[医師監修・作成]血管炎症候群の検査:CT検査・MRI検査・生検など | MEDLEY(メドレー)
けっかんえんしょうこうぐん(そうろん)
血管炎症候群(総論)
免疫細胞により血管が攻撃される病気の総称。攻撃される血管のサイズや原因によってより細かく分類されている。
1人の医師がチェック 12回の改訂 最終更新: 2022.03.28

血管炎症候群の検査:CT検査・MRI検査・生検など

血管炎症候群の検査は病気の診断や治療後の治療効果を把握するために行われます。具体的には炎症の程度や内臓に障害がないかを調べるため、血液検査、尿検査、CT検査・MRI検査などの画像検査、生検などが行われます。

1. 血管炎症候群で行われる診察や検査

血管炎症候群は病気の診断や状態を把握することを目的として診察や検査が行われます。血管炎症状群は腎臓の障害など症状があらわれにくいものがあり、診察や検査を組み合わせて病気の状態を把握してきます。血管炎症候群で行われる診察や検査には以下のものがあります。

  • 問診
  • 身体診察
  • 血液検査
  • 尿検査
  • 画像検査
  • 血管造影検査
  • 生検

くわしくは以下で説明していきます。

2. 問診

問診では診断を行うために「どういう症状」が「いつからあるか」、「持病があるか」、「何か薬を飲んでいるか」などを確認していきます。これらを確認することで血管炎症候群の診断や原因を同定する上で役立ちます。

またすでに血管炎症候群と診断されている人に関しては、治療前後を比べて症状が良くなっているかを見ることで治療の効果があるかを判断することができます。わかる範囲で構いませんので、担当の医師に説明してみてください。

3. 身体診察

身体診察は診察室で医療者に身体を調べられることをいいます。現在の状況について客観的に把握するために必要なものです。

血管炎症候群の症状の中には、異常な発疹末梢神経障害(手足がしびれたり、動かせなくなること)のように血液検査や画像検査で見つけにくいものがあります。そのため、身体診察は検査と並んで非常に大切なものになります。

4. 血液検査

血管炎症候群では以下を確認するために血液検査が行われます。

  • 血管炎により内臓に障害が起こっていないか
  • 炎症の程度
  • 血管炎症候群と関連する抗体がないか

詳しくは以下で説明していきます。

血管炎により内臓に障害が起こっていないか

血管は全身の臓器につながっています。そのため、血管炎により血管が障害を受けると内臓へ血液が送れなくなります。血液検査を行う1つの理由には血管炎により内臓の障害が起きていないかを確認するため、ということが挙げられます。

具体的には腎臓の機能を把握するための「BUN」「クレアチニン」や、心臓の血管がつまっていることが疑われる場合には「CK-MB」「トロポニン」などが計測されます。血液検査で内臓の状態を把握して、治療の必要性を検討します。

炎症の程度の確認

免疫細胞により外敵や自分の体が攻撃されている状態を炎症と呼びます。血管炎症候群は血管で炎症が起こる病気であり、血液検査で炎症の反応を見る検査が陽性になります。炎症の反応を見る検査は炎症マーカーとも呼ばれることがあり、具体的には「CRP」や「ESR」といったものがあります。ESRはErythrocyte Sedimentation Rateの略称で、日本語にすると赤血球沈降速度になります。そのため、ESRは赤沈血沈と呼ばれることもあります。

CRPやESRは血管炎症候群で陽性になる検査です。しかし、CRPやESRは外敵、自分の体に関わらず免疫細胞による攻撃が起これば、上がってしまうので注意が必要です。例えば、感染症など免疫細胞がウイルス細菌を攻撃する場合にもCRPやESRが上がることがあります。そのため、CRPやESRが陽性であっても、血管炎症候群の診断が確定するわけでなく、他にCRPやESRが上がる病気がないか見極める必要があります。

血管炎症候群と関連する抗体がないか

血管炎症候群は免疫の異常により自分の体を攻撃してしまう病気です。血管炎症候群の一部ではそのプロセスで異常な抗体が産生されることがあります。抗体は外敵を攻撃するために体の中で産生される物質ですが、血管炎症候群でみられる異常な抗体は自分の体を認識します。これらの異常な抗体は血管炎症候群の診断の参考に用いられることがあります。ただし、全ての血管炎症候群で異常な抗体があるわけではなく、抗体検査が陰性でも血管炎症候群と診断されることがあります。

血管炎症候群の診断に関わる抗体には以下のようなものがあります。

くわしくは以下で説明していきます。難しい話も含まれていますので、読み飛ばして頂いても構いません。

MPO-ANCA

ANCA(アンカ)というのは抗好中球細胞質抗体(Anti-Neutrophil Cytoplasmic Antibody)の略称です。好中球というのは免疫細胞の一種で、細胞質というのは細胞の場所を示す用語です。つまりANCAというのは好中球という細胞の細胞質という場所にくっつく抗体という意味です。

ANCAは何種類かの物質の総称です。MPO-ANCAは次に述べるPR3-ANCAとともに代表的なANCAの一つになります。

MPO-ANCAは顕微鏡的多発血管炎好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の診断に重要な抗体になります。MPO-ANCAの抗体検査が陽性というだけで、顕微鏡的多発血管炎好酸球性多発血管炎性肉芽腫症の診断になるわけではありませんが、MPO-ANCAの抗体検査が陽性であることに加えて発熱、体重減少、発疹など血管炎を疑う症状があれば、顕微鏡的多発血管炎好酸球性多発血管炎性肉芽腫症を疑うきっかけになります。

PR3-ANCA

PR3-ANCAは前述のMPO-ANCAとともに代表的なANCAの一つになります。

PR3-ANCAは多発血管炎性肉芽腫症の診断に重要な抗体になります。PR3-ANCAの抗体検査に関しても抗体検査陽性に加えて発熱、体重減少、発疹など血管炎を疑う症状があれば、多発血管炎性肉芽腫症を疑うきっかけになります。

抗GBM抗体

GBMは糸球体基底膜(glomerular basement membrane)の略称です。糸球体は腎臓の中で毒素を濾過する場所を指します。抗GBM抗体は糸球体の基底膜と呼ばれる膜にくっつく抗体のことを指します。抗GBM抗体グッドパスチャー症候群の診断に重要な抗体になります。抗GBM抗体の抗体検査が陽性というだけで、グッドパスチャー症候群の診断になるわけではありませんが、抗GBM抗体の抗体検査が陽性であることに加えて血痰血尿の症状があれば、グッドパスチャー症候群が疑われます。

リウマチ因子

リウマチ因子(Rheumatoid factor: RF)は関節リウマチと呼ばれる、免疫により関節が攻撃される病気で見られる異常な抗体です。関節リウマチの重症な人では時に血管炎が一緒に起こることがあるため、血管炎の症状があらわれた時には関節リウマチが原因で起こっていないか調べる必要があります。

リウマチ因子は血管炎が起きているか・いないかにかかわらず関節リウマチで高い値になります。しかし、血管炎が同時に起こった関節リウマチの人では、通常の関節リウマチと比較してもさらに高いリウマチ因子の値を示します。そのため、リウマチ因子は関節リウマチの人で血管炎が起きているか・いないかを判断する上で大事な検査になります。

5. 尿検査

尿検査では以下のことを調べます。

  • 尿に血が混じっていないか
  • 尿にタンパクが混じっていないか
  • 尿に本来見られない物質(異常な尿円柱)が混じってないか(※)

尿は腎臓で血液中の毒素が濾過(ろか)された結果、作られるものです。血管炎症候群では腎臓の血管が障害され、濾過する膜が壊れることで、血液中の成分が尿に漏れ出るようになります。尿の中に血液やタンパク質がないかを確認することで、腎臓の障害を予想することができます。

腎臓は一度障害されると回復が難しい臓器の一つです。腎臓の障害が続くと、尿が全く作れなくなり、透析が必要になることもあります。そのため、尿検査で腎臓の状態を知ることは非常に大事なことになります。

(※)尿円柱とは尿の中に混じっている円柱状の物質です。専門的な話になりますが、尿円柱にはいくつか種類があり、健康な人でも見られるものと病気の人でしか見られないものがあります。例えば、硝子円柱は健康な人でも見られるものであるのに対し、赤血球円柱や脂肪円柱などは腎臓の病気が疑われる尿円柱になります。

6. 画像検査:レントゲン検査、CT検査、MRI検査

血管炎症候群では診断や治療の効果判定のために画像検査を行うことがあります。行われる画像検査は具体的に以下の通りです。

  • レントゲン検査
  • CT検査
  • MRI検査

詳しくは以下で説明していきます。

レントゲン検査

レントゲン検査には「胸部レントゲン検査」、「腹部レントゲン検査」など撮影する部位に応じていくつか種類があります。血管炎症候群で行われることが多いレントゲン検査は胸部レントゲン検査です。胸部レントゲン検査はX線を胸にあて、その吸収率を測定することで肺の中身をみています。

血管炎症候群の胸部レントゲン検査の異常は多彩です。「網状影」と呼ばれる淡い影であらわれることがあれば、「結節影」と呼ばれる丸い影であらわれることもあります。中には移動することを特徴とする肺炎好酸球性多発血管炎性肉芽腫症による好酸球性肺炎)もあります。

胸部レントゲン検査は影絵のように肺を見ていますので、どうしても検査の限界があります。あとで述べるCT検査ではより詳しく胸や肺の状態を調べることができますが(胸部CT検査と呼ばれます)、CT検査は胸部レントゲン検査と比較すると放射線の被曝量が多くなります。そのため、胸部レントゲン検査は異常がないかの簡単なチェックとして、胸部レントゲン検査から怪しい部分がある場合には胸部CT検査でより詳しく調べることが多いです。

CT検査

血管炎症候群でCT検査を行う目的には以下のようなものがあります。

  • 体の中に異常がないか細かく調べるため
  • 血管に異常がないかの確認のため(造影CT検査・CTアンギオ検査)

詳しくは以下で説明していきます。

■体の中に異常がないか細かく調べるため

血管炎症候群では血管の障害により全身の内臓に障害があらわれることがあります。その全身の内臓のチェックのためにCT検査が行われることがあります。CT検査はレントゲン検査の技術を応用して、体の輪切りの状態を画像にする検査です。

CT検査はレントゲン検査と比べると精度の高い画像が得ることができ、体の中を状態を把握することができます。一方で、レントゲン検査よりも放射線被曝量が多いため、何度も続けて行うことはできません。通常、血管炎症候群と診断をする時に全身の内臓のチェックのために行うことや、繰り返し行う場合も数ヶ月に1回程度のことが多いです。

(ただし、病気が急激に進行する場合や手術後などはより短期間のうちに繰り返し行う場合もあります)

■血管に異常がないかの確認のため

CT検査は血管の状態を確認するために用いられることがあります。血管の状態の確認は「造影CT検査」や「CTアンギオ検査」と呼ばれるCT検査により行われます。

造影CT検査やCTアンギオ検査は造影剤という液体を注射しながら、CT検査をします。造影剤はレントゲンに白くうつる液体です。通常のCT検査では血管の中ははっきりうつらないため、造影剤を使うことで血管の形を正確に確認することができます。

血管の形を正確に把握するために必要な造影剤ですが、まれにアレルギー反応を起こすことがあります。この造影剤に対するアレルギーは造影剤アレルギーと呼ばれます。造影剤アレルギーの症状には蕁麻疹じんましん)、息苦しさ、ふらつきなどがあります。また、まれにですが、アナフィラキシーといって重症なアレルギーを起こすこともあります。もし、造影CT検査やCTアンギオ検査を受けた後に、全身にかゆみが出たり、息苦しさを感じることがある場合には、担当の医師に必ず相談するようにしてください。

MRI検査

血管炎症候群でMRI検査を行う目的には以下のようなものがあります。

  • 体の中に異常がないか細かく調べるため
  • 血管に異常がないかの確認のため(MRアンギオ検査)

詳しくは以下で説明していきます。

■体の中に異常がないか細かく調べるため

MRI検査も体を輪切りした状態の画像を見ることができます。そのため、血管炎症候群により内臓に異常が起きていないかを調べるためにMRI検査が用いられることがあります。

CT検査もMRI検査も体を輪切りした状態の画像を見ることができる検査ですが、それぞれ撮影が得意な臓器は異なります。例えば、肺の撮影はCT検査の方が得意なのに対し、頭の中や筋肉の撮影に関してはMRI検査の方が優れています。このように、どこの臓器をより詳しく見たいかにより、CT検査とMRI検査のどちらを行うかが変わってきます。

また、MRI検査はレントゲン検査やCT検査とは違う技術を用いて画像を作るのでMRI検査をしても放射線の被曝がないのも特徴です。対してペースメーカーなど体の中に金属が入っている場合にはMRI検査をすることはできない場合があります。

■血管に異常がないかの確認のため

MRI検査は血管の状態を確認するために用いられることがあります。血管の状態の確認は「MRアンギオ検査」と呼ばれるMRI検査により行われます。

MRアンギオ検査は造影剤を使わなくても行うことができるという特徴があります。そのため、造影剤を安全に使用できないような場合にはCTアンギオ検査ではなく、MRアンギオ検査が勧められます。MRアンギオ検査も通常のMRI検査と同様、放射線の被曝の心配はありません。また、ペースメーカーなど体の中に金属が入っている場合に検査できない点もMRI検査と同様です。

7. 血管造影検査:血管の形をより詳しくみる検査

血管造影検査もレントゲン検査の技術を応用して、血管の形を確認することができるもののひとつです。血管造影検査ではカテーテルという細い管を血管の中へ挿入し、観察したい血管の入り口まで持っていきます。そこからカテーテルを介して造影剤を注入することで、目的の血管をCTアンギオ検査やMRアンギオ検査と比べて詳しく調べることができます。

また、血管造影検査は異常な血管を見つけた時に、そのまま治療することができるのも特徴です。血管炎症候群では血管の障害により、血管が破れて出血を起こすことがあります。そのようなケースでは、血管造影検査で破れている血管を見つけ、そのまま破れた血管を詰めてしまうということが行われます。

血管造影検査では造影剤を使いますので、CTアンギオ検査と同様、造影剤に対するアレルギー反応が起こることがあります。血管造影検査中に、全身にかゆみが出たり、息苦しさを感じることがある場合には、すぐに担当の医師に知らせるようにしてください。

8. 生検:身体の一部をとって顕微鏡で調べる検査

血管炎症候群は免疫の異常により自分の体が攻撃される病気です。血管炎症候群の方では障害を受けている臓器で免疫細胞による攻撃が起こっています。このことを確認するために生検という検査を行うことがあります。生検は障害を受けている臓器の組織の一部を取ってきて顕微鏡での観察を行うことです。生検の目的には以下のものがあります。

  • 血管炎症候群の診断のため(免疫細胞による攻撃を確認する)
  • がんなど似た症状を引き起こす病気の否定のため

血管炎症候群の方では様々な場所の生検が行われます。たとえば皮膚の一部を取ってくる皮膚生検、腎臓の組織の一部を取ってくる腎生検があります。ここでは皮膚生検と腎生検について詳しく説明していきます。

皮膚生検

皮膚生検は皮膚で何が起こっているかを顕微鏡で確認するため、皮膚の一部を取ってくる検査です。皮膚生検は血管炎症候群の方または疑われる方で異常な発疹が出ている場合に行います。皮膚生検は血管炎症候群の診断や治療方針決定のため、非常に重要な検査です。検査のおおまかな手順を説明します。

  1. 生検をする場所の消毒を行います。(生検をする場所の毛が多い場合には、事前に毛を剃ることもあります)

  2. 生検部位の麻酔を行います。

  3. 麻酔が効いているのを確認した後、メスなどで皮膚の一部を切り取ります。

  4. 皮膚を切り取った後は、ガーゼで圧迫して出血を止める。出血が止まっているのが確認されたら、切り開いた場所を糸で縫います。その後ガーゼで保護します。

  5. 7-14日程度たったところで傷を縫っていた糸を切り取ります。

1から4までの検査に要する時間は30分程度になります。血管炎症候群の皮膚の組織では免疫細胞が集まっていることが観察されます。皮膚生検の合併症や注意点に関してはあとで詳しく説明します。

腎生検

腎生検は腎臓で何が起こっているかを顕微鏡で確認するため、腎臓の一部を取ってくる検査です。腎生検は血管炎症候群の方または疑われる方で、蛋白尿や血尿など尿検査で異常がある場合に検討されます。出血のリスクもあるので、5日から7日程度の入院で行います。

  1. うつ伏せになります。(腎臓の組織は背中側から針を刺して採取します)

  2. 超音波で腎臓の形を確認します。

  3. 生検をする場所の消毒を行います。

  4. 生検部位の麻酔を行います。

  5. 麻酔が効いているのを確認した後、超音波で腎臓と組織を採取する針との位置関係を確認しながら、針を進めていき、腎臓の一部を針で取り出します。

  6. 針を抜いた後は腎臓からの出血を止めるため、検査当日は針を刺した部位を砂嚢(さのう)という重しで圧迫します。また、検査当日はベッド上で安静になります。

  7. 翌朝、腎臓からの出血が止まっているかを超音波を用いて確認します。出血が止まっていれば、安静が解除されます。腎生検後、数日間は再出血のリスクがあるため、激しい運動を控える必要があります。

検査全体に要する時間は2時間程度になります。血管炎症候群の腎臓の組織では免疫細胞が集まっていることが観察されます。腎生検の合併症や注意点に関してはあとで詳しく説明します。

皮膚生検・腎生検の合併症・注意点とは?

皮膚生検・腎生検が原因で望ましくない事態が引き起こされる場合があります。引き起こされる問題を合併症(がっぺいしょう)と言います。合併症はどんなに生検が上手な人でもゼロにはできません。生検の流れに問題がなかったとしても合併症が起こることはあります。

合併症を起こさないよう細心の注意を払って生検処置は行われます。しかし、体に傷をつけて操作する以上、合併症は起こる可能性があります。皮膚生検・腎生検で起こりうる合併症としては以下のものがあります。

  • 出血
  • 感染
  • アレルギー
  • 傷跡

詳しくは以下で説明していきます。

■出血

皮膚生検や腎生検では、メスや針を用いて体に切開を加えるため、出血のリスクを伴います。また一度は止血が確認された場合にも、少し時間が経ってから出血が起こる再出血にも注意が必要です。出血は、特に腎生検の場合に問題になることがあります。というのは、腎臓というのは皮膚と違い、出血が続いていても見つかりにくく、また出血が分かっても止血をするのが困難になるためです。生検後、傷の圧迫止血を行っても止血が難しい場合には、止血剤の点滴を行います。それでも腎臓の出血が止まらない場合には、血管に管を入れて腎臓につながる血管を詰めたり、まれには腎臓の摘出を行うこともあります。

■感染

皮膚生検や腎生検では、メスや針を用いて体に切開を加えるため、外から細菌が体の中に入るリスクを伴います。そういったリスクを減らすため、生検処置の前後では抗生物質の内服を行います。生検を行った後に、傷の部分が赤く腫れ上がっている場合には、感染を起こしている可能性がありますので、担当の医師に相談するようにしてください。

■アレルギー

生検の前後ではいくつかの薬を使います。具体的には、痛みを和らげるための麻酔薬や感染予防の抗生物質などが挙げられます。そのため、薬に対するアレルギーは生検処置に起こりうる合併症として挙げられます。薬に対するアレルギーというのは人により様々です。蕁麻疹じんましん)が出るだけの軽度なものから、重症な場合にはアナフィラキシーショックといって、血圧が下がったり、呼吸ができなくなるといったものまで含まれます。もし、これまでアレルギーを起こしたものがある場合には、事前に申告するようにしてください。

■傷跡

皮膚生検や腎生検では、メスや針を用いて体に切開を加えるため、傷が体に残ることがあります。そのため、皮膚生検で生検に適した場所が複数ある場合には、なるべく見えにくい場所を選択するなどの工夫がされます。

■皮膚生検・腎生検を受けるにあたっての注意点

皮膚生検や腎生検には合併症のリスクもあるため、検査を受けるにあたってはいくつかの注意点があります。ここでは注意点を述べていきます。

  • 血を固まりにくくする薬を飲んでいる人は、出血のリスクが上がってしまうため、検査前に中止する必要があります。中止する期間は薬剤により異なり、5日から14日前程度になります。
  • 生検では麻酔や感染症予防のため、薬剤の内服が必要になります。過去に薬剤内服に伴い、アレルギーが起こった経験がある方は医師に申告するようにしてください。
  • 腎生検後は翌日の超音波検査で止血が確認されていた場合であっても、生検後数日間は再出血のリスクがあるため、激しい運動を控える必要があります。