げっけいこんなんしょう
月経困難症
強い生理痛と、それに関連した頭痛や吐き気などを伴いやすい状態
9人の医師がチェック 165回の改訂 最終更新: 2023.09.01

月経困難症の検査:問診、身体診察、超音波検査など

月経困難症が疑われる人には診察や検査が行われます。月経困難症かどうかの判断は診察で概ねつきます。検査が行われるのは、月経困難症の背後に病気が隠れていないかどうかを判断するためです。このページでは診察や検査を個別に説明していきます。

1. 問診

問診では受診のきっかけとなった症状や、生活背景、身体のことについて詳しく聞かれます。疑わしい病気を絞り込むためには、この問診がとても重要です。

よく聞かれる質問として下記のようなものがあります。

【月経困難症が疑われる人への質問例】

  • 症状について
    • 月経に伴って起こるか
    • 痛みの場所はどこか、痛みの程度はどうか
    • 痛みが和らぐ姿勢はあるか
  • 月経について
    • 周期的か
    • 出血の量や形状はどのようか
    • 月経周期以外のタイミングで出血はあるか
    • 初経はいつか
    • 直近の月経はいつか
  • その他
    • 今までにかかった病気や通院中の病気はあるか
    • 家族に子宮や卵巣の病気になった人がいるか
    • 性行為の経験はあるか
    • 妊娠・出産歴はあるか

これらは一般的な質問の例です。受診するにあたってあらかじめ答えを準備するなどの参考にしてみてください。

2. 身体診察:内診など

身体診察とは、お医者さんが患者さんの身体に触れて状態を探ることです。婦人科の身体診察では女性器を診察する「内診」が行われることがあります。内診台という専用の診察台の上に座り、お産のときのような格好をして検査をうけます。お医者さんは指を膣から挿入して子宮が周りとくっついてないかなどを観察します。

内診に続いて行われることが多いのは膣鏡診による検査です。膣鏡(クスコ)と呼ばれる金属の道具を使って膣の中を観察します。

性行為経験がない人には、最低限の内診のみが行われます。

3. 血液検査

血液検査は全身の状態を把握するのに役立ちます。ホルモンバランスの崩れや貧血があるかどうかを調べたりできます。月経困難症の原因となる他の病気が隠れていないかの推測にも有用です。

4. 超音波検査

子宮筋腫子宮内膜症などの病気が隠れていないかを調べるのに超音波検査が役立ちます。超音波検査では放射線を使わないので被曝の心配がありません。

内診台に座った状態で、棒状のプローブを膣から挿入して子宮や卵巣の状態を観察します(経膣超音波検査)。性行為経験がなく経膣超音波検査に抵抗がある人には、腹部から超音波検査をしたり、肛門からプローブを入れて観察する「経直腸超音波検査」をすることもあります。

5. 腹部MRI検査

MRI検査は磁気を使って身体の断面を画像化する検査です。放射線は使いませんので被曝の心配はありません。

腹部MRI検査を行うと、子宮や卵巣などの臓器に異常があるかどうか詳しく調べることができます。ただし、超音波検査に比べるとやや大掛かりな検査であることから、月経困難症の人すべてに行われるわけではありません。他の検査ではっきりしない場合や、病気の可能性が高くより高い精度の検査が必要とされる人に行われることが多いです。

また、身体の中にペースメーカーなどの金属製品が入っている人では、磁気の影響を考えてMRIを使えない場合があります(詳しくはこちらのコラムを参照)。