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特発性血小板減少性紫斑病

出血を止めるために必要な血小板が減り、出血しやすくなる病気

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9人の医師がチェック 117回の改訂 最終更新: 2017.06.15

特発性血小板減少性紫斑病の基礎知識

特発性血小板減少性紫斑病について

  • 出血を止めるために必要な血小板血液中にある成分の1つ。出血が起こると、出血している部分に集まって出血を止める役割をもつが減り、出血しやすくなる病気
    • 脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器という臓器で血小板が破壊される
    • 血小板を捕捉する異常な抗体白血球が作り出す、免疫の一部を担う物質。体内の病原体に付着して、他の免疫細胞の働きを助けたりするが体内で作られることが原因
    • 胃のヘリコバクター・ピロリ感染症が関与している場合がある
  • 患者数は国内で約2万人いるとされる
  • 急性型と慢性型とに分けられる
    • 急性型(小児に多い)
      ・6か月以内に血小板の数がもとに戻るもの
    • 慢性型(大人に多い)
      ・6か月以上、血小板の数が減ったままのもの
  • 厚生労働省の特定疾患に指定されている

特発性血小板減少性紫斑病の症状

  • 出血しやすくなったり、血が止まりにくくなる
    • 症状の例
      皮下出血皮膚の内側で出血している状態。いわゆる青あざも、皮下出血の表れ方の一つ(あざ)が多くできる
      ・歯ぐきや口、鼻の粘膜から出血しやすくなりなかなか止まらない
    • 尿や便に血が交じる(血尿尿に血液成分が混じった状態。尿の通り道に病気があると起こる。血尿といっても真っ赤とは限らず、見た目は普通で、検査をしないと血尿であることが分からない場合も多い血便主に大腸からの出血が原因で、赤い血液が付着した便が出ること。血液量が少ないと、検査をしない限り肉眼では分からないこともある
    • 月経過多(生理の量が多い)
  • 重症な場合は、脳出血などの原因となる

特発性血小板減少性紫斑病の検査・診断

  • 視診:皮膚に内出血(斑点)が出ているか見るて調べる
  • 血液検査:血小板血液中にある成分の1つ。出血が起こると、出血している部分に集まって出血を止める役割をもつを壊す原因となる抗体白血球が作り出す、免疫の一部を担う物質。体内の病原体に付着して、他の免疫細胞の働きを助けたりするのが血液中にあるのか調べる
  • 細菌検査病気を引き起こしている細菌の、種類を特定するための検査:ヘリコバクター・ピロリの感染の有無を調べる
  • 血小板が減るその他の病気と区別することが必要(以下はその代表例)
    • 白血病(血液のがん無制限に増殖して周囲へ広がる、異常な細胞(がん細胞)による病気。塊となって腫瘍を作る固形がんと、白血病のように血液中にがん細胞が存在する血液がんがある
    • 再生不良性貧血
    • 骨髄異形成症候群(血液が十分に作られなくなる)
    • 自己免疫疾患本来は外敵を倒すために働くはずの免疫が、何らかの異常によって自分の体を攻撃してしまう病気の総称(自分の免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患が自分の体を攻撃する)
    • 薬による血小板減少症

特発性血小板減少性紫斑病の治療法

  • 主な治療
    • 胃の中にピロリ菌主に胃の中に存在する細菌で、胃潰瘍、胃がん、血液疾患などの原因となる菌の感染がある場合
      ・ピロリ菌を除菌するため、プロトンポンプ阻害薬、ペニシリン系抗菌薬細菌感染症に対して用いられ、細菌の増殖を防ぐ、もしくは殺菌する薬。ウイルスや真菌(かび)には効果がない、マクロライド系抗菌薬を同時に使う
    • ステロイド薬副腎で作られるホルモンの1つ。ステロイドホルモンを薬として使用すると、体の中の炎症や免疫反応を抑えることができるため、様々な病気の治療で用いられている:異常に働いている免疫病原体に対する体の防御システム。何かのきっかけで、免疫が過剰反応している状態がアレルギーで、免疫が自分自身の体を攻撃してしまうのが自己免疫疾患を抑える
    • 免疫グロブリン白血球が作り出す、免疫の一部を担う物質。体内の病原体に付着して、他の免疫細胞の働きを助けたりするの点滴
    • 手術で脾臓老化した血球を最終的に処理する働きや、免疫細胞(白血球)を成長させる働きをもつ臓器を取り除く:免疫を抑える
    • 血小板血液中にある成分の1つ。出血が起こると、出血している部分に集まって出血を止める役割をもつ増加薬
  • 注意すべき点
    • アスピリンなどNSAIDs炎症を抑える薬剤の総称(ただしステロイドを除く)で、鎮痛薬や解熱薬として頻用される。nonsteroidal anti-inflammatory drugsの略と呼ばれる種類の解熱鎮痛薬は、血小板の機能を弱くするため、控える
    • 打撲打ち身のことをするようなスポーツ(サッカー、剣道、柔道)は禁止する
    • 出血を伴う、胃カメラ口もしくは鼻から小さいカメラを胃まで進めて、胃の中の状態を見る検査。「上部消化管内視鏡検査」とも呼ばれる大腸カメラ肛門から小さいカメラを直接大腸の中に入れて、大腸の内側の状態を見る検査。小腸まで観察することはできないなどの検査、歯の治療は事前に医師に相談する

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