川崎病の人に気をつけてほしいこと
川崎病は5歳以下の子供に多い病気です。川崎病と言われた場合、どのような生活スタイルにするのが良いのかなど、日常生活の疑問について説明します。
目次
1. 「川崎病かも」と思ったらどこにかかるべき?
出現している症状(川崎病の症状については「川崎病に多い症状:発熱、いちご舌、リンパ節腫脹など」を参考にして下さい。)から川崎病かもしれないと思った場合には、医療機関にかかってください。かかるべき医療機関は
2. どんな日常生活を送ればよいのか?
川崎病になるとどういった生活を送ればよいのでしょうか。急性期はほとんどの場合で入院治療を行うので、特に問題となるのは退院後の生活についてです。特に「食事」や「運動」について気になる人も多いと思います。
食事について
一般的に川崎病の子どもの食事を制限する必要はありませんが、
運動について
心臓に大きな
通院について
川崎病の合併症がなかった場合でも、しばらくしてから冠動脈瘤が出現していないかや全身の症状は落ち着いているかなどを観察するために、定期的な通院が必要です。通院の頻度や期間は身体の状況や医療施設の方針によって異なりますが、一般的に数か月から数年以上は通院する場合が多いです。心臓に合併症が見られた場合は、さらに長期間の通院が必要となります。
3. 川崎病になるとどんな状況になるのか? 予後はどうなのか?
川崎病はさまざまな症状が出る病気です。多くの場合で入院治療が必要になり、退院してもしばらくアスピリンなどの薬の内服が必要となりますが、合併症が見られなかった場合は薬の内服は一定期間で終了することが多いです。また、後々まで身体に影響が残ること(後遺症)はほとんどありません。一方で、冠動脈瘤などの心臓合併症がある場合は、長期の通院・内服が必要になります。
川崎病の
4. 川崎病は再発するのか?
川崎病は再発する病気です。その正確な頻度はわかっていませんが、およそ3%程度と考えられています。また、「3歳未満の子ども」や「川崎病になったときに心臓合併症があった子ども」で再発が多いとの報告があります。再発するタイミングは、最初に川崎病を発症してから1年以内が多いとも言われています。
つまり、これらに該当する子どもは発症してから注意深く観察する必要がありますが、該当しない場合には必要以上に再発を警戒する必要はないと考えて良いです。
5. 川崎病に後遺症はあるのか?
川崎病により心臓合併症をきたし、冠動脈(心臓を栄養する血管)に拡張が見られたり、瘤(こぶ)ができたり、血管内が狭くなったりした場合、通院で
6. 川崎病はうつるのか?
現段階では川崎病はうつる病気ではないという認識が一般的です。しかし、川崎病の原因について明確に分かっていないため、人にうつるかどうかに関してはっきりと結論付けられてはいません。今後の原因究明によって新たな解釈が生まれるかもしれません。ですが
7. 川崎病に似た症状が出る病気
「
【症状から川崎病と見分けるのが難しい病気の例】
- アデノウイルス感染症
- 溶連菌感染症
- 手足口病
- 伝染性単核球症
- 麻疹
- スティーブンス・ジョンソン症候群
- 若年性特発性関節炎(JRA)
これらの病気について知っておくことは大事ですが大変です。むしろ、川崎病と似たような症状が見られる病気がたくさんあるということを知っておくことが大切です。つまり、アデノウイルス感染症が疑わしいと言われても、川崎病を完全に否定することはできないということです。
川崎病の典型的症状は6つありますが、時間とともに1個ずつ症状が出てきます。そのため、最初は違う病気が疑われていても、時間とともに川崎病の典型的症状が揃ってくることがあります。他の疾患と診断されたあとにほかにも症状が出てくる場合は、医師に相談することをお勧めします。
8. ワクチンは接種したほうが良い? 川崎病の子どもの上手なワクチンスケジュール
川崎病の治療を受けた場合、ワクチン接種のスケジュールを組む際に注意が必要です。
川崎病の初期治療として多く行われている大量
特に川崎病のこどもについては、ワクチンのスケジュールを年齢と身体の具合によってアレンジすることが望ましいので、具体的な接種のタイミングについて医療機関で相談してください。
9. アスピリンを飲んでいる子どもが風邪をひいた場合に気をつけること
川崎病の治療後にアスピリンを定期的に飲むことがあります。15歳未満の子どもが水痘や