ふうしん(みっかばしか)
風疹(三日ばしか)
発疹、リンパ節の腫れ、熱の三症状が特徴的な急性ウイルス性疾患
8人の医師がチェック 84回の改訂 最終更新: 2022.05.27

風疹(三日ばしか)の基礎知識

POINT 風疹(三日ばしか)とは

風疹は別名三日ばしかと呼ばれるウイルス感染症です。症状は発疹(赤いぶつぶつ)・発熱・リンパ節の腫大が特徴的で、症状は3日程度で消えます。検査は血液検査を行いますが、その結果が出た時にはもう症状がなくなっているということも少なくないため、症状と流行状況から診断されることも多いです。風疹に対する特効薬はないため、よほど重症でない限り自宅で安静にしながら回復を待つことになります。 妊婦が風疹にかかるとお腹のなかの子どもに悪影響が出ることがあります。そのため、妊娠前に風疹に対するワクチンを打って感染予防することが望ましいです。風疹に関して困っている人は、総合内科・小児科・産婦人科・感染症内科にかかって下さい。

風疹(三日ばしか)について

  • 発疹リンパ節の腫れ、熱の3つの症状が特徴的な急性ウイルス性疾患
  • ウイルスの飛沫感染が原因で起こる
  • 2006年の麻疹風疹ワクチン(MRワクチン)接種が義務化されてから、子どもの発症は少なくなっている(20-40代の感染が多い)
    • 国内では数年に一度程度で、春から夏にかけて流行する
    • 一度発症すると免疫がつき、2回目以降は感染しても発病しない可能性が高い
  • 妊婦が発病すると胎児に感染することがある(特に妊娠20週未満の妊婦が感染した場合)

風疹(三日ばしか)の症状

  • 14-21日間の潜伏期を経て発症
  • 発熱と同時に顔に発疹(赤いぷつぷつ)が現れ、体幹や全身に広がっていく
  • 首から耳にかけて腫れる
  • 症状は、3-5日で消える
  • 発疹が消えてからも腫れは数週間続くことがある

風疹(三日ばしか)の検査・診断

  • 血液検査:
    • 抗体検査:抗体(特定の細菌ウイルスを排除するために作られる物質)の量を調べる
    • 遺伝子検査(PCR法):風疹ウイルスの遺伝子が血液中に存在するかを調べる

風疹(三日ばしか)の治療法

  • 有効な薬はない
  • 症状に応じた治療を行う
  • ワクチンの接種を行うことで予防することができる
    • 現在、日本では1歳児と小学校入学前年度の2回接種する(MRワクチン)
  • 発症した場合、幼稚園や学校を休む必要がある
  • 学校保健安全法では、発疹がなくなることが登園や登校の目安

風疹(三日ばしか)の経過と病院探しのポイント

風疹(三日ばしか)が心配な方

風疹の特徴は発熱や、顔から始まり全身に広がる赤い発疹、首から耳にかけてのリンパ節の腫れです。3日ほどで症状は消失します。子供に多い病気ですが、大人がかかることもあります。

ご自身が風疹でないかと心配になった時、最初に受診するのは普段かかっている小児科や一般内科のクリニックが適しています。よくある病気ですので、小児科医であれば一般的に診断可能です。

風疹の診断は問診と身体診察で行われます。血液検査で抗体検査が行われることもありますが、多くの場合は症状と、周りに風疹の人がいたかどうかなどの問診をもとに診断されます。

初期の妊娠期の女性が風疹にかかると、お腹の中の子供が先天性風疹症候群になり、生まれた時から障害が現れる可能性があります。妊娠中の女性で風疹のような発熱、発疹の症状が出た場合、すぐに近くの一般内科もしくは産婦人科を受診してください。

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風疹(三日ばしか)でお困りの方

風疹は特に治療法もなく、3日ほどで自然に治る病気です。小児科、一般内科で診断された後は、自宅で安静にすることを心がけてください。

稀に脳炎や血小板減少性紫斑病などの合併症が生じるケースがあります。前者ではぼーっとする、呼びかけに応じることが出来なくなるなどの意識障害が出現し、後者では手足にあざができるようになります。万が一そういった症状が現れた場合はもう一度病院を受診して指示を仰いでください。

風疹にかかった場合には、周りにうつすのを防ぐために学校を休まなければいけません。登校の目安は、発疹が消えたことです。また、妊娠している女性にうつると、お腹の中の子供が先天性風疹症候群になり、生まれた時から障害が現れる可能性があります。風疹を発症している方は不必要な外出を避けることと、妊婦の方は熱が出ている方との不要な接触をなるべく避けるように注意してください。

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