やかんひんにょう
夜間頻尿
夜間に排尿のために1 回以上起きなければならない状態、日常生活の妨げとなることがある
1人の医師がチェック 36回の改訂 最終更新: 2025.04.28

夜間頻尿の基礎知識

POINT 夜間頻尿とは

夜間頻尿とは、医学的には「夜間に排尿のために1 回以上起きなければならない」という訴えを指します。年齢を重ねるとともに夜間頻尿になる人は増加していくため、加齢にともなう現象の一つとしてとらえることもでき、夜間頻尿の条件に当てはまる人全員に治療が必要というわけではありません。他方、膀胱機能の異常や睡眠障害によっても起こるため、他に気になる症状があったり、日常生活の妨げになっている人は医療機関を受診してください。相談先としては、泌尿器科もしくは内科が適しています。

夜間頻尿について

  • 原因は次の3つに大別できる
  • 1.夜間多尿:夜間に作られる尿の量が多い
    • 水分過剰摂取:水分をとりすぎている
    • 抗利尿ホルモンの日内変動:主に夜間に出る尿量を抑えるホルモンが十分に機能していない
    • 心血管性:高血圧の人や、心臓の機能が低下している人は夜間の尿量が増加する傾向がある
    • 薬剤性:薬の副作用で夜間の尿量が増加する
  • 2.膀胱畜尿障害:膀胱や前立腺に問題がある
  • 3.睡眠障害

夜間頻尿の症状

  • 夜間に排尿が1回以上ある状態を夜間頻尿という
  • 夜間頻尿の条件に当てはまる人すべてが治療の必要があるわけではない
  • 睡眠の妨げになり生活の質が下がっている人や、他の症状がある人に対しては治療が検討される

夜間頻尿の検査・診断

  • 原因によって治療法が変わるため、原因の特定が重要
  • 次のような検査が行われるが、専門的な医療機関でないと受けられないものもある
  • 問診・身体診察
  • 尿検査
  • 血液検査:心機能の目安とすることができる
  • 画像検査
    • 超音波検査
    • MRI検査

夜間頻尿の治療法

  • 治療は原因によって異なるので、詳細はリンク先も参考に
  • 1.夜間多尿:夜間に作られる尿の量が多い
    • 行動療法:水分・塩分の制限、運動、禁煙など
    • 薬物療法:デスモプレシンという薬が使われる
  • 2.膀胱畜尿障害:膀胱や前立腺に問題がある
    • 過活動膀胱に対する治療:抗コリン薬、β3作動薬など
    • 前立腺肥大症に対する治療:α1遮断薬、PDE5阻害薬、5α還元酵素阻害薬など
  • 3.睡眠障害:睡眠の問題が夜間の尿意の原因となっている
    • 非薬物療法
    • 薬物療法

夜間頻尿のタグ

からだ