かゆみ・痛み・腫れ・麻痺などの初期症状と水ぶくれ」で説明しています。

帯状疱疹後神経痛が残ってしまい、なかなか痛みが治らないと思ったときはペインクリニックに相談する方法があります。帯状疱疹後神経痛の治療について詳しくは「イオントフォレーシスなど、帯状疱疹後神経痛の治療を解説」で説明しています。