いつりゅうせいにょうしっきん
溢流性尿失禁
膀胱に尿がたまりすぎて、あふれるように少しずつ尿が漏れてしまう状態
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最終更新: 2026.06.07
溢流性尿失禁の基礎知識
POINT 溢流性尿失禁とは
膀胱に尿がたまりすぎて、あふれるように少しずつ尿が漏れてしまう状態です。「尿を我慢できずに漏れる」というより、「尿を出しきれないために漏れる」タイプの尿失禁です。原因には、前立腺肥大症・尿道狭窄・神経因性膀胱・薬剤の副作用などがあります。症状としては、尿の勢いが弱い・尿が出始めるまで時間がかかる・残尿感・頻尿。夜間頻尿・少量ずつの尿漏れなどがみられます。問診、尿検査、残尿測定、超音波検査などを行い診断をし、調べた原因に対して治療や導尿を行います。溢流性尿失禁が心配な人は泌尿器科で相談してください。
溢流性尿失禁について
溢流性尿失禁の症状
- 少量ずつ尿が漏れる:膀胱に尿がたまりすぎることで、尿があふれるように少しずつ漏れる
- 本人が強い尿意を感じないまま漏れることもある
- 尿の出にくさ、尿の勢いが弱い、尿が出始めるまで時間がかかる、途中で途切れるなど
残尿感 頻尿 ・夜間頻尿:膀胱に尿が残るため、何度もトイレに行くことがあり、夜間に何度も起きることもある- 下腹部の張り:尿がたまって膀胱が大きくなると、下腹部の張りや不快感を感じることがある
- 重症では尿閉に近い状態になることがある
- 尿路感染症:尿が膀胱内に残ることで、尿路感染症を起こしやすくなり、発熱、排尿時痛、尿のにごりなどがみられることがある
腎機能 への影響:尿が長期間うまく出せない状態が続くと、腎臓に負担がかかることがあり、両側水腎症や腎機能障害につながることもある
溢流性尿失禁の検査・診断
問診 :尿漏れのタイミング、尿の勢い、残尿感 、夜間頻尿、排尿にかかる時間などを確認する。使用中の薬、前立腺肥大症、糖尿病、神経疾患、手術歴なども確認する- 診察:下腹部の張りや膀胱のふくらみを確認し、男性では
前立腺 の状態を確認することがあり、神経疾患が疑われる場合は、神経学的な所見 も確認する - 尿検査:尿路感染症、
血尿 、糖尿病などの有無を確認する。感染や血尿がある場合は、追加検査が必要になることがある - 残尿測定:排尿後に膀胱内にどれくらい尿が残っているかを確認する
超音波検査 :膀胱内の尿の量、前立腺の大きさ、腎臓の腫れなどを確認する、水腎症や腎機能 への影響を調べる目的でも行う- 尿流測定:尿の勢いや排尿パターンを調べる。前立腺肥大症や尿道狭窄などによる通過障害の評価に役立つ
- 血液検査:腎機能、
炎症 反応、糖尿病の状態などを確認する。男性では必要に応じてPSAを確認することもある - 専門的検査:必要に応じて、膀胱機能検査、膀胱鏡検査、画像検査などを行う。神経因性膀胱や尿道狭窄などが疑われる場合に検討される
溢流性尿失禁の治療法
- 原因への対応:前立腺肥大症、神経因性膀胱、薬剤の影響、尿道狭窄など、原因に応じて治療する
- 溢流性尿失禁では、尿漏れそのものだけでなく「尿が出しきれない原因」を確認することが重要
- 薬剤の見直し:尿が出にくくなる薬が関係している場合は、薬の調整を検討する。自己判断で中止せず、医師に相談して調整する
- 導尿:尿が多く残っている場合は、カテーテルで尿を出すことがあり、必要に応じて、自己導尿を行う場合もある
- 前立腺肥大症の治療
- 神経因性膀胱の治療
- 膀胱の収縮が弱い場合は、定期的な排尿や自己導尿などで残尿を減らす
- 尿路感染症の治療
- 尿路感染症を
合併 している場合は、抗菌薬 などで治療する - 残尿が多い状態が続くと再発しやすいため、排尿状態の改善も必要
- 尿路感染症を
腎機能 障害の予防- 長期間尿が出しきれない状態が続くと腎臓に負担がかかることがあるため、残尿や水腎症の確認が重要
- 腎機能に影響がある場合は、早めの対応が必要