はいがん(げんぱつせいはいがん)
肺がん(原発性肺がん)
肺にできたがん。がんの中で、男性の死因の第1位
29人の医師がチェック 357回の改訂 最終更新: 2024.10.08

肺がんの知識

がんの中でも一番死亡者数が多いのが肺がんです。ある程度進行するまで症状はありません。加齢や喫煙の影響を受けることが分かっています。検診や治療について知っておくと役に立つことを解説します。

はじめに

肺がんは多様で説明しにくい病気です。このサイトでは、患者さんやご家族に正しい情報を提供することで、自己決定権を活かし、納得して治療に臨む役に立ちたいと思います。

肺がんの統計:患者数、生存率、余命など

肺がんは日本人に多いがんのひとつです。患者数はがん全体の2位で、1年間で12.7万人が新たに肺がんと診断されています(2019年)。がんで死亡した人の中では肺がんが最も多く、約7万人が亡くなっています。ここでは、肺がんの生存率などの統計について詳しく説明します。

肺がんのステージとは

肺がんの進行度を評価する方法としてステージという言葉がよく使われます。肺がんの治療法を決定するのに重要なものの1つでもあり、皆さんも耳にしたことがあるかもしれません。ステージはどういった基準で決まるのか、またそのステージはどのような状態なのかについて、このページでは詳しく説明します。

肺がんでステージと同じくらい大事な「組織型」:腺がん、扁平上皮がん、大細胞がん、小細胞がん

肺がんは日本国内で最も死亡者数の多いがんです。一口に「肺がん」と言っても、その中には実はいろいろな種類があります。種類によって性質が違い、治療法も変わってきます。そのため、どの種類の肺がんかを知ることはステージと同様に重要です。

肺がんを告知された時

肺がんは死に直結する印象が強いです。そのため、肺がんを告知されると、受け入れて治療に前向きになることは簡単ではありません。その一方で、治療を行わなければ治らないという側面があります。このような時、どのようにしたら良いのかこのページで考えていきます。

肺がんの原因:タバコ、大気汚染、肺疾患など

肺がんは色々な原因で起こります。タバコは非常に有名ですが、それ以外にも肺がんを起こしやすいものが多数言われています。実際どういったものがどのくらいのリスクなのか説明していきます。

肺がんの症状

肺がんになると出やすい症状があります。しかし、症状の出ない肺がんも少なくなく、症状がないからと言って肺がんではないとは限りません。また、この症状があれば肺がんと分かるというような症状もありません。

肺がんの検査:胸部レントゲン検査、CT検査など

肺がんが進行すると治療の選択肢が減り、治療の成功率も下がってきます。そのため、できるだけ早く肺がんを診断し、できるだけ早く治療を開始したいと思うものです。ここでは検査の方法と仕組みについて説明していきます。

肺がんで食べられない時の食事の工夫

肺がんの治療はどのように決まるか:手術、抗がん剤、放射線療法

肺がんの治療は、手術・抗がん剤(化学療法)・放射線療法を3本の軸として行っていきます。これ以外にも緩和ケアは自分の望ましい生活を送るうえで重要になります。このページでは、どうやって肺がんの治療を決定するのか説明していきます。

肺がんの手術:術式や手術前後の注意点など

肺がんの手術には肺の一部を取るもの(肺葉切除術、区域切除術、部分切除術)や片側の肺全体を取るもの(片肺全摘術)があります。その各々にメリットとデメリットがありますが、自分の肺がんの状態に最も適したものを選択する必要があります。

肺がんの薬物療法

肺がんの治療には多くの場合、抗がん剤などの薬物治療が欠かせません。肺がんに使う薬には、(従来の)抗がん剤、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬があります。この中から適材適所で薬剤を使っていきます。また、治療による副作用の予防・対処目的で、ほかの薬を組み合わせて使います。

肺がんの放射線治療

肺がんに対する治療の中でも放射線療法は重要です。手術と違って身体を切らずに治療できるこの方法は、用い方次第では極めて有力になります。

肺腺がんの治療:手術、薬物療法、放射線治療

肺がんにはいろいろな種類があります。肺腺がんは肺がんの中で最も多いがんで、日本の肺がんの半数前後を占めます。 肺がんの治療には、3大治療法として手術療法(外科的治療)・薬物療法(抗がん剤など)・放射線療法があります。肺腺がんに対しては、その中でも抗がん剤と放射線療法は効きにくいことが分かっています。 肺がんの病期(進行度)にあわせて、この3つの治療法から最も適切な治療法を選択することになりますが、なかでも手術療法が最も治療成功率が高いため、手術が可能な状態であれば手術が行われることが多いです。

肺扁平上皮がんの治療:手術、薬物療法、放射線治療

肺がんにはいろいろな種類があります。肺扁平上皮がんは肺がんの中で2番目に多いがんです。肺がんの約20%ほどが肺扁平上皮がんです。扁平上皮と呼ばれる、人体の内部と外界を隔てる丈夫な組織にある細胞(上皮細胞)が癌化してしまうと、扁平上皮がんになります。空気の通り道(気道)から肺にかけて、外界から体内を守るために上皮細胞が存在しており、その上皮細胞が癌化したものが肺扁平上皮がんになります。肺がんの種類は非常に重要です。種類によって性質や適した治療法が変わってくることが分かっています。このページでは肺扁平上皮がんの治療について説明していきます。

肺小細胞がんの治療

肺がんにはいろいろな種類があります。肺小細胞がんは肺がんの中で3番目に多いがんです。肺がんの種類を知ることは非常に重要です。がんの種類によって性質が違い、治療方針も変わってくるからです。このページでは肺小細胞がんの治療について説明していきます。

緩和医療(緩和ケア)とはどのような治療か

緩和ケアは死にゆく者の治療なのでしょうか? 以前はある一定の時期がきたらがん病変の治療から緩和ケアへ移行するという考え方でしたが、現在では緩和ケアをがんの積極的治療と並行していくことが良いとされています。緩和ケアの考えかたと治療内容について考えていきます。