正常妊娠
多くの人が妊娠に気づくのが妊娠2ヶ月(妊娠4週0日から妊娠7週6日まで)です。妊娠したかもと気づくと、今までしてきた生活や体の症状、これから何をしたらよいかなど気になることも多いとおもいます。また、妊娠前にしておくことが勧められることもあります。そのような疑問に回答します。
最終更新: 2017.10.04

出産予定日の計算方法は?ずれることはある?

妊娠をしたことが発覚したら、「いつ赤ちゃんが生まれるのか」が気になる方も多いと思います。出産予定日は妊娠が発覚した時に確定するとは限らず、複数の方法で予測し最も正しいと思われる出産予定日を確定していきます。

1. 出産予定日の計算方法は?

最終月経初日を妊娠0日として280日目(妊娠40週0日)を出産予定日(分娩予定日ともいいます)といいます。

 この考え方を元にしたネーゲレの計算式では、出産予定日を簡単に計算することができます。

<ネーゲレの計算式>

出産予定月:最終月経開始の月+9

出産予定日:最終月経開始の日にち+7日

たとえば4月1日が最終月経初日だった人の出産予定日は翌年の1月8日ということになります。

  • 出産予定の月は4+9=13、13月はないので12をひいて1月
  • 出産予定の日にちは1+7=8で8日

この計算方式は、月に28日、30日、31日があることを正確に反映できないため、月によってちょうど280日目にならないこともありますので注意をしてください。正確な280日目を確かめたい場合には、カレンダーを用いて最終月経初日を0日目として妊娠40週0日目を数えることをお勧めします。もしくは、妊娠の判定のために病院を受診すると、その時点で考えられる出産予定日を教えてもらえますので、詳しい日にちはそこですり合わせをするのがよいでしょう。

上記した出産予定日の考え方は、月経開始から14日目に排卵し受精したと仮定して作られています。しかし実際には、排卵周期には個人差があり様々な要因で15%前後の女性は排卵日が遅れるため、最終月経から計算した出産予定日よりも実際の出産は遅くなることがあります。そのため、基礎体温から排卵日を推定し、排卵日を妊娠14日目(妊娠2週0日)として出産予定日を計算する方法もあります。また不妊治療を行っていた方の場合には、人工授精を行った日にちや胚移植を実施した日にちを参考に出産予定日を決定することがあります。

ここまでの説明は主に妊娠が判明した時点で考えることです。妊娠の経過によって実際の出産は数週程度前後します。妊娠37週0日から41週6日までの出産は正期産と呼ばれます。つまり「予定日」と言ってもあくまで目安程度に考えてください。

エコーで妊娠週数を計算できる?

出産予定日は妊娠が判明した時点では、月経開始日や排卵日を参考にして決定しますが、その情報が不確かなこともあります。そのため、実際には妊娠初期の妊婦健診で超音波検査エコー検査)を実施し胎児の大きさを元に出産予定日を確認、もしくは修正します。出産予定日は大体妊娠7週から11週までに超音波検査を行い確定します。

妊娠週数を推定するには胎児の頭からお尻までの長さ(頭殿長)を使います。頭殿長はCRLとも言います。頭殿長を日本超音波学会による基準値と照らしあわせ、現在の妊娠週数を決定し、出産予定日を予測します。双胎(ふたご)の場合にも、同様に超音波検査を行い大きい方の計測値を用いて出産予定日の予測を行います。

最終月経より計算される出産予定日と超音波による出産予定日に誤差があった場合は以下のようにして確定します。

  • 誤差が7日以内の場合:最終月経より計算された出産予定日を採用し確定する。
  • 誤差が7日以上の場合:超音波検査より計算された出産予定日を採用し確定する。

また、妊娠12週以降に初めて妊婦健診を受けた場合は頭殿長だけでは妊娠週数の予測に誤差が生じやすくなるため、児の大腿骨の長さ(大腿骨長)や頭の左右幅で一番大きい長さ(児頭大横径)など複数の計測の値を基準値と比較し出産予定日を確定していきます。

2. 出産予定日に赤ちゃんは産まれない?

妊娠40週0日を出産予定日としています。しかしこれはあくまで目安で、実際は40週0日ちょうどに必ず出産になるというわけではありません。妊娠週数によって出産の定義は以下のようにされています。

妊娠21週6日まで

妊娠21週6日までに出産することは残念ながら流産と定義されます。流産した赤ちゃんは治療の対象とすることはできません。この時期に出産の兆候がみられた場合には切迫流産と診断され、治療や安静が必要になることがあります。

妊娠22週0日から妊娠36週6日まで

妊娠22週0日から妊娠36週6日までに出産することは早産と呼びます。早産の割合は全妊娠の5%程度といわれています。早産の期間にはかなり幅がありますが、赤ちゃんの体の構造や機能は妊娠週数が進むにつれて徐々に成熟していきます。そのため、この時期に出産の兆候がみられた場合は、切迫早産と診断され出産の時期をより正期産の時期に近づけるために治療が必要になります。

妊娠37週0日から妊娠41週6日まで

妊娠37週0日から妊娠41週6日までに出産することを正期産といいます。赤ちゃんの体の機能が成熟し正常な出産時期とされています。

正期産は妊娠37週0日〜妊娠41週6日までと幅があり、出産予定日の3週間前から出産の可能性があると考えていなければいけません。妊娠37週に入る前までには入院するための準備や家の中の整理など出産に向けての準備を整えておきましょう。

妊娠42週0日以降

妊娠42週0日以降に出産することを過期産といいます。過期産は全分娩のうちの3%から4%程度で、胎児の機能は成熟していますが、出産予定日を過ぎたあたりから胎盤機能は徐々に低下していくため、胎盤機能不全や羊水過少などが起きやすく、また赤ちゃんが大きくなりすぎて骨盤を通過しにくくなるため、出産しづらくなってしまう可能性があります。そのため、現在では過期産にはいる前に分娩誘発薬を用いて計画分娩を実施するのが一般的です。