SSRIはうつ病だけの薬じゃない!?効果と副作用について解説

抗うつ薬の一つであるSSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)は当然ながら、うつ病・うつ状態に使用する薬として臨床現場で使われています。しかし、SSRIは「抗うつ薬」だけに留まらない臨床上の役割を果たしてきていています。
◆ SSRI(Selective Serotonin Reuptake Inhibitor:選択的セロトニン再取り込み阻害薬)とは?
SSRIとは主に脳内の
薬の種類や使用する量などにもよりますが、三環系抗うつ薬などの初期に開発された抗うつ薬はうつ病に対し有益な効果をあらわす反面、抗コリン作用(神経伝達物質の
◆ SSRIの主な副作用は?
SSRIがそれ以前に開発された抗うつ薬に比べれば副作用が軽減されているとはいえ、当然ゼロというわけではありません。さすがに全ての副作用の紹介はできないので、代表的な例をいくつか挙げてみましょう。SSRIは主にセロトニン系に効果をあらわす薬ですので、副作用もセロトニンに関連した症状があらわれやすいといえます。セロトニンは
◆ SSRIは線維筋痛症やパニック障害などにも有効?
SSRIはうつ病に対する治療以外にも神経性
セロトニンは痛みの制御などにも関わっていて、SSRIは線維筋痛症や帯状疱疹後の神経性疼痛など、一般的な痛み止めでは効果が得られにくい疼痛などに改善効果をあらわす場合もあります。このように「うつ」以外でもその効果が期待されるSSRIですが、ここ数年でSSRIが特に注目を集めた効果がPTSD(外傷後ストレス障害)への有効性かもしれません。PTSDは地震などの災害、戦争、事故など死の恐怖にさらされるような出来事に遭遇した後に
またSSRIはPTSD以外にもパニック障害や強迫性障害などにもその効果が確認されています。
薬は有益な効果をあらわすこともあれば、逆に身体に不利益を及ぼすこともあります。SSRIにおいても頻度は極めて稀ですが、セロトニン症候群、
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※本ページの記事は、医療・医学に関する理解・知識を深めるためのものであり、特定の治療法・医学的見解を支持・推奨するものではありません。