げっけいこんなんしょう
月経困難症
強い生理痛と、それに関連した頭痛や吐き気などを伴いやすい状態
9人の医師がチェック 165回の改訂 最終更新: 2023.09.01

月経困難症の症状:生理痛、腰痛、吐き気、頭痛など

月経困難症では、生理直前から生理中にかけて、起きているのが難しいほどのつらい症状が現れます。主な症状は「生理痛」とも呼ばれるお腹の痛みです。そのほか、腰痛、頭痛、吐き気、下痢などの症状があらわれる人もいます。

1. 月経困難症の主な症状

月経困難症で現れる痛みにはプロスタグランジンという物質が大きく関わっています。

女性の身体は約1ヶ月の周期で妊娠の準備を繰り返します。妊娠しなかった時には成熟した子宮内膜がはがれ落ち、子宮が収縮して血液とともにこれを体外へ押し出します。この子宮の収縮に必要なのがプロスタグランジンです。正常な生理周期のために欠かせない役割がありますが、多すぎると下腹部の強い痛みや頭痛を引き起こし、日常生活に支障が出ます。

そのほかによく見られる症状として知られているものは、吐き気、下痢です。お腹が張る、だるい・疲れやすい、食欲がなくなる、イライラする、憂になるなどの症状があります。

【月経困難症で現れる主な症状】

  • 下腹部の痛み
  • 頭痛
  • 腰痛
  • 吐き気
  • 下痢
  • お腹の張り
  • だるい・疲れやすい
  • 食欲低下
  • イライラ
  • 憂鬱

ただし、うつ病片頭痛甲状腺機能低下症といった病気で上記と似た症状が出ることもあります。さらに、こうした症状は通常の生理でもみられます。たとえ生理による症状だったとしても、日常生活がうまく送れないほどひどくなってきた場合には「月経困難症」という病気として治療が検討されますし、背後に別の病気が隠れていることもあります。そのため、ひどい症状や以前と違った症状などを感じたら、医療機関で相談をしてください。