正常妊娠
多くの人が妊娠に気づくのが妊娠2ヶ月(妊娠4週0日から妊娠7週6日まで)です。妊娠したかもと気づくと、今までしてきた生活や体の症状、これから何をしたらよいかなど気になることも多いとおもいます。また、妊娠前にしておくことが勧められることもあります。そのような疑問に回答します。
最終更新: 2017.10.04

妊娠後期のお母さんと赤ちゃんの変化、症状は?

1. 妊娠8ヶ月(妊娠28週0日から妊娠31週6日)

赤ちゃんの変化

胎児は妊娠31週ごろに体重が約1,500gに達します。

脳や神経の機能が発達し、赤ちゃんの活動と睡眠に1日の中でリズムができてきます。妊娠30週頃から胎児の聴覚も発達し、音に対して赤ちゃんが反応をみせるようになります。

また、心臓や消化器系の機能が完成します。胎児の臓器の中で最後に完成する肺の機能も、サーファクタントという物質が増加することで発達していきます。赤ちゃんはお腹の中にいる間は肺呼吸はしていませんが、羊水を飲んだり吐いたりするような呼吸様の運動が活発になります。

お母さんの変化

妊娠31週ごろには子宮底長は27cmと、子宮が大体臍(へそ)とみぞおちの間あたりまで大きくなります。胎児の成長に加えて羊水の量が増え子宮自体がかなり大きくなるため、子宮が周囲の臓器を強く圧迫するようになり、食後の胸焼けや妊娠線、腰痛、尿もれ、こむら返りなどのマイナートラブルの症状がより強く起こるようになります。また、妊娠後期に入るとエストロゲンというホルモンの分泌が増加し、おりもの(帯下)の量が増えます。

2. 妊娠9ヶ月(妊娠32週0日から妊娠35週6日)

赤ちゃんの変化

妊娠34週ごろには体重が約2,100gに達し、丸みを帯びた赤ちゃんらしい体型になります。胎児を覆っていた産毛が消え、毛髪や胎児の皮膚を保護する役割を果たす胎脂が増えていきます。爪も指先までしっかりと伸びていきます。赤ちゃんは睡眠と覚醒を20分ごとに周期的に繰り返すようになります。

妊娠34週ごろには十分にサーファクタントが産生され、胎児の器官の中で最後に発達する肺の機能が成熟します。そのため妊娠34週以降はもし早産になっても正期産(妊娠37週以降の出産)と比べて生存率は変わらなくなり、基本的には胎外(子宮外)に出ても生活が可能な状態と言えます。

お母さんの変化

妊娠35週ごろには、子宮底は30cmとみぞおちから指2本分ほど下あたりまで大きく成長します。羊水の量は妊娠32週ごろに最大の800mlまで増加します。

妊娠32週ごろにかけて母体の循環血液量は、妊娠する前に比べて約40%から50%増加し、分娩時まで維持されます。血液の中でも血漿(けっしょう)といわれる液体成分が50%ほど増加します。対して赤血球の量は約30%ほどの増加に留まります。赤血球はヘモグロビンを含み酸素運搬などを行う細胞です。つまり、妊娠後期には血液の量に対してヘモグロビンが少なくなりやすいです。

ヘモグロビンが少なくなった状態を貧血と言います。一般的に、血液検査でヘモグロビン(Hb)の値が11.0g/dl以下を貧血の基準とします。貧血により、頭痛やめまい、動悸、息切れ、疲れやすいなどの症状が出ることがあります。自覚症状がある場合には休息をこまめにとるようにして無理をしないようにしてください。

また、ヘモグロビンの量は食事に含まれる鉄分とも関係しています。鉄はヘモグロビンを作るために必要な成分です。妊娠後期に起こりやすいタイプの貧血鉄欠乏性貧血とも呼ばれます。そのため鉄分を多く含む食事が勧められます。出産時に平均的には500mlほどの出血をする可能性がありますので、妊娠中から貧血の予防をしておくことも大切です。

体を循環している血液量が多くなることに伴って、足のむくみや動悸といったマイナートラブルも症状として出やすくなります。

また妊娠32週ごろになると、赤ちゃんの成長に伴って子宮はかなり大きくなり筋肉が伸びていき、赤ちゃんの胎動に伴ってお腹の張りを自覚する回数が生理的に増え始めます。お腹の張りの自覚症状としては、下腹部が圧迫されてつっぱるような感じがしたり、おへその下辺りをさわると固く触れることがあります。詳しくは、「お腹の張り(子宮収縮)ってなに?張ってる感じがしたらどうする?」で説明しています。

3. 妊娠10ヶ月以降(妊娠36週0日以降)

赤ちゃんの変化

胎児の体重は妊娠36週ごろには約2,500g、予定日である妊娠40週頃には約3,100gに達します。妊娠37週0日以降は正期産といわれ、赤ちゃんの身体の機能は成熟し、いつ出産になっても良い時期となります。

赤ちゃんは、出産の準備のために頭が骨盤内に下降していくようになります。羊水量が徐々に減少し、約500mlとなります。羊水量が減ることや児頭が下降することで、子宮の中には大きく動くスペースがなくなるため、自覚として胎動が少なくなったように感じることがあるかもしれません。出産前は胎動を感じなくなると考えている方もいるかもしれませんが、出産直前まで赤ちゃんは動くのが通常です。胎動が全くない場合にはかかりつけの病院を受診しましょう。

お母さんの変化

出産の準備のためにお母さんが感じる自覚症状が増えていきいます。胎児は大きくなるため子宮底は33cmと長くなりますが、児頭が骨盤内に下降するため子宮底の高さはへそとみぞおちの中間程度まで下がり、お腹が前方に突出するようになります。

子宮が下がることで、周囲の臓器への圧迫も変化します。子宮による胃の圧迫は軽快し、出産前は胃がスッキリとして食事をとりやすくなります。逆に子宮の下方にある膀胱はより圧迫されるようになり、膀胱内に溜められる尿の量が少なくなるため頻尿になりやすくなります。

詳しくは後述しますが、子宮も出産にむけて準備を始めていきます。お腹の張る回数は増え、時には下腹部や腰部に痛みを伴うような前駆陣痛が起こります。前駆陣痛によって子宮頸管は徐々に熟化し柔らかく、そして短くなっていきます。閉じていた子宮口も徐々に開き、その際におしるしといって粘稠性(ねんちょうせい;粘り気がある)の少量の出血がある場合があります。

妊娠10ヶ月以降はいつ出産になってもおかしくない時期です。陣痛はいつ来るかわかりませんし、一度入院すると次に自宅に帰る際には赤ちゃんも一緒の事が多いです。そのため、自宅の準備や入院の準備の最終確認をしておきましょう。

4. 妊娠後期に仰向けは危険?仰臥位低血圧症候群とは

子宮が大きくなる妊娠中期後半から妊娠後期頃に仰臥位(ぎょうがい;あおむけ)で寝ると、全身から心臓に血流をもどしている下大静脈(かだいじょうみゃく)という大きな血管が圧迫され急激に低血圧を起こしてしまうことがあります。このことを仰臥位低血圧症候群といいます。低血圧となりお母さんの血流が悪くなると、それに伴って赤ちゃんへの血流も悪くなり一時的に赤ちゃんも低酸素の状態になることがあります。そのため妊娠中期から後期にかけての子宮が増大する時期には注意が必要です。

仰臥位低血圧症候群の症状は?

妊娠中に仰向けで寝ているとなんとなく苦しいなと感じる人もいるかもしれません。それは1つの症状です。他には仰向けに寝ていると冷や汗をかいてくる、ドキドキと脈が早くなる、呼吸が苦しい、気持ち悪く吐きそうになるなどの症状がある場合があります。症状が出現した場合には注意が必要です。

仰臥位低血圧症候群の対応は?

下大静脈はお母さんの背骨の前、右側を通っています。そのため、左側を向いて横向きに寝ると症状は改善されることがほとんどです。横向きを維持することが苦しい場合には、仰向けでも右側の背中にクッションを挟むようにすると圧迫がとれます。また、背もたれを30度ほど起こして座るようにする体勢も下大静脈の圧迫が少ないと考えられます。楽な姿勢を探してみてください。

お腹が大きく目立つようになってからは、平らな所で仰臥位になることは避けましょう。

5. 赤ちゃんはいつ生まれる?出産予定日に生まれない?

赤ちゃんの出産予定日の目安として妊娠40週0日を予定日としています。ただし、予定日ちょうどに陣痛が来て赤ちゃんが生まれるという人の割合は決して多くありません。帝王切開の方の場合には、かかりつけの病院との相談で分娩日を決めるため予測が出来ますが、経腟分娩の場合には、いつ陣痛がくるかを正確に予測することは困難です。

平成27年の統計で、正期産(妊娠37週0日から妊娠41週6日)の時期に94.2%の赤ちゃんが何らかの分娩方法で生まれているというデータが出ています。そのうち、妊娠37週0日から妊娠39週6日までに生まれている赤ちゃんが60.4%、妊娠40週0日から妊娠41週6日までに生まれている赤ちゃんが33.8%です。ここから、分娩予定日よりも前に正期産として出産する人が多いということがわかります。

参照:2015年人口動態統計確定数 出生

6. 出産前の兆候、症状って?

妊娠37週0日以降、正期産の時期に入ってから出産に近づくにつれて現れやすい兆候を以下に記載します。ただし、以下の兆候は出産前に必ず起こるわけではなく、自覚症状として現れないこともあります。また妊娠37週0日未満に以下の症状がある場合には、切迫早産などの可能性がありますので、かかりつけの病院に相談をしましょう。

赤ちゃんが下がった感じがする、胎児下降感

出産前には、赤ちゃんの頭は骨盤内に侵入し徐々に下降していきます。そのために、みぞおち近くまであった子宮底が、おへそとみぞおちの中間あたりまで下がっていきます。「赤ちゃんが下がると出産が近い」と一般的に聞くことがあるかもしれませんが、それがこのことです。自覚としてもお腹が下の方にさがってくるのが分かる方もいます。児頭が骨盤内に侵入し子宮の位置が変化することで周囲の臓器の圧迫も変化するため、以下のような変化が現れることがあります。

  • 胃が子宮底による圧迫から解消されて、すっきりとする。1回の食事量が増える。
  • 児頭が骨盤内に移動することで、胎児の動きが制限され胎動が減ったように感じる。
  • 胎児が下降することで膀胱の圧迫が強まり、頻尿になる。尿もれが起こりやすくなる。

胎動に関しては、減ったような感覚はあるかもしれませんが、胎児は睡眠と覚醒を20分から30分毎に繰り返しているため胎動が完全になくなることはありません。胎動が全くない場合には異常の可能性もありますのでかかりつけの病院に連絡をしてください。

前駆陣痛

前駆陣痛とは、出産が近づいてきたころに起こる不規則的なお腹の張りのことをいいます。

お腹の張りとは子宮の筋肉が収縮することを指し、自覚としてはお腹が固く触れたり、下腹部が圧迫されるように感じます。詳しくは「お腹の張り(子宮収縮)ってなに?張ってる感じがしたらどうする?」をご覧ください。

お腹の張りが起こることで子宮の頸管(けいかん)が熟化します。頸管の熟化とは、出産に向けて子宮の出口にあたる部分が準備をすることです。前駆陣痛と出産に繋がるような陣痛との違いは以下にあります。

  • お腹の張りの回数が不規則的(10分に1回以下)である。
  • 一時的にお腹の張りが規則的(10分に1回以上)になったとしても収まってしまう。
  • お腹の張りに痛みを伴うときもあれば、そうでないこともある。(痛みが不規則的)

例えば、夜間はお腹が規則的に張るような感じがしていたが、寝て目が冷めたらお腹の張りが収まっているというような場合は前駆陣痛です。前駆陣痛が徐々に陣痛に変化してくることもあります。お腹が張っていると自覚した場合には、その頻度や痛みの有無を観察し、前駆陣痛なのか陣痛なのかを判断するようにしましょう。自分で判断がつかない場合には、かかりつけの病院に連絡し受診が必要かどうかを相談してください。

おしるし(産徴、さんちょう)

おしるし(産徴)とは、出産前に子宮頸管が熟化した際に排出される粘稠性の出血をいいます。妊娠中の子宮頸管は頚管粘液(おりもの)によって満たされています。前駆陣痛によって子宮頸管が熟化し子宮口が開くと、赤ちゃんを包んでいる卵膜の一部が子宮から剥離し出血が少量起こることがあります。この出血とともに頸部を満たしていたおりものが排出されたものが、おしるしです。おしるしの量は個人差はありますが、通常は500円玉1個から2個分程度の少量であることが多いです。おしるしは、子宮頸管の熟化の過程で起こる正常な変化ですので、下腹部の痛みや破水などを伴わなければ様子をみて大丈夫です。人によってはおしるしがないまま陣痛が来るという場合もありますので、おしるしがないからといって心配することも必要ありません。

一方、以下の様な出血があった場合には異常の可能性がありますので、かかりつけの病院に連絡をしましょう。

  • さらさらとした鮮血(真っ赤な出血)がある
  • 出血の量が多い(1時間でナプキンがいっぱいになってしまうことが続く)
  • 出血に伴って持続した下腹部痛がある
  • 姙娠37週0日よりも前の出血、帝王切開予定の方の出血

ノン・ストレス・テスト(NST)検査とは?

赤ちゃんの健康状態を判断する1つの方法として胎児心拍数モニタリングがあります。胎児心拍数モニタリングは、赤ちゃんの心拍数を連続的に記録し心拍数の変化をみることで、その時点での胎児の状態を推測することをいいます。ノンストレステストNST)とは、この胎児心拍数と同時に子宮収縮(お腹の張り)の状態も連続的に記録することで、胎児の健康状態を評価する検査です。

検査のタイミングは分娩施設によって異なりますが、妊娠経過に異常がなければ出産が近づいた妊娠37週以降に行われることが多く、1回の検査では20分から40分程度連続的に機械を腹部につけて調べます。

7. 妊娠後期の内診ではなにをみる?子宮頸管の熟化とは?

子宮は、赤ちゃんや羊水が入っている子宮体部と赤ちゃんが出産の時に通る出口部分である子宮頸部に分けることができます。さらに子宮頸部は赤ちゃんの出口である子宮口、子宮口と子宮体部を支えている子宮頸管に分けることができます。子宮頸管の長さのことを頸管長といいます。

通常、妊娠28週未満では頸管長は35mmから40mmあり、子宮口が閉じているのが正常です。頸管長が長く、子宮口が閉じていることで赤ちゃんを子宮内にとどめさせることができます。妊婦健診では経膣超音波検査で頸管長を測定したり、内診によって子宮頸管の熟化を判定します。

通常、妊娠10ヶ月が近づくと子宮収縮が増えることで、子宮頸管が柔らかくなり頸管の長さは徐々に短く変化し、子宮口の開大が進行し分娩に向けての準備が進められます。この変化を子宮頸管の熟化と言います。

妊娠37週以降の内診では、基本的には子宮口の位置や開大(開き)、子宮頸管の展退(短くなること)、柔らかさ、児頭の下降状態を把握することで子宮頸管の熟化を評価します。子宮頸管の熟化の評価にはビショップスコアという方式があります。

ビショップスコアを決めるには、内診で触って確かめられたことを13点満点で採点します。9点以上で頸管が成熟しているとされます。採点方法は次のとおりです。

  • 子宮口の開大度(cm):内診した指の開き具合によって判定する
    • 0点:0cm
    • 1点:1-2cm
    • 2点:3-4cm
    • 3点:5-6cm
  • 展退度:子宮頚部の薄さを判定する(0%で40mmが目安)
    • 0点:0%-30%
    • 1点:40%-50%
    • 2点:60%-70%
    • 3点:80%以上
  • 児頭の位置(station):坐骨棘を±0とし児頭との関係性を示す。
    • 0点:−3cm以上(児頭が骨盤入口面に侵入していない状態)
    • 1点:−2cm(児頭が骨盤入口に侵入してきている状態)
    • 2点:−1cmから0cm(児頭の一番大きい部位が骨盤を通過してきている状態)
    • 3点:+1cm(児頭が骨盤内に固定されている状態)
  • 子宮頚部の硬さ
    • 0点:硬(鼻翼くらいの硬さ)
    • 1点:中(耳たぶくらいの硬さ)
    • 2点:軟(マシュマロくらいの硬さ)
  • 子宮口の位置
    • 0点:後方 
    • 1点:中央
    • 2点:前方

妊娠後期は妊婦健診の内診後には少量の出血を伴うこともありますが、おりものに交じる程度で持続的でなければ様子をみて問題はありません。

8. 赤ちゃんの胎位はいつまで変わる?

赤ちゃんが子宮の中でとる身体の向きのことを胎位と言います。赤ちゃんの胎位は主に、出産の方法に影響があります。赤ちゃんの胎位には大きく分けて以下のようなものがあります。

  • 頭位(とうい)
    • 子宮の出口に向かって赤ちゃんの頭が最も下の胎位をいいます。妊娠後期にはほとんどの赤ちゃんが頭位をとります。頭位は経膣分娩時にもっとも適した胎位であり、出産時のリスクが最も少ない胎位です。
  • 骨盤位(こつばんい)
    • 子宮の出口に向かって赤ちゃんの臀部や足が下にあり、頭が子宮の上方にある胎位をいいます。一般的に逆子とも言われます。妊娠後期に骨盤位となる赤ちゃんは約4%から5%と言われています。基本的には帝王切開が選択されることが多いですが、分娩施設によっては、条件が整えば経膣分娩が可能な場合もあります。
  • 横位(おうい)
    • 子宮の出口や骨盤に対して赤ちゃんが横向きとなっている胎位を言います。横位をとる赤ちゃんの割合は約0.5%です。横位の場合は経膣分娩は困難であり、腹式帝王切開が選択されます。

赤ちゃんは妊娠初期から中期にかけては、胎位が固定されないため妊婦健診の度に胎位が変わっているというのも珍しくありません。そのため、妊娠初期から中期にかけての赤ちゃんの胎位を気にすることはさほど必要ないと言えます。しかし、妊娠後期に入ると赤ちゃんは大きくなるため子宮内のスペースがなくなることや、赤ちゃんが骨盤内に下がることで出産に向けての準備をはじめるため、胎位が変わりにくくなります。

逆子(骨盤位)は危険?

子宮の出口に対して赤ちゃんの臀部や足が下にあり、頭が上にある胎位を骨盤位といいます。一般的には逆子と言われており、出産時に約4%から5%の赤ちゃんが骨盤位をとります。骨盤位には赤ちゃんの足が先進する足位(そくい)や臀部が先進する殿位(でんい)、膝が先進する膝位(しつい)などがあります。逆子はよくないとなんとなく聞いたことがある方も多いと思いますが、骨盤位であることが原因で妊娠経過に異常があることはありません。骨盤位の影響があるのは、分娩時の対応です。骨盤位の赤ちゃんの出産は日本では基本的に帝王切開となることが多いです。しかし出産施設によっては、施設で設けられた基準を満たす場合のみ経腟分娩を行うこともあります。

9. 里帰りはいつするべき?いつまでに実家に帰る?

里帰り先の妊婦健診にいつから通う必要があるのかは施設によって異なりますので、詳しくは里帰り先の出産施設に問い合わせが必要です。通常は妊娠20週前後に1回里帰り施設で健診を受け、妊娠34週ごろまでには里帰りをし、少なくとも妊娠後期で2回以上は妊婦健診を受けて里帰り先にも慣れた状態で出産するということが多いです。

里帰り先の施設に移るには、もともと妊婦健診に通っていた施設から紹介状を里帰り先に提供してもらう必要があります。紹介状には妊娠中の経過の情報として血液検査などの結果が書き込まれます。そのため里帰り分娩を希望する場合は、それまで妊婦健診を受けている施設にも必ず早めに申し出るようにしましょう。

また里帰り分娩の場合は、一般的な出産施設の予約と同じように、妊娠初期の段階で里帰りを希望する施設に予約が必要です。その際には必ず「里帰り分娩を希望する」ということを伝えましょう。出産施設によっては1ヶ月に分娩を取り扱う数を制限していることもありますので、問い合わせは早めに行うことをおすすめします。