はいがん(げんぱつせいはいがん)
肺がん(原発性肺がん)
肺にできたがん。がんの中で、男性の死因の第1位。
29人の医師がチェック 227回の改訂 最終更新: 2018.07.12

肺扁平上皮がんとは?

肺がんにはいろいろな種類があります。肺扁平上皮がんは肺がんの中で2番目に多いがんです。肺がんの約20%ほどが肺扁平上皮がんです。

肺がんの種類は非常に重要です。種類によって性質や適した治療法が変わってくることが分かっています。このページでは肺扁平上皮がんの特徴を説明していきます。

1. 肺がんの組織型とは?

肺がんには組織型という分類があります。組織型は、肺の中のどんな細胞ががんになったかによって決まります。肺がんの組織型は大きく分けると、以下のように分かれます。

  • 肺腺がん
  • 肺扁平上皮がん
  • 小細胞がん
  • 大細胞がん

これ以外にもまれながんはありますが、非常に少ないと考えて良いです。肺がんの組織型

代表的な組織型の特徴を説明します。

肺腺がんとは?

肺だけでなく胃がん大腸がんなどにも腺がんという種類が存在します。腺がんとは、体の臓器にある分泌腺にできたがんのことです。肺腺がんは肺にある分泌腺に出現したがんのことを指します。

肺腺がんは肺がんの中で最も多い種類のがんです。全ての肺がんのうち、およそ半数ほどが腺がんです。「肺腺がんとは?原因、症状、検査、治療について」のページで詳しく説明しています。

肺小細胞がんとは?

小型ながん細胞がはい組織中の広範囲に現れるがんです。小細胞がんは非常に進行が早いことが分かっています。脳や肝臓、骨などに転移しやすいため注意が必要です。

小細胞がんは肺がんの中で3番目に多いがんです。肺がん全体のおよそ15%ほどが肺小細胞がんです。「肺小細胞がんとは?」のページで詳しく説明しています。

肺扁平上皮がんとは?

扁平上皮と呼ばれる、人体の内部と外界を隔てる丈夫な組織にある細胞(上皮細胞)が化してしまうと、扁平上皮がんになります。空気の通り道(気道)から肺にかけて、外界から体内を守るために上皮細胞が存在しており、その上皮細胞が癌化したものが肺扁平上皮がんになります。

扁平上皮がんは肺がんの中でも2番めに多いがんです。肺がん全体のおよそ20%ほどが肺扁平上皮がんです。

このページでは肺扁平上皮がんについて詳しく解説します。

2. 肺扁平上皮がんはどんな人に多い?喫煙は関係する?

肺がんの種類ごとになりやすい人が存在します。扁平上皮がんになりやすい人の特徴は以下になります。

  • 喫煙者
  • 男性
  • 年齢が60歳以上

特に喫煙は肺扁平上皮がんと関連する

肺扁平上皮がんは喫煙の影響を強く受けます。喫煙しない人に比べると、喫煙する人は10倍以上肺扁平上皮がんになりやすいことが分かっています。肺腺がんでは喫煙により2倍程度にしか増えないことに比べても、扁平上皮がんは特に喫煙との関係が強いと言えます。

【喫煙と肺がんの関係(男性)】

  扁平上皮がん+小細胞がんのリスク 肺腺がんのリスク
非喫煙者 1.0倍(基準) 1.0倍(基準)
喫煙者 12.7倍 2.8倍
禁煙者 5.1倍 1.3倍

【喫煙と肺がんの関係(女性)】

  扁平上皮がん+小細胞がんのリスク 肺腺がんのリスク
非喫煙者 1.0倍(基準) 1.0倍(基準)
喫煙者 17.5倍 2.0倍
禁煙者 10.9倍 4.3倍

タバコの本数よりもタバコを吸った年数の方がより強く肺扁平上皮がんに影響すると考えられています。タバコの本数と吸った年数によって肺がんのリスクに及ぶ影響を表にします。表にあるデータはタバコの影響の強い扁平上皮がんと小細胞がんを合わせたものです。

【喫煙年数と肺がん(扁平上皮がん+小細胞がん)の関係】

喫煙期間 肺がんのリスク
24年以下 1.0倍(基準)
25年以上34年以下 7.9倍
35年以上44年以下 9.1倍
45年以上 13.9倍

【喫煙本数と肺がん(扁平上皮がん+小細胞がん)の関係】

喫煙本数 肺がんのリスク
1日に19本以下 1.0倍(基準)
1日に20本以上29本以下 1.5倍
1日に30本以上39本以下 1.3倍
1日に40本以上 2.0倍

受動喫煙によっても肺がんの発症率が1.3倍に上がることも分かっています。喫煙者は環境への配慮は必要です。

喫煙率が下がっているのに肺がんは増えている不思議に対する答え

確かに喫煙率が下がっているのにもかかわらず、肺がんによる死亡者数は増えてきています。治療の技術が向上しているのであればなおさら不思議な現象に見えてきます。どうしてこんなことが起こるのでしょうか?

その答えは主に3つあります。

■1. 社会が高齢化しているから

紛れもない事実として、高齢者は肺がんになりやすく肺がんで亡くなりやすいです。そのため、高齢化が進むと肺がんによる死亡者数は増えていきます。これは肺がんの影響というよりは加齢の影響です。肺がんの影響を知りたければ、加齢の影響を除いた死亡者数(年齢調整死亡者数)を見る必要があります。肺がんの年齢調整死亡者数は近年減少傾向が見られています。

参考のため、がんの統計情報を国立がん研究センターが解説していますので、詳しく知りたい方はご覧ください。

http://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/annual.html

■2. 禁煙してもすぐには肺がんリスクは下がらないから

禁煙と肺がんに関してデータがあります。

そのデータをみると禁煙した年数が長くなればなるほど肺がんの発症リスクが下がっていきます。しかし、禁煙してからすぐに肺がんのリスクが元通りになるわけではありません。以下にその表を示します。このデータはタバコの影響の強い扁平上皮がんと小細胞がんを合わせたものです。

【禁煙期間と肺がん(扁平上皮がん+小細胞がん)のリスク】

禁煙期間 肺がんのリスク
非喫煙者 1.0倍(基準)
9年以下 8.0倍
10年以上19年以下 4.0倍
20年以上 1.0倍

禁煙するには非常に心身の労力を要しますが、現在は禁煙補助薬(ニコチン製剤、バレニクリンなど)が充実してきています。是非、こういった薬を使って禁煙を達成しましょう。

■3. タバコと関係の弱い肺がんが多いから

肺がんの全体の6割を占める肺腺がんは、肺扁平上皮がんほどタバコとの関係が強くありません。喫煙の有無で扁平上皮がんや小細胞がんのリスクは10倍以上違いますが、より人数が多い肺腺がんのリスクは2倍ほどです。

以上のことが主な原因となって、喫煙者が減っても肺がんの死亡数が減らない現象が起こっています。とはいえ、少なくとも年齢を調整して肺がん死亡数を見れば減少傾向にあります。禁煙の効果がないという論理はかなり無理があります。

3. 肺扁平上皮がんの特徴は?

肺扁平上皮がんは他の肺がんと異なる特徴があります。それはどういったものでしょうか?

説明していきます。

肺扁平上皮癌の特徴

扁平上皮がんができやすい場所は?

肺扁平上皮がんは肺の中心部分(中枢部)にできやすいです。反対に、肺腺がんは肺の端っこ(末梢)に生じることが多いです。

肺小細胞がんも中枢部にできやすいのですが、がんの進行スピードに違いがあります。肺小細胞がんは非常に進行スピードが速いです。肺扁平上皮がんは比較的進行がゆっくりであることが多いです。個人差も大きいので、人によっては肺扁平上皮がんが急速に進行することもありますが、平均すれば肺扁平上皮がんは進行が遅い傾向があると考えて良いです。

肺の中枢部にがんができると空気の通り道(気道)の太い部分が変形しやすく、息苦しさや血痰などが起こりやすいです。

扁平上皮がんの症状

肺扁平上皮がんは肺の中心側(中枢側)にできるので肺がんの中では症状が出やすいですが、それでも進行するまで症状が出ないことが多いです。それでも進行した場合にはいろいろな症状が出てきます。詳しくは「肺がんの症状は?」のページで説明していますので参考にして下さい。

以下が代表的な症状になります。

  • 咳(咳嗽)
  • 痰(喀痰)
  • 血痰
  • 発熱
  • 呼吸困難感
  • 息苦しさ(全身倦怠感
  • 体重減少
  • 胸痛

肺扁平上皮がんでは太い気道が変形することが多いので、上の中でも特に血痰や呼吸困難感が出やすいです。

肺扁平上皮がんの患者さんでこれらの症状が強くなってくる場合は、がんが進行している可能性が考えられます。治療法を変更したり緩和治療を強化したりする方が良いかもしれませんので、あまり我慢はしないでかかりつけの医者に相談して下さい。

胸部CT検査

胸部CT検査は肺のレントゲン写真よりも得られる情報量の多い検査です。より詳細に肺がんの大きさや形を調べることができます。

胸部CT検査の検出感度(がんがあった場合、それを正しくがんと指摘できる確率)は93.3-94.4%と言われており、肺がんを見つける検査としては非常に優れたものになります。しかし、小さながんを診断することは簡単ではなく、6mm未満の結節では検出感度は70%程度になってしまいます。

レントゲン写真もCT検査もX線を使う検査です。X線は放射線です。レントゲン写真で体に当たる放射線は微量ですが、胸部CT検査による医療被曝量はレントゲン写真よりも明らかに多く、人体への悪影響が心配されます。

放射線の人体への影響力を表す単位としてシーベルト(Sv)というものがあります。数字が高ければ高いほど人体への影響が強いことになります。胸部X線検査と胸部CT検査の被曝量は様々な報告がありますが、およそ以下のようになると考えられています。

【検査と被曝量の表】

検査内容

被曝量

胸部X線写真

0.2mSv

胸部CT検査

7.0mSv

胸部X線検査線写真の被曝量は、およそ飛行機で東京とニューヨークを往復したときに受ける被曝量と同じになります。単純計算で言うと、CT検査を行うとX線写真を35枚撮影したときと同じくらいの被曝をすることになり、何度も撮影すると人体への影響が一層危ぶまれます。しかし、CT検査が原因で人体に障害が出たというはっきりとした証拠は見つかっていません。

CT検査を用いる時は造影剤というものを血管に入れて検査することがあります。これを用いるとCT画像がより鮮明になるため有用です。まれに造影剤アレルギーを引き起こすので、造影剤を点滴した後に体調が悪くなった(特に吐き気や意識が遠のく感じに注意)場合は、近くにいる医療従事者に症状をすぐ伝えてください。また、腎臓の機能が落ちたりすることがあるので、造影剤を使用したあとは点滴したり多めに水を飲んで腎機能低下を予防します。

頭部MRI検査

肺がんが見つかったときには、治療する前に転移がないかを調べる必要があります。肺がんの治療では全身の状態やがんの進行の程度によって治療方法が変わるため、転移しそうな部位はきちんと調べておく必要があるのです。

肺がんは頭にしばしば転移します。頭に転移していないかをみる上で最も精度の高い検査が、頭部MRI検査になります。頭の断面の画像が得られる点は一見CT検査と似ています。しかし、画像を撮影する原理が違います。CT検査では放射線を体に当てますが、MRI検査では放射線は使いません。放射線の代わりに磁力を利用します。

頭部CT検査はあまり脳転移を調べるのに向いていない検査ですので、何らかの事情があってMRI検査ができない場合のみ施行することとなります。

【頭部CT検査と頭部MRI検査の比較】

頭部CT検査検査

頭部MRI検査

解像度

低い

高い

費用

比較的安い

(撮影1,020点+診断450点など)

高い

(撮影1,620点+診断450点など)

時間

数分

20−30分

頭部MRI検査では非常に精密な画像ができますが、検査時間が長いことが欠点となります。20−30分ほど身動きが取れない状態になります。その間、とてもうるさい音が出る機械の中でじっとしていなければなりません。腰が痛い人や認知症の方が行うことは難しい検査になります。

ほかにもMRI検査ができない人がいます。磁石の原理を使って画像を作る検査ですので、磁性のある金属(磁石に引っ張られる金属)が体内にある人はMRI検査ができない場合があります。例えば、ペースメーカーの入っている人や関節に人工関節を入れている人、入れ墨を入れている人(墨に金属が混じっていることがある)は特に、MRIを受ける前に医療者に伝えて、調べてもらってください。磁性のない金属を使っていてMRIが問題ない可能性もあります。

MRI検査を用いる時にも造影剤を血管に入れて検査することがあります。造影剤を使うことでMRI画像がより鮮明になりますが、まれに造影剤アレルギーを引き起こします。造影剤を点滴した後に体調が悪くなった(特に吐き気や意識が遠のく感じに注意)場合は、近くにいる医療従事者に症状をすぐ伝えてください。また、腎臓の機能が落ちたりすることがあるので、造影剤を使用したあとは点滴したり多めに水を飲んで腎機能低下を予防します。

PET検査

FDG-PET(ペット)検査は、ブドウ糖に似た物質(FDG)を体内に点滴して、どこに集まるかを調べる検査です。FDGは放射線を放出するので、放射線を測定するとFDGが集まっている場所がわかります。この検査では、がん細胞は自分に栄養をたっぷりもらえるようにブドウ糖を集める作用があることを利用します。がん細胞がブドウ糖を集めるので、ブドウ糖に似ているFDGもがんに集まるのです。

つまり、以下のことが検査中に体内で起こります。

  1. 放射線を放出するFDGが体内に入る
  2. がん細胞がブドウ糖とFDGをたくさん集める
  3. がん細胞の周囲から放射線が多く検出される

こうして、がん細胞が身体のどこらへんに集まるかが調べられます。しかし、PET検査の検出感度は100%ではなく、およそ83-96%と報告されています。つまり、PET検査でがんを見逃すこともないとは言い切れません。

PET検査にはどういった欠点があるかを下にまとめます。

  • 特に初期のがんではブドウ糖が集まらないことがある
  • がんでなくても感染などの炎症が起こるとブドウ糖が集まってしまう
  • 放射線に被曝する

最後の被曝に関して補足します。シーベルト(Sv)という単位で表すと、とある調査ではPET検査を1回行うことでおよそ2.2mSvの被曝量と報告されています。参考までに、胸部X線検査では0.2mSv、胸部CT検査では7.0mSvです。

また、FDG-PET検査を施行する場合には、以下の問題もあります。

  • 脳転移の評価が難しい
  • 肝転移の評価が難しい
  • 高血糖の人は検査精度が落ちてしまうので行いづらい

しかし、その欠点以上に全身の転移の状態を早い段階から把握することのメリットが大きいため、肺がんの全身の転移の状態を把握するためによく使われています。

また、脳はFDGを多く集めてしまうので、脳の転移の検査にはFDG-PETは使用できません。そのため、近年ではFDGの代わりにメチオニンという物質を用いたPET検査を行うことがあります。

扁平上皮がんのマーカーは?

がんの検査には腫瘍マーカーも使用されています。腫瘍マーカーというのは、血液に含まれている微量の物質です。がんがあると腫瘍マーカーが増えます。採血して腫瘍マーカーの量を測ることで診断の助けになります。

扁平上皮がんに対しては、CYFRAやSCCという腫瘍マーカーを調べることがあります。しかし、腫瘍マーカーは決して精度の高い検査ではないので、腫瘍マーカーの数値を盲信してはいけません。

肺がんを検出する感度が良いと考えられているCYFRAでも感度は56.1%です。本当は肺がんがあってもCYFRAの数値に異常が出ない人が4割以上いるということです。肺がんを腫瘍マーカーだけで見つけるのは非常に難しいことがわかります。

なんだか難しい話になりますが、要約すると腫瘍マーカーを使って良い場面は限られているということになります。

  • 腫瘍マーカーを使うのに適している場面
    • 肺がん治療の効果判定の補助
    • 肺がんが再発していないかを診断する際の補助
    • 肺がんの種類がどうしても判断できない際の補助
  • 腫瘍マーカーを使うのに適していない場面
    • 検診でがんの有無を判断する

腫瘍マーカーは使うのに適した場面で使えば役に立ちます。しかし、その価値が低い場面で使うと、どんな結果であろうとどっちとも言えないといった状態になります。現段階の精度から言うと、検診で腫瘍マーカーを使ってもほとんど意味がないということになります。

扁平上皮がんは遠隔転移する?

扁平上皮がんに限らず全てのがんは転移します。

がんが大きくなるにつれ血管を巻き込むようになります、血管が巻き込まれると血液中にがん細胞が入り込みます。あらゆる臓器は血液が通っているので、がん細胞が血流に乗ってやってきます。血流に乗ったがん細胞が臓器にくっついて増殖しだした状態が遠隔転移(血行性転移)です。

ただし、血流にがん細胞が入ってきても体の免疫ががん細胞と戦ってくれるので、100%転移するわけではありません。免疫の強さと血流に入ってくるがん細胞の量のバランスによります。肺扁平上皮がんよりも肺小細胞がんの方が転移しやすいことが分かっています。

また、体の中でも転移しやすい臓器があります。脳・骨・肝臓・副腎が、肺がんが転移しやすい臓器の最上位となります。

4. 肺扁平上皮がんのステージ

肺がんの進行度はステージを用いて分類します。ステージとは、身体の中でどれぐらいの範囲にがんが広がっているのかを画一的に評価したものです。病気の進行度を評価するのには画一的な基準があることは重要です。ステージを基準としてがんの治療法が決定されます。

ステージはステージⅠからステージⅣまでに分かれます。肺がんではさらに細かくⅠA、ⅠBのように分けます。国際的にはローマ数字(Ⅲなど)で下記現すのが普通ですが、このサイトではアラビア数字(3など)で記載しているところもあります。

がんのステージを決めるために、TNM分類という方法が使われます。TNM分類とは、がんの大きさ(T)・リンパ節転移(N)・血行転移(遠隔転移)(M)をそれぞれ段階に分けて評価する方法です。TNM分類に従ってがんのステージが決められます。

【TNM分類(UICC及びAJCCのTNM分類第8版に基づく)】

T-原発腫瘍(腫瘍径はすりガラス影を含まずに充実成分で計測する)

  • TX:原発腫瘍の存在が判定できない、あるいは喀痰または気管支洗浄液細胞診でのみがん細胞は見られるが、画像診断や気管支鏡では観察できない
  • T0:原発腫瘍を認めない
  • Tis:上皮内癌(carcinoma in situ)充実成分径が存在せず、すりガラス影≦30mm
  • T1:腫瘍最大径≦30mmの腫瘍が臓側胸膜に覆われており、葉気管支より中枢への浸潤が気管支鏡検査をしても見えない(すなわち主気管支に及んでいない)
    また、腫瘍の大きさで以下の亜分類がある
    • T1mi:minimally invasive adenocarcinoma(MIA)充実成分≦5mmかつすりガラス影≦30mm
    • T1a:腫瘍最大径≦10mm
    • T1b:腫瘍最大径>10mmでかつ≦20mm
    • T1c:腫瘍最大径>20mmでかつ≦30mm
  • T2:腫瘍最大径>30 mmでかつ≦50 mmの腫瘍、または以下のいずれかであるもの
    • 腫瘍最大径<30mmで主気管支に腫瘍が存在する
    • 臓側胸膜に浸潤している
    • 肺門まで連続する無気肺か閉塞性肺炎があるが片側の肺全体には及んでいない
      また、腫瘍の大きさで以下の亜分類がある
    • T2a:腫瘍最大径>30mmでかつ≦40mm
    • T2b:腫瘍最大径>40mmでかつ≦50mm
  • T3:最大径>50 mmでかつ≦70mmの腫瘍、または以下の場合である
    • 横隔膜、胸壁(superior sulcus tumorを含む)、横隔神経、縦隔胸膜、壁側心膜のいずれかに直接浸潤している
    • 同一葉内の不連続な腫瘍結節(同一葉内の転移)
  • T4:最大腫瘍径>70mm、または大きさを問わないが以下の状態のあるもの
    • 縦隔、心臓、大血管、横隔膜、気管、反回神経、食道、椎体、気管分岐部への浸潤
    • 同側の異なった肺葉内の腫瘍結節(同じ側の肺の中で異なった肺葉内の転移)

N-所属リンパ節

  • NX:所属リンパ節評価不能
  • N0:所属リンパ節転移なし
  • N1:同側の気管支周囲や同側肺門、肺内リンパ節への転移で原発腫瘍の直接浸潤を含める
  • N2:同側の縦隔や気管分岐部リンパ節への転移
  • N3:対側縦隔リンパ節、対側肺門リンパ節、同側あるいは対側の前斜角筋リンパ節、鎖骨上リンパ節への転移

M-遠隔転移

  • MX:遠隔転移評価不能
  • M0:遠隔転移なし
  • M1:遠隔転移がある
    • M1a:対側肺内の腫瘍結節,胸膜結節,悪性胸水,悪性心嚢水
    • M1b:他臓器へ単発の遠隔転移がある
    • M1c:多臓器へ多発の遠隔転移がある

病期分類(ステージ)】

肺がんの状態

腫瘍や転移の状態

N0

N1

N2

N3

充実成分5mm以下、すりガラス影30mm以下

T1mi

ⅠA1

 ー

 ー

 ー

充実成分が10mm以下

T1a

ⅠA1

ⅡB

ⅢA

ⅢB

充実成分が10-20mm

T1b

ⅠA2

ⅡB

ⅢA

ⅢB

充実成分が20-30mm

T1c

ⅠA3

ⅡB

ⅢA

ⅢB

腫瘍の大きさが30-40mm T2a ⅠB ⅡB ⅢA ⅢB

腫瘍の大きさが40-50mm

T2b

ⅡA

ⅡB

ⅢA

ⅢB

腫瘍の大きさが50-70mm

T3

ⅡB

ⅢA

ⅢB

ⅢC

胸壁、胸膜、心嚢などに浸潤

T3

ⅡB

ⅢA

ⅢB

ⅢC

同一の肺葉内に転移がある

T3

ⅡB

ⅢA

ⅢB

ⅢC

腫瘍の充実成分が70mmより大きい

T4

ⅢA

ⅢA

ⅢB

ⅢC

周囲臓器への直接浸潤

T4

ⅢA

ⅢA

ⅢB

ⅢC

肺葉内を超えているが同側肺内の転移

T4

ⅢA

ⅢA

ⅢB

ⅢC

肺がんによる胸水や心嚢水

M1a

ⅣA

ⅣA

ⅣA

ⅣA

反対側の肺内に転移がある

M1a ⅣA ⅣA ⅣA ⅣA

単発の遠隔転移がある

M1b ⅣA ⅣA ⅣA ⅣA

多発の遠隔転移がある

M1c ⅣB ⅣB ⅣB ⅣB

治療を受けるためには、分類の基準を覚える必要は全くありません。ただ、自分のがんがどのくらい進行しているのか、自分はどうして手術を受けられないのかなどが、分類に当てはめることで理解しやすくなります。

肺扁平上皮がんに対する治療の大前提にあるのは、手術が可能であれば手術をするということです。化学療法放射線療法は、肺扁平上皮がんに対しては手術ほどの効果を発揮しにくいことがわかっています。

次の章では肺扁平上皮がんの治療について見ていきましょう。

5. 肺扁平上皮がんの治療法は?

肺扁平上皮がんの治療の基本

肺扁平上皮がんは化学療法も放射線療法も効果が出にくいので、治療の基本は手術です。しかし、全ての人に手術が可能とは限りません。手術を決める前に、身体への負担の大きさとそれを許容できるかを考えなくてはなりせん。また、病気の進行度によっても、手術をすることでかえって良くないことが起こる場合もあります。手術を行えるかどうかは慎重に判断する必要があるのです。

肺がんのある人は、肺に余力がない場合があります。手術で肺を小さくしてしまうと息苦しさが現れてずっと残ってしまうこともあります。ひどい場合は、手術した直後から自力で呼吸することができなくなり、人工呼吸器が外せなくなることもあります。そういった状態を回避するために、必ず肺や心臓の状態を手術の前に検査で把握する必要があります。

手術の前に行うべき検査

手術の前に肺や心臓の状態を把握するため以下の検査が行われます。

  • 呼吸機能検査
  • 心電図検査
  • 心臓エコー検査

これらの検査の結果から手術の可否が判断されます。

肺を少し切除する手術はできるが広く切除する手術は難しいという人もいます。

がんの周りには見えない小さながん細胞が存在していることがあります。手術の際には、周りの一見正常な組織も一緒に大きく切り取ってしまえば、見えないがん細胞を取り除くことにつながり、治療成功率が上がります。

つまり、肺を大きく取れば取るほど再発する可能性が下がるのです。一方、肺を大きく取ると、手術後の肺活量は減ってしまいます。これらのバランスが最も良いであろう手術法を選択することになります。

手術方法はどんなものがある?

肺がんの手術では疑わしい部分を広めに切除することが重要です。その一方で、肺を切り取りすぎると手術後の肺活量が減ってしまい、息苦しさが残ったり人工呼吸器がないと生きていけなくなったりします。

人工呼吸器を使うときは、肺に直接管を通した状態(気管挿管)になるので、鎮静剤を使ってずっと眠った状態になってしまいます。また、長期間(通常は2週間以上)気管挿管する場合は、首の正面に穴を開けてそこから管を通すような手術をする必要が出てきます。

もちろん、人工呼吸器が必要になるような事態は避けるように努力がなされます。しかし、思いがけなく肺の機能が悪化してしまうことはどうしてもゼロにはできません。

思いもよらない出来事が起こらないように、手術前の肺や心臓の状態と肺を切除するべき量を考え合わせて、適切な手術法を判断します。

主な手術方法は以下の4つです。

  1. 片肺全摘術(肺摘除術)
  2. 葉切除術
  3. 区域切除術
  4. 部分切除術

これらはどういった場合に行うどんな手術なのでしょうか?手術の説明をする前に、肺のことについて少し知っておく必要があります。

肺の構造

肺の構造

肺は左右に1つずつ存在していますが、さらにその中は「肺葉」というブロックに分かれています。右の肺には3つの肺葉があり、左の肺には2つの肺葉があります。肺葉の中にはさらに区域というブロックがあります。右肺には10区域があり、左肺には8区域があります。区域はさらに小さい亜区域に分けることができます。ちょうど何丁目何番地のようにどんどん小さなブロックに分かれていき、最終的には肺胞という最小単位になります。

つまり、以下のように肺は分割できるのです。

肺>肺葉>区域>亜区域>亜亜区域>…>肺胞

この分け方は、手術でどれぐらいの大きさを切除するかを決めるときに基準になります。たとえばひとつの区域を切除するのか、肺葉を切除するのかで手術の方式が変わります。

それでは、各々の手術の方式について詳しく説明していきましょう。

片肺全摘術(肺摘除術)

片肺全摘術とは、手術で肺がんを切除するために、左右のどちらかの肺を全部切除することを指します。切除しないほうの肺は残ります。

切り取る肺が大きければ大きいほど手術後の肺活量は減りますので、片側の肺を全部切り取ることは非常に大きな負担になります。しかし、がんをきちんと切除するためにはやむを得ないときに片肺全摘術が行われます。

片肺全摘術が行われるのは以下の場合です。

  • 2つ以上の肺葉にまたがってがんが存在する
  • 太い気管支にがんが顔を出している
  • 肺の周囲の血管や臓器にがんが及んでいる

これらの場合は片肺全摘を検討します。

片肺全摘術が可能になるには、肺以外の臓器にがんが転移していないことが条件です。また、肺の機能が十分にあることも条件です。肺の機能が悪い場合、手術後の肺の機能を予測して、手術を行えないという判断になることがあります。

がんが周囲の臓器に及んでいる場合は、がんが入り込んだ臓器を肺と一緒に切除することになるので非常に大きな手術になります。そのため体力が落ちている患者さんは手術が難しくなります。

肺葉切除術

がんが1つの肺葉の中に収まっており、肺以外の臓器に転移をしていない場合に、肺葉切除術が行われます。

肺葉切除術を受けると片方の肺の半分くらいが切り取られてしまうので、元々肺の機能が落ちている人には受けることが難しい手術になります。

肺葉切除術はよく行われており最も標準的な手術です。

区域切除術・部分切除(縮小手術)

区域切除術は、肺葉の中にあるもう少し小さな区域を切除する手術です。区域切除術では肺機能の低下が少ないメリットがありますが、相当小さな肺がんでないと行えません。

目安としては、次の場合などで区域切除術が行われます。

  • 1cm以下のがん
  • 胸部CT検査で淡い影が見えるようなタイプのがん
    • 異型腺腫様過形成
    • 上皮内腺がん
    • 高分化腺がん

通常の手術と違う内視鏡手術

肺がんの手術には、通常の手術(開胸手術)と内視鏡手術があります。

肺がんの内視鏡手術はVATS(Video-Assisted Thoracic Surgery、バッツ)とも呼ばれます。胸に2cmくらいの穴を数か所開けて、そこから内視鏡を入れて手術する方法です。胸を大きく切らなくて済むのが特徴です。内視鏡手術には身体への負担を軽くするというメリットはありますが、必ずしも開胸手術が劣っているというわけではありません。メリットとデメリットを考えてみましょう。

  • 内視鏡手術のメリット
    • 体を大きく切らなくて済む
    • 手術後の痛みが軽い
    • 体力や肺機能を落としにくいので入院期間が短くなる
    • 体力や肺機能を落としにくいので日常生活への復帰が早くなる
  • 内視鏡手術のデメリット
    • 癒着の激しいがんに対する手術は得意でない
    • 突然出血したり重症の気胸になったときに迅速に対応できない
    • 内視鏡手術に慣れている医者でないと手術できない

以上を踏まえながら、手術のリスクや身体への負担を考えて、手術の方法を選ぶことになります。

手術を受けられない状況ってなに?

全ての人が手術を受けられるわけではありません。手術をすると逆に命を縮めてしまう場合はもちろん手術ができません。

それでは、どういった場面で手術が難しくなるのでしょうか?

■肺以外に遠隔転移のある場合

肺以外の臓器にがん細胞が転移している場合は、基本的には手術を受けることができません。もちろん例外はあるのですが、基本的に遠隔転移があれば手術は受けられないと考えてください。遠隔転移というのは肺がんが脳や骨などに転移することです。リンパ節転移は遠隔転移ではありません。リンパ節転移だけなら手術できる可能性があります。

手術後は体力が非常に落ちてしまいます。体力が落ちるとがんの成長を抑えようとする身体の力が落ちるため、手術で体内の全てのがんを取り除かないと、残ったがん細胞がどんどん大きくなってしまい、結局のところ命を縮めてしまうことになります。

■リンパ節転移が遠いところにまで達している場合

リンパ節転移が狭い範囲にとどまっていれば、手術でがんと一緒にリンパ節を取ることができます。しかし、リンパ節転移が広範囲に及んだ場合は手術ができません。

ここで、リンパ節転移と遠隔転移とは少し性質が異なることを説明します。

脳や骨への遠隔転移は、がん細胞が血流に乗って流れていくことで起こります。血流を介して転移することを血行性転移と言います。血管は全ての臓器につながっています。血液は心臓から全ての臓器に向かって勢いよく流れています。そのため、がん細胞が血流に乗ると遠くの臓器まで速いスピードで流れ着いてしまいます。

対して、リンパ節転移はがん細胞がリンパ液に乗ることで起こります。リンパ液の流れには心臓のようなポンプがありません。リンパ液は臓器の間をゆっくりと流れています。このため、がん細胞がリンパ液に乗ったときは、いきなり遠いリンパ節に転移することがなく、隣のリンパ節へと順々に広がっていきます。

肺がんのある部位からだいぶ離れたところのリンパ節にがん細胞が見つかった場合は、がん細胞が広範囲に転移していると判断します。つまり、肺がんの周りから遠くの場所まで、間にあるリンパ節のすべてに順々に転移してきた可能性が高いと考えられます。

血行性転移のある場合と同じく、リンパ節転移が広範囲に及んでいる場合に手術をすると、命を縮めてしまう可能性が高いです。

■手術後に残る肺が非常に少ない場合

肺がんの手術では肺を切り取るため、手術後の肺活量が減ってしまいます。そのため、手術後に息切れが続いたり、場合によっては人工呼吸器がないと生活できない状態になってしまったりします。

また、肺がんの患者さんにはタバコなどの影響ですでに肺の状態が悪い人も多く、手術前の肺の状態をきちんと評価してから手術に臨む必要があります。

数字で言うと、手術後の呼吸機能検査における1秒量(FEV1.0)が800ml以下となる人は、手術後に呼吸の状態が悪くなる可能性が非常に高いので、手術を受けることは難しいと判断されます。

■腫瘍が周囲の臓器に及んでいて一緒に切除できない場合

肺がんが周囲の臓器にへばりついている(浸潤している)状態になると、肺と併せて周囲の臓器も手術で切り取ることになります。周囲の臓器を一緒に切り取ることができる状態であれば手術は可能ですが、切り取ることができない状態であれば肺の手術も行うことはできません。

■体力のない場合

手術は身体に大きな負担がかかります。そのため、元々体力のない人は手術を受けることで状態が悪くなってしまい、最悪の場合は手術によって命を落としてしまいます。そういった事態を避けるために、体力を簡易的かつ客観的に評価するパフォーマンスステータス(Performance Status、PS)という方法があります。パフォーマンスステータスなどを使って、手術を行えるかどうかが判断されます。

PSは0-4の5段階で評価されます。0が最も良く4が最も衰弱した状態です。

0:全く問題なく日常生活ができる

1:軽度の症状があり激しい活動は難しいが、歩行可能で、軽作業や座って行う作業はできる

2:歩行可能で自分の身のまわりのことは全て行えて日中の50%以上はベッド外で過ごすものの、時に軽度の介助を要することがある

3:自分の身のまわりのことは限られた範囲しか行えず、日中の50%以上をベッドか椅子で過ごす

4:自分の身のまわりのことは全くできず、完全にベッドか椅子で過ごす

6. 肺扁平上皮がんのステージ別の治療法は?

肺扁平上皮がんの治療はステージによって選択肢が変わってきます。以下にステージごとに説明していきます。

肺扁平上皮がんのステージ1-2の手術療法(外科的治療)

手術が最も成績の良い治療になりますので、手術可能であれば手術を行うことになります。

とはいえ、肺を手術で切り取ると手術後の呼吸機能への影響は大きいです。そこで、腫瘍が2cm以下の場合や2-3cmでもリンパ節に転移がない場合は、縮小手術といって小さく切り取ることも検討される場合があります。

手術をするとどれだけ生きられるかは、統計から平均値が出ています。ステージⅠ・Ⅱ期全体の5年生存割合は69.6%です。細かくみると以下のようになります。(このデータは以前のステージ分類でのデータなので、現在そのまま当てはめることは出来ませんが、大体同じくらいと考えてください)

【ステージごとの5年生存率

ステージ 5年生存率
ⅠA期 82.0%
ⅠB期 66.1%
ⅡA期 54.5%
ⅡB期 46.1%

ステージが進行すればするほど治癒率が下がってしまいます。そのため、手術後に化学療法を行う場合があります。

ステージ1期の術後化学療法

たいていの場合、手術後からテガフール・ウラシル配合剤(UFT)を飲むことになります。(ⅠA期では飲まないことがあります。)飲む期間は1年間か2年間です。2年間のほうが治療効果が高いという報告があるので、副作用に問題がなければ手術後から2年間飲むほうが良いでしょう。ただし、扁平上皮がんでは腺がんよりもUFT内服の意義が薄い可能性も指摘されており、他にも超高齢者では飲んで体力を落とすデメリットのほうが大きいと判断されることもあります。したがって、実際にUFTを飲むべきかどうかというのはケースバイケースになります。

ステージ2期の術後化学療法

ステージⅡ期の肺がんを手術した後に化学療法を行う方が成績が良いとされています。手術後の化学療法にはシスプラチンという抗がん剤を含めた2種類の抗がん剤を点滴します。特にシスプラチン+ビノレルビン(CDDP+VNR)は治療成績が良いので、よく使われます。

シスプラチンを含めた化学療法は3-4週ごとに4-6回ほど行います。

ステージ1・2で手術ができない場合の治療

体力の問題や呼吸機能の問題などで手術ができない場合は放射線療法を行います。放射線療法により肺がんを根絶させることを目指します。

肺扁平上皮がんのステージ3の手術療法(外科的治療)

手術ができる限り手術で治療することになります。ステージⅢA期では手術が検討できますが、もう少し進行したⅢB期とⅢC期では手術を行うことはできません。

手術を行う場合も、手術前に化学療法(抗がん剤)か化学放射線療法(抗がん剤+放射線療法)を行うことがあります。腫瘍をできるだけ小さくしてから切除するのが狙いです。化学療法か化学放射線療法を行った後に手術をしたほうが治療成績が良いという報告もあります。

手術のみの治療と手術前に治療を加える治療を比較したものが下の表になります。

【治療法ごとの5年生存率】

治療法 5年生存率
手術のみ 30.0%
術前治療をしてから手術 38.0%

生存率だけを比べれば、手術前に化学療法や化学放射線療法を行う方が良いと言えます。一方、副作用による身体への負担は増します。そのため体調とがんの勢いを見ながら治療法を決定します。

ステージ3期の術後化学療法

手術後に化学療法を行う場合にはシスプラチンという抗がん剤を含めた2種類の抗がん剤を点滴します。特にシスプラチン+ビノレルビン(CDDP+VNR)は治療成績が良いので、よく使われます。

シスプラチンを含めた化学療法は3-4週ごとに4回ほど行います。

ステージ3で手術ができない場合とステージ4の治療

腫瘍の進展の問題や呼吸機能の問題などで手術ができない場合は、化学療法と放射線療法を行います。詳しくは「肺扁平上皮がんの抗がん剤治療とは?」で説明します。

参照文献

Int J Cancer. 2002 May 10